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社労士試験の合格率推移と分析2026受験者層・難易度変動の本質と合格戦略

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

社会保険労務士試験の合格率推移を、試験オフィシャルサイトの公表資料(平成29年〜令和8年の10回)で整理。第58回(令和8年)は受験者42,510人・合格者3,961人・合格率9.3%で、10回の中で最も高い値でした。科目ごとの基準点がある合格基準の仕組みと、年ごとの補正も解説します。

目次
  1. 合格率の推移:平成29年〜令和8年の10回
  2. 社労士の偏差値が公式に無い理由:確認できる数字は何か
  3. 法律上の「大学」との接点:受験資格(社会保険労務士法8条)
  4. 他の国家資格との位置づけ:同じ令和7年の公式な合格率
  5. 「難しい」と言われる理由:科目数と科目ごとの基準点
  6. 「簡単だった」と言われる年はあるのか:合格基準の補正と合格率の変動
  7. 「合格はすごい」と言われる根拠:合格者と登録者の数字
  8. 偏差値の代わりに:自分の位置を測る準備の進め方
  9. まとめ
  10. 関連記事
結論:社労士試験の合格率は、平成29年〜令和8年の10回で5.3%〜9.3%の間を推移しています。最新の第58回(令和8年)は受験者42,510人・合格者3,961人で9.3%と、この10回で最も高く、前年(第57回)の5.5%から上がりました。最も低かったのは第54回(令和4年)の5.3%です。選択式・択一式ともに総得点と全科目の基準点を両方満たす必要があり、合格率が最も高かった第58回でも受験者の9割以上は合格基準に届いていません。なお、「社労士を大学で例えると」「偏差値は」に当たる公式の数字はありません(下の見出しで、公式資料から言えることを整理します)。

この記事では、偏差値の代わりに、社会保険労務士試験オフィシャルサイトに掲載された厚生労働省の資料、e-Gov 法令検索の条文、同じ令和7年に行われた他の国家資格試験の公式な合格率だけで難易度を整理します。他の資格や大学との難易度の優劣は、公式資料から判断できないため書きません。

よくある疑問公式資料で言えること
合格率は?平成29年〜令和8年の10回で5.3%〜9.3%。第58回は9.3%
偏差値はいくつ?公式の偏差値は無い。公表されているのは受験者数・合格者数・合格率・合格基準点
大学に例えると?例えの根拠になる公式データは無い。法律上、大学が出てくる主な場所は受験資格(法8条1号)
なぜ難しいと言われる?選択式は8科目、択一式は7科目で、総得点と各科目の基準点の両方が必要
簡単な年はある?合格率は年で動くが、理由は公式資料に無い。合格基準は難易度に応じて補正されることがある
合格はすごい?第58回の合格者は受験者の約10.7人に1人(3,961人)。登録者は47,407人

合格率の推移:平成29年〜令和8年の10回

社労士試験の合格率:第58回(令和8年8月23日実施)受験者数42,510人・合格者数3,961人・合格率9.3%(前年5.5%)。最終確認日:2026-10-03。出典:厚生労働省「第58回社会保険労務士試験の合格者発表」。

第58回の合格者発表(令和8年10月1日・厚生労働省)の主な数字です。

項目第58回(令和8年)前年(第57回)
受験申込者数52,842人53,618人
受験者数42,510人43,421人
受験率80.4%81.0%
合格者数3,961人2,376人
合格率9.3%5.5%

合格率の分母は受験申込者数ではなく受験者数(42,510人)です。受験者のおよそ10.7人に1人が合格した計算です(42,510÷3,961≒10.73、逆算すると3,961÷42,510≒9.3%)。

試験年受験者数合格者数合格率
平成29年(第49回)38,685人2,613人6.8%
平成30年(第50回)38,427人2,413人6.3%
令和元年(第51回)38,428人2,525人6.6%
令和2年(第52回)34,845人2,237人6.4%
令和3年(第53回)37,306人2,937人7.9%
令和4年(第54回)40,633人2,134人5.3%
令和5年(第55回)42,741人2,720人6.4%
令和6年(第56回)43,174人2,974人6.9%
令和7年(第57回)43,421人2,376人5.5%
令和8年(第58回)42,510人3,961人9.3%

