賃管士 賃貸住宅管理業法 問1:賃貸住宅管理業法(登録制度)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(以下「管理業法」という)第2条に規定する賃貸住宅管理業の定義および管理業務の類型に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア賃貸住宅管理業とは、賃貸住宅の賃貸人から委託を受けて管理業務を行う事業をいい、サブリース(転貸借)方式による賃貸管理は管理業法の適用外である。
- イ管理業法にいう「管理業務」には、賃貸住宅の維持保全業務と家賃等の金銭管理業務の2類型があり、いずれか一方の業務を行うだけでも賃貸住宅管理業に該当する。正答
- ウ管理業務のうち「維持保全業務」とは、建物の修繕・清掃・設備点検など賃貸住宅の居住環境の維持・向上を目的とする業務に限られ、賃借人との連絡窓口対応は含まれない。
- エ家賃の集金代行だけを単独で受託している場合は、維持保全業務を伴わなくても管理業務に該当するため、管理業法上の登録義務が生じる。
- オ賃貸住宅管理業法は、賃貸住宅の転貸(サブリース)を業として行う特定転貸事業者には一切適用されず、別途の法律で規制される。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・国土交通省ガイドラインも明記。
正答はイです。
管理業法にいう「管理業務」は、①賃貸住宅の維持保全業務(建物・設備の点検・修繕・清掃など)と、②家賃・敷金・共益費その他の金銭の管理業務の2類型があります(業法第2条第2項)。この2類型のいずれか一方を行うだけでも「管理業務」に該当し、賃貸住宅管理業の登録対象となりえます。
誤りの選択肢のポイント:アはサブリース方式も管理業法の対象(特定転貸事業として同法に規律される)、ウは賃借人との連絡対応も維持保全業務に含まれる、エは金銭管理だけの単独受託も管理業務に該当するが登録義務の有無は管理戸数(200戸以上)で判断される、オはサブリース業者も管理業法の規律対象です。
管理業務2類型と業法の対象範囲:
| 類型 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| ①維持保全業務 | 賃貸住宅の居住環境の維持・向上に関する業務 | 建物・設備の点検・修繕手配・清掃・賃借人からの問合せ・クレーム対応・入退去立会 |
| ②金銭管理業務 | 家賃・敷金・共益費その他金銭の管理 | 家賃収納・督促・敷金精算・費用の立替・精算報告 |
管理業法上の「賃貸住宅管理業」は、賃貸住宅の賃貸人(オーナー)から委託を受けて上記いずれかの業務を行う事業を指します(業法第2条第1項)。
各選択肢の整理:
- ア(誤): サブリース業者(特定転貸事業者)は管理業法の重要規制対象。誇大広告禁止・不当勧誘禁止・特定賃貸借契約の重要事項説明義務(業法第28〜33条)が適用される。
- イ(正): 2類型のいずれか一方だけでも管理業務に該当する(業法第2条第2項)。
- ウ(誤): 維持保全業務には賃借人との窓口対応(問合せ・クレーム・緊急対応)も含まれる(解釈・運用通知第2条)。
- エ(誤): 家賃収納だけの単独受託でも管理業務に該当しうるが、登録義務は管理戸数200戸以上が要件(業法第3条・施行規則第3条)。管理業務に該当するかと登録義務が生じるかは別の問題。
- オ(誤): 特定転貸事業者には管理業法第28〜33条が直接適用される。
【管理業法制定の背景と管理業務2類型の立法趣旨】
賃貸住宅管理業法は令和2(2020)年6月に成立し、令和3(2021)年6月15日に全面施行されました。それまで賃貸住宅管理業者には業界団体(公益財団法人日本賃貸住宅管理協会等)の自主規制しかなく、管理業務の質のバラツキやオーナーとの紛争、賃借人への不適切対応が社会問題化していました。特にサブリース(転貸借)をめぐるオーナー被害(「30年一括借上」「家賃固定」等の誇大広告による契約後の家賃減額・解約トラブル)は国会でも取り上げられ、立法の直接的な契機となりました。
管理業務の定義を「維持保全」と「金銭管理」の2類型に整理した理由は、管理実態の多様性を条文に収めつつ、業法の規律対象を明確にするためです。国土交通省の解釈・運用通知では、①維持保全業務は「居住環境の維持・向上に関する業務全般(建物・設備の点検・修繕の手配・清掃・賃借人からの問合せ対応・クレーム対応・入退去立会等を含む)」とされており、物理的な修繕だけでなく賃借人との関係管理も包含します。
2類型の組合せパターンと実務上の意義:
実務では①と②を組み合わせて受託するケースが一般的ですが、地方の管理会社では②(家賃収納代行)だけ請け負うケースも存在します。管理業法は②単独の受託も「管理業務」として捉え、登録制度の対象としています(ただし200戸未満は任意登録)。この点は、旧来の宅建業法の媒介・代理とは異なる概念設計です。
サブリース業者への適用と二重の規律:
特定転貸事業者(サブリース業者)は、オーナーとのマスターリース契約(特定賃貸借契約)において管理業法第28〜33条の規律を受けます。また、サブリース業者が転借人(入居者)との間で維持管理業務を行う場合は通常の管理業者としての登録義務も生じます。つまりサブリース業者は管理業法の二つの規律(特定転貸事業規制+管理業登録規制)が重なりうる構造になっています。
業法2条の条文構造(試験対策のポイント):
- 第2条第1項:「賃貸住宅管理業」の定義(賃貸人から委託を受けて管理業務を行う事業)
- 第2条第2項:「管理業務」の定義(①維持保全+②金銭管理)
- 第2条第4項:「賃貸住宅管理業者」の定義(登録を受けた者)
- 第2条第5項:「管理受託契約」の定義(オーナーと管理業者間の契約)
上位資格(宅建士・管理業務主任者)との比較では、マンション管理業法(マンション管理適正化法)における「管理業務」と賃貸住宅管理業法の「管理業務」は対象が異なります。マンション管理適正化法は区分所有建物(マンション)の管理組合との契約が前提ですが、賃貸住宅管理業法はオーナーから受託する賃貸管理が対象です。
確認日: 2026-06-10。出典: 賃貸住宅管理業法第2条(e-Gov)、国土交通省解釈・運用通知第2条関係。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅管理業法(令和2年法律第60号)第2条第1項・第2項(賃貸住宅管理業の定義・管理業務の定義)、国土交通省「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律の解釈・運用の考え方」(以下「解釈・運用通知」)第2条関係 <!-- 作問独自性ログ 2026-06-10: 業法2条の管理業務2類型(維持保全+金銭管理)を論点に独立創作。公表問題は参照せず、条文・解釈運用通知より設問・選択肢を構成。 --> 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。