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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 労働者災害補償保険法 問5|障害補償給付

問題

社労士 | 労働者災害補償保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

労働者災害補償保険法における障害補償給付および障害給付に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はエ(誤っている記述)です。

障害補償年金の受給権者が死亡した場合、まだ支給されていない年金は、生計を同じくしていた配偶者・子・父母等が「未支給の保険給付」として請求できます(労災法第11条)。また、既に支給された年金の合計額が等級ごとの一定額に満たないときは「障害補償年金差額一時金」が遺族に支給されます(附則第58条)。「いかなる場合も遺族に支給されない」は誤りです。

アは正しく、1〜7級は年金・8〜14級は一時金です。イは正しく、第1級は給付基礎日額の313日分です(別表第1)。ウは正しく、併合・併合繰上げのルールがあります(施行規則第14条)。オは正しく、障害補償給付の時効は5年(労災法第42条)で、症状固定の翌日起算です。なお同条で療養補償給付・休業補償給付・葬祭料等は時効2年、障害補償給付・遺族補償給付は時効5年と給付種別ごとに区分されています。

障害等級と給付形態(必須整理):

等級給付形態年金給付日数(日額×N日/年)
第1級障害補償年金313日分
第2級障害補償年金277日分
第3級障害補償年金245日分
第4級障害補償年金213日分
第5級障害補償年金184日分
第6級障害補償年金156日分
第7級障害補償年金131日分
第8級障害補償一時金503日分(一時金)
第9級障害補償一時金391日分
第10級障害補償一時金302日分
第11級障害補償一時金223日分
第12級障害補償一時金156日分
第13級障害補償一時金101日分
第14級障害補償一時金56日分

障害補償年金の未払年金(差額一時金)の仕組み:

障害補償年金の受給権者が死亡した場合、未支給分は遺族が請求でき(第11条)、既に支給された年金の合計額が等級ごとの一定額に満たなければ差額を「障害補償年金差額一時金」として遺族が受けられます(附則第58条)。これはエの「いかなる場合も遺族に支給されない」が誤りである根拠です。

各選択肢の解説:

  • ア(正): 等級1〜7=年金、8〜14=一時金という区分は条文通り(第15条・別表第1・別表第2)。
  • イ(正): 第1級313日分は法別表第1で規定。給付基礎日額×313日が年額となる。
  • ウ(正): 併合(重い方の等級)と併合繰上げ(13級以上2以上→1級、8級以上2以上→2級、5級以上2以上→3級)は施行規則第14条第2項・第3項で規定。
  • エ(誤・正答): 未支給の保険給付(第11条)・障害補償年金差額一時金(附則第58条)により、遺族に支給される場合がある。
  • オ(正): 障害補償給付の時効は労災法第42条で5年(症状固定の翌日起算)。同条で療養補償給付・休業補償給付・葬祭料・介護補償給付は2年、障害補償給付・遺族補償給付は5年と区分される。

【障害等級認定の実務:複数障害の取扱い】

実際の被災事例では、複数の部位・器官に障害が残ることが多く、等級の組み合わせ認定ルールが重要です。

併合・併合繰上げの原則(施行規則第14条):

1. 身体障害が2以上ある場合 → 重い方の身体障害の等級による(第2項)

2. 第13級以上の身体障害が2以上 → 重い方の等級を1級繰上げ(第3項第1号)

3. 第8級以上の身体障害が2以上 → 2級繰上げ(同項第2号)

4. 第5級以上の身体障害が2以上 → 3級繰上げ(同項第3号)

ただし繰上げ後の等級が第8級以下となる場合に、各障害の一時金の合計額が繰上げ後の等級の額を下回るときは、その合計額による(同項ただし書)。

【障害補償年金前払一時金の制度】

障害補償年金(1〜7級)を受ける者は、前払一時金(附則第59条)の請求も可能です。この前払一時金は、年金受給開始後に一括して前払いを受ける制度で、資金ニーズに対応します。

前払一時金の上限(等級別の給付日数の最大額):

  • 第1級: 1,340日分
  • 第2級: 1,190日分
  • 第3級: 1,050日分
  • 第4〜7級: それぞれの規定日数(詳細は施行規則別表第1の2)

前払一時金を受けた後は、その金額分に相当する年金額が順次差し引かれる(清算される)仕組みです。

【障害補償年金差額一時金の詳細(エの誤り根拠)】

差額一時金(附則第58条)は、障害補償年金を受ける権利を持っていた者が死亡した場合に、遺族が請求できる制度です(未支給分の請求は第11条の別制度)。

支給要件:

1. 障害補償年金の受給権者が死亡したこと

2. 死亡時までに支給された年金の合計額が、その等級ごとの一定額(第1級は給付基礎日額の1,340日分など)に満たないこと

遺族の範囲:

配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹(死亡当時生計を同じくしていた者が先順位)

差額一時金の額:

前払一時金の上限額 - 死亡時までに受給した障害補償年金の合計額 = 差額一時金額

例: 第1級(前払上限1,340日分)を受けていた者が、年金累計1,000日分受給後に死亡した場合 → 340日分が差額一時金として遺族に支給。

【時効の区分(法第42条)と起算点】

労災保険の給付請求権の時効は労災法第42条で給付種別ごとに2年と5年に区分されています:

  • 療養補償給付:2年(療養を要した日ごとの翌日から)
  • 休業補償給付:2年(賃金を受けない日ごとの翌日から)
  • 葬祭料・介護補償給付・二次健康診断等給付:2年
  • 障害補償給付:5年(傷病が治癒した日(症状固定の日)の翌日から)
  • 遺族補償給付:5年(被災者死亡の翌日から)

複数事業労働者向け給付(複数業務要因災害給付)も同じ区分で2年・5年が適用される(令和2年改正で追加)。

【上位接続:障害補償年金の社会保険との調整】

同一の事由により障害補償年金と障害厚生年金・障害基礎年金が両方支給される場合、調整減額が行われます。厚生年金・国民年金の側は全額支給され、労災保険の年金給付の側が減額されます。調整の仕組みは労災保険法別表第一(第一号〜)に定められていますが、別表が掛ける率そのものは政令に委任されており、労災保険法施行令で定められています。例えば、障害厚生年金と障害基礎年金の両方が支給される場合(別表第一第一号)の障害補償年金の率は0.73です(施行令第2条)。

ただし、減額後の額が「労災の年金額から、同一の事由による障害厚生年金と障害基礎年金の合計額を差し引いた額」を下回るときは、その差し引いた額が支給されます(別表第一第一号の政令で定める額・施行令第3条)。調整で労災と社会保険の合計が調整前の労災の年金額より少なくならないようにする仕組みです。

休業補償給付(第14条第2項)の調整は、別表ではなく条文自体が「政令で定める率」「政令で定める額」と規定しており(施行令第1条ほか)、同じ「調整」でも根拠の置き場所が異なります。この調整は「二重取り防止」の観点から設けられており、複数制度にまたがる障害の給付を扱う際の重要知識です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働者災害補償保険法第11条(未支給の保険給付)・第15条(障害補償給付)・第42条(時効)・附則第58条(障害補償年金差額一時金)・附則第59条(障害補償年金前払一時金)・別表第1・別表第2、労働者災害補償保険法施行規則第14条(障害等級)・別表第1(障害等級表)、労働者災害補償保険法施行令第2条〜第4条(法別表第一の政令で定める率・額) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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