出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト「過去10年の推移と合格者の年齢階層別・職業別・男女別割合」。令和7年・令和8年の合格率は厚生労働省の合格者発表の公表値で、それ以外の年は当サイトが合格者数÷受験者数で計算した値です。

この10回で見ると、次のことが言えます。

  • 合格率の最も高い回は第58回(令和8年)の9.3%、最も低い回は第54回(令和4年)の5.3%
  • 第58回の合格者数3,961人は、この10回で最も多い(2番目は令和6年の2,974人)
  • 受験者数は令和2年の34,845人が最も少なく、令和7年の43,421人が最も多い
  • 9.3%の第58回でも、受験者の9割以上は合格基準に届いていない

社労士の偏差値が公式に無い理由:確認できる数字は何か

偏差値は、同じ試験を受けた人全体の得点分布の中で、自分の得点がどの位置にあるかを表す数字です。社会保険労務士試験で公表されているのは、次の資料に載っている数字です。

資料載っている主な数字
厚生労働省「第58回社会保険労務士試験の合格者発表」受験申込者数・受験者数・合格者数・合格率、合格者の年齢別・職業別・男女別構成、登録者数
過去10年の推移と合格者の年齢階層別・職業別・男女別割合平成29年〜令和8年の受験申込者数・受験者数・合格者数
第58回の合格基準及び正答配点、合格基準点、正答

この3つの資料(2026-10-03 に開いて確認)に、偏差値や得点分布は載っていません。インターネット上の「社労士は偏差値60台」といった表現は、各社が独自に示した目安であり、公式の数値ではありません。この記事では、そうした偏差値の数字を使いません。

法律上の「大学」との接点:受験資格(社会保険労務士法8条)

社労士試験と大学がはっきりつながるのは、受験資格です。社会保険労務士法第8条は、受験できる人を次のように定めています(条文は e-Gov 法令検索で確認、2026-10-03 時点の現行条文:社会保険労務士法)。

第8条の号受験できる人(条文の要旨)
1号大学で学士の学位を得るのに必要な一般教養科目の学習を終えた人、または短期大学・高等専門学校を卒業した人
3号・6号司法試験予備試験などに合格した人、行政書士となる資格を有する人
5号・7号・8号・9号公務員としての行政事務、社労士・弁護士の業務の補助、労働組合の役員、法人の従業者としての労働社会保険諸法令の事務などに、通算3年以上従事した人
10号厚生労働大臣が、前各号と同等以上の知識及び能力を有すると認める人

つまり、「大学で一般教養科目を学び終えたこと」は受験資格の入口の1つですが、大学を卒業していなくても、実務経験などで受験できる道があります。受験資格の詳しい中身は社労士になるにはで整理しています。

他の国家資格との位置づけ:同じ令和7年の公式な合格率

「大学で例えると」の代わりに、同じ令和7年(2025年)に行われた試験の公式な合格率を並べます。いずれも各試験の実施団体が公表した数字です。

試験(令和7年度)受験者数合格者数合格率出典
社会保険労務士試験(第57回)43,421人2,376人5.5%オフィシャルサイト 過去10年の推移(合格率は厚生労働省の合格者発表の公表値)
宅地建物取引士資格試験245,462人45,821人18.7%不動産適正取引推進機構 試験実施概況
行政書士試験50,163人7,292人14.54%行政書士試験研究センター 試験結果の推移
令和7年度の他試験の合格率:宅地建物取引士資格試験18.7%(受験者245,462人・合格者45,821人)、行政書士試験14.54%(受験者50,163人・合格者7,292人)。最終確認日:2026-10-03。出典:不動産適正取引推進機構 試験実施概況、行政書士試験研究センター 試験結果の推移。

この表から言えるのは、令和7年の合格率が社労士5.5%、行政書士14.54%、宅建18.7%だったという事実までです。試験科目、出題形式、受験資格、受験者層が試験ごとに違うため、合格率の大小だけで「どちらが難しい」「大学なら〇〇に相当する」とは言えません。

なお、税理士試験は科目ごとに合格できる科目合格制で、税理士法第7条第1項は、一部の科目で基準以上の成績を得た人に、その後の試験でその科目を免除すると定めています。1回の試験で全科目を合格する社労士試験の合格率とは意味が違うため、この表には入れていません。

