第一種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第一種電工 平成30年度 問10|電気の基礎理論

問題

第一種電工 | 電気の基礎理論 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

6極の三相かご形誘導電動機があり,その一次周波数がインバータで調整できるようになっている。この電動機が滑り5%,回転速度1140min⁻¹で運転されている場合の一次周波数[Hz]は。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

誘導電動機は、回転磁界の速さ(同期速度)より少し遅く回ります。その遅れの割合が「滑り」です。滑り5%で1140回転/分ということは、1140回転は同期速度の95%にあたります。1140÷0.95=1200 なので、同期速度は1200回転/分です。同期速度は「120×周波数÷極数」で決まるので、6極なら 120×f÷6=20f。20f=1200 より f=60Hz になります。インバータで周波数を変えれば同期速度が変わり、回転速度を調整できる、という仕組みも合わせて覚えましょう。正答はエ(60Hz)です。

【使う式】

・同期速度 Ns=120f/p[min⁻¹](f:周波数[Hz]、p:極数)

・滑り s=(Ns − N)/Ns → 回転速度 N=Ns(1 − s)

【手順1:同期速度を求める】

N=1140 min⁻¹、s=0.05 より

Ns=N/(1 − s)=1140/0.95=1200 min⁻¹

【手順2:周波数を求める】

Ns=120f/p より f=Ns×p/120=1200×6/120=60 Hz → 正答はエ。

【間違えやすい点】

・滑りを無視して Ns=1140 として計算すると f=57Hz となり、選択肢にありません。

・N=Ns(1+s) と符号を逆にすると Ns≒1086 となり、これも合いません。滑りは「同期速度からの遅れ」なので N は必ず Ns より小さくなります。

・極数pを「極対数(6極なら3)」と取り違えると、式の120が60になります。120f/p の p は極数です。

【同期速度の式の意味】

三相交流を巻線に流すと回転磁界ができ、1周期で磁界が「2極分」進みます。p極の電動機では1周期に 2/p 回転するので、毎秒 f×2/p 回転、毎分では 60×2f/p=120f/p 回転となります。60Hz・6極なら1200 min⁻¹、50Hz・6極なら1000 min⁻¹です。

【滑りが生じる理由】

かご形回転子は、回転磁界との速度差によって導体に誘導電流が流れ、その電流と磁界の電磁力でトルクを生みます。同期速度で回ると速度差が0になり誘導電流が流れずトルクも出ないため、負荷に見合うトルクが出る分だけ遅れて回ります。一般的な負荷では滑りは数%程度です。

【インバータ制御とのつながり】

インバータは周波数fを連続的に変えることで同期速度を変え、回転速度を調整します。このとき、電圧と周波数の比(V/f)をほぼ一定に保ち、鉄心の磁束が過大・過小にならないように制御します(V/f一定制御)。本問のように「回転速度と滑りから一次周波数を求める」問題は、インバータ運転中の電動機の状態を読み解く練習になります。

【確かめ】

f=60Hz、p=6 → Ns=120×60/6=1200 min⁻¹、N=1200×(1−0.05)=1140 min⁻¹ となり、問題文と一致します。

この問題の根拠出典:平成30年度 第一種電気工事士 学科試験 問10(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度 第一種電気工事士 学科試験 問10(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。