FP1級・簿記1級との比較は、社労士とFP1級・簿記1級を比較の記事で、公表合格率と試験範囲の重なりを確認できます。

「難しい」と言われる理由:科目数と科目ごとの基準点

社労士試験は、法律上、次の科目について行われます(社会保険労務士法第9条)。

  • 労働基準法及び労働安全衛生法
  • 労働者災害補償保険法
  • 雇用保険法
  • 労働保険の保険料の徴収等に関する法律
  • 健康保険法
  • 厚生年金保険法
  • 国民年金法
  • 労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識

第58回の試験では、この科目が選択式8科目(各5点・計40点)と択一式7科目(各10点・計70点)に配分されました。合格基準は次のとおりです(第58回の合格基準及び正答)。

出題形式配点第58回の合格基準得点率に直すと(当サイト計算)
選択式各問1点・1科目5点満点・合計40点満点総得点25点以上かつ各科目3点以上(ただし雇用保険法は2点以上)総得点62.5%(25÷40)、各科目60%(3÷5)、雇用保険法は40%(2÷5)
択一式各問1点・1科目10点満点・合計70点満点総得点47点以上かつ各科目4点以上総得点約67.1%(47÷70)、各科目40%(4÷10)
社労士試験の合格基準:第58回 選択式 総得点25点以上かつ各科目3点以上(雇用保険法は2点以上)、択一式 総得点47点以上かつ各科目4点以上。最終確認日:2026-10-03。出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト 第58回 合格基準及び正答。

この2つの条件を、選択式・択一式の両方で満たした人が合格です。総得点が基準を超えていても、1科目でも基準点に届かなければ合格基準を満たしません。科目数が多く、法律の対象が労働と社会保険の両方にまたがることが、「難しい」と言われる構造的な理由として、公式資料から確認できます。

合格ナビの社労士の論点別問題は358問で、科目別の内訳は国民年金法60問・厚生年金保険法55問・健康保険法50問・労働基準法32問・労働者災害補償保険法32問・雇用保険法31問・社会保険に関する一般常識29問・労務管理その他の労働に関する一般常識28問・労働保険徴収法21問・労働安全衛生法20問です(2026-10-03 集計。すべて当サイトのオリジナル問題で、本試験の出題数ではありません)。

科目ごとの基準点を意識して、科目別に問題を解く:

「簡単だった」と言われる年はあるのか:合格基準の補正と合格率の変動

「社労士 簡単だった」という検索は、合格率や基準点が年によって違うことから出てくると考えられます。公式資料から言えることは次の2点です。

  • 合格率は、10回で5.3%〜9.3%の間で動いている(前の章の表)
  • 第58回の合格基準は、「試験の難易度に差が生じたことから、昨年度試験の合格基準を補正したもの」と公表されており、雇用保険法の選択式が2点以上とされた

つまり、合格基準点は毎年同じではなく、その年の試験の難易度を踏まえて決められています。ただし、合格率が年ごとに変わる理由を、公式資料は説明していません。この記事でも、理由は断定しません。合格率が高い年があっても、受験者の9割以上は不合格だったという数字は変わりません。

「合格はすごい」と言われる根拠:合格者と登録者の数字

「社労士 合格 すごい」と言えるかどうかは主観ですが、数字で確認できる事実は次のとおりです。

項目数字出典
第58回の合格者数3,961人(受験者42,510人の約10.7人に1人)厚生労働省の合格者発表
令和8年8月31日現在の社会保険労務士登録者数47,407人同上
合格者の職業別構成会社員61.9%・無職11.1%・公務員8.0%・団体職員4.5%・自営業3.8%・役員3.2%・学生0.9%・その他6.6%同上
合格者の年齢別構成20歳代以下11.3%・30歳代31.4%・40歳代28.2%・50歳代21.2%・60歳代以上7.9%(最年少20歳・最高齢77歳)同上
合格者の男女別構成男性58.7%・女性41.3%同上

合格者の6割以上は、合格時点で会社員です。なお、合格しただけでは社会保険労務士にはなれず、労働社会保険諸法令の事務に通算2年以上従事した人(または厚生労働大臣が同等以上の経験を認めた人)が、名簿に登録して初めて社会保険労務士になります(社会保険労務士法3条・14条の2)。資格の業務範囲や会員統計は社会保険労務士はやめとけ?独占業務と会員統計で整理しています。

偏差値の代わりに:自分の位置を測る準備の進め方

合格率の数字ではなく、「選択式・択一式のすべての科目で基準点以上」を目標にします。1科目でも基準点に届かなければ合格基準を満たさないため、弱点科目に時間を配分します。

  • 教材の数値の年度を確認する:年金額や保険料率は改定されることがあるため、使っている教材の数値が何年度のものかを確認し、最新の数値に置き換えます。協会けんぽ料率は協会けんぽ料率改定2026完全解説、年金の2科目は年金2科目攻略ガイドで確認できます。
  • 一般常識も基準点が必要な科目として準備する:選択式の「労務管理その他の労働に関する一般常識」「社会保険に関する一般常識」も、それぞれ科目ごとの基準点の対象です(第58回はいずれも3点以上)。具体的な対策は一般常識の足切り対策にあります。
  • 論点別の問題演習を早めに始める:科目ごとの基準点を意識するには、科目別に問題を解いて弱い科目を早めに見つけることが近道です。合格ナビの社労士の問題は、過去の出題論点をもとにした当サイトのオリジナル問題で、3段階の解説がついています。

科目ハブ:

まとめ

  • 「社労士を大学で例えると」の公式の答えは無い。偏差値・得点分布は公式資料に載っていない
  • 法律上の「大学」との接点は、受験資格の1つ(大学の一般教養科目の学習を終えた人・短大・高専卒、社労士法8条1号)。大学を出ていなくても、実務経験などで受験できる
  • 合格率は平成29年〜令和8年の10回で5.3%〜9.3%。第58回(令和8年)は受験者42,510人・合格者3,961人・9.3%で、この10回で最も高い(前年5.5%)
  • 同じ令和7年の合格率は、社労士5.5%・行政書士14.54%・宅建18.7%。ただし試験の仕組みが違うため、優劣は判断できない
  • 合格基準は総得点と科目ごとの基準点の両方(第58回:選択式25点以上・各科目3点以上〈雇用保険法は2点以上〉、択一式47点以上・各科目4点以上)。年ごとに補正されることがある
  • 対策の方針:すべての科目で基準点を超える準備+教材の数値の年度確認

全体の学習計画は完全合格ガイドで確認できます。


※ 本記事は社会保険労務士試験オフィシャルサイトに掲載された厚生労働省の合格者発表・過去10年の推移・合格基準の資料、e-Gov 法令検索の条文、不動産適正取引推進機構・行政書士試験研究センターの公表資料(最終確認日 2026-10-03)をもとに、合格ナビが独自に作成しています。合格率・受験者数・合格基準は毎年変わります。

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よくある質問

Q社労士の偏差値は何ですか?

公式の偏差値はありません。社会保険労務士試験オフィシャルサイトと厚生労働省の発表資料(第58回の合格者発表、過去10年の推移、合格基準及び正答)に載っているのは、受験者数・合格者数・合格率・合格基準点で、偏差値の元になる得点分布は掲載されていません。他サイトの偏差値は各社の独自の目安なので、この記事では使わず、公式の数字で難易度を説明しています。

Q社労士試験を大学で例えるなら、受験に大学卒業は必要ですか?

必要ではありません。社会保険労務士法第8条第1号は、大学で学士の学位を得るのに必要な一般教養科目の学習を終えた人、または短期大学・高等専門学校を卒業した人を受験できる者の1つとしています。このほか、実務経験が通算3年以上ある人や、行政書士となる資格を有する人、厚生労働大臣が認めた国家試験に合格した人なども受験できます。

Q合格率が高かった年は、試験が簡単だったと言えますか?

言えません。第58回(令和8年)の合格率9.3%は過去10回で最も高い値ですが、公式資料は合格率が変わる理由を説明していません。公表されているのは、合格基準について「試験の難易度に差が生じたことから、昨年度試験の合格基準を補正した」という事実までです。簡単だったかどうかは、受験者それぞれの得点と基準点との関係で決まるため、合格率だけでは判断できません。

Q社労士試験に合格した人はどのくらいいますか?

第58回(令和8年)の合格者は3,961人です。厚生労働省の合格者発表は、令和8年8月31日現在の社会保険労務士登録者数を47,407人としています。合格者のうち会社員が61.9%、30歳代が31.4%、40歳代が28.2%でした。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月3日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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