賃管士 管理実務 問11:管理実務・個人情報保護
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
賃貸管理業務における個人情報保護法の適用に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア賃貸管理会社が入居者から収集した氏名・住所・連絡先等の個人情報は、その管理会社の業務全般(賃貸管理以外の不動産売買営業等)に自由に使用することができる。
- イ個人情報保護法は、個人情報取扱事業者の義務を規定しており、管理する個人情報データベースが5,001件以上の場合にのみ適用される。
- ウ{{KOJINJOUHOU_KAISEI_DATE}}年4月施行の改正個人情報保護法では、個人情報の漏洩等が発生した場合の「個人情報保護委員会への報告」と「本人への通知」が義務化された。正答
- エ入居者の個人情報を、オーナー(貸主)に提供することは、入居審査・管理業務の目的の範囲内として常に本人の同意なく行うことができる。
- オ管理業者が入退去者の個人情報を含む書類(申込書・契約書等)を廃棄する場合、一般のゴミと一緒に廃棄することは禁止されており、シュレッダー処理・専門業者への委託が必要である。
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正答はウです。
令和4年({{KOJINJOUHOU_KAISEI_DATE}}年)4月1日に改正個人情報保護法が施行されました。この改正では、個人情報の漏洩等(不正アクセス・紛失・誤送付等)が発生した場合に「個人情報保護委員会への報告義務」と「本人への通知義務」が課されるようになりました。ウが正しい記述です。
アは誤りで、取得目的以外の利用は原則禁止(利用目的の制限)。イは誤りで、令和3年改正で5,001件以上の要件が廃止され、全ての個人情報取扱事業者に適用されるようになりました。エは誤りで、目的の範囲外の第三者提供には原則として本人の同意が必要。オは正しい方向ですが正答はウです。
個人情報保護法の主要義務(改正後):
| 義務 | 内容 |
|---|---|
| 利用目的の明示 | 取得時に利用目的を特定・通知または公表 |
| 利用目的の制限 | 特定した利用目的の範囲内でのみ利用 |
| 安全管理措置 | 漏洩・滅失・毀損の防止 |
| 第三者提供の制限 | 原則として本人の同意なく第三者に提供不可 |
| 漏洩等の報告義務(R4改正新設) | 委員会への報告+本人通知が義務化 |
| 開示・訂正・削除請求への対応 | 本人からの請求に対応義務 |
R4改正の主要ポイント(ウが正しい理由):
令和4年(2022年)4月1日施行の改正での主な変更:
1. 漏洩等の報告・通知義務: 委員会への報告+本人への通知が義務化(従来は努力義務)
2. 不正取得データの規制強化: 不正手段取得の個人情報の受領・提供禁止
3. 外国への提供規制強化: 外国事業者への提供時の説明義務
4. 利用停止・消去請求の拡大: 事故・漏洩時等にも請求可能に
各選択肢:
- ア(誤): 利用目的の制限(賃貸管理目的で取得した情報を売買営業に転用は不可)。
- イ(誤): 令和3年改正で5,001件以上の閾値は廃止。全事業者に適用。
- ウ(正): R4改正の漏洩報告義務化を正確に記述。
- エ(誤): オーナーへの第三者提供でも入居審査・管理委託の目的範囲か確認が必要(原則同意不要の委託は可だが無制限ではない)。
- オ(正内容): 個人情報書類の安全廃棄は正しいが正答はウ。
【個人情報保護法の体系・賃貸管理での具体的義務・R4改正の詳細・漏洩事案対応・安全管理の実務】
1. 個人情報保護法の基本概念
個人情報保護法(平成15年制定・平成17年全面施行・令和3年・令和4年改正)の主な保護対象:
- 個人情報: 生存する個人に関する情報で、特定の個人を識別できるもの
- 要配慮個人情報: 人種・信条・病歴・犯罪歴等の特に慎重な扱いが必要な情報
- 個人データ: 個人情報データベースを構成する個人情報
賃貸管理業での個人情報の具体例:
- 入居申込書(氏名・生年月日・住所・勤務先・収入等)
- 賃貸借契約書(同上)
- 家賃振込記録(銀行口座情報)
- クレーム対応記録(個人特定可能な情報)
2. 利用目的の制限(アが誤りの理由の詳細)
個人情報保護法16条は「特定した利用目的の達成に必要な範囲を超えて個人情報を取り扱ってはならない」と定めています。
賃貸管理のために取得した個人情報を以下の目的に転用することは、本人の同意なく原則としてできません:
- 不動産売買営業への利用
- 関係会社(グループ会社)への提供
- ダイレクトメール送付
- マーケティング・リサーチへの転用
入居申込書に「利用目的」として可能な目的を明記し、入居者の確認を取ることが適切です。
3. 漏洩等の報告義務(ウの詳細・R4改正)
報告が義務付けられる漏洩等の事態(個人情報保護法26条・規則7条):
| 事態 | 内容 |
|---|---|
| 要配慮個人情報の漏洩 | 病歴・犯罪歴等の漏洩 |
| 財産的被害が生じる恐れ | 金融情報・クレジット情報の漏洩 |
| 不正の目的で行われた漏洩 | 内部犯行・不正アクセス等 |
| 1,000件超の個人情報漏洩 | 大規模漏洩 |
上記に該当した場合、速やかに(原則:認知後3〜5日以内に速報・30日以内に確報)個人情報保護委員会へ報告+本人へ通知義務。
4. 安全管理措置の具体的実施(オの詳細)
個人情報の安全管理(法23条・24条)に求められる措置:
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 組織的安全管理措置 | 担当者の選任・規程整備・監査 |
| 人的安全管理措置 | 従業者教育・退職時の機密保持 |
| 物理的安全管理措置 | 入退室管理・書類の施錠管理・廃棄方法 |
| 技術的安全管理措置 | アクセス制御・ウイルス対策・暗号化 |
書類廃棄:シュレッダー処理または専門業者への委託廃棄が必要(一般ゴミに廃棄は安全管理措置違反)。オは正しい内容ですが正答はウです。
5. 賃貸管理業者の実務対応チェックリスト
- [ ] プライバシーポリシーの策定・開示
- [ ] 申込書・契約書への利用目的明記
- [ ] 個人情報管理台帳の整備
- [ ] 不要な個人情報の適切な廃棄(シュレッダー・委託)
- [ ] システムのアクセス制御(担当者のみがアクセス可)
- [ ] 漏洩時の報告・通知体制の整備
- [ ] 従業員への個人情報保護教育(年1回以上)
6. 開示・利用停止請求への対応(R4改正で拡大)
本人からの各種請求への対応:
- 開示請求: 自分の個人情報の開示を求める
- 訂正・追加請求: 不正確な情報の訂正
- 削除・利用停止請求: 不要・不正な個人情報の削除
R4改正で「事故・漏洩等の場合」にも削除・利用停止請求が可能となりました(権利拡大)。
<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 個人情報保護法({{KOJINJOUHOU_KAISEI_DATE}}年4月施行改正・漏洩報告義務化・5,001件以上閾値廃止)確認済。正答ウ維持。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 個人情報の保護に関する法律({{KOJINJOUHOU_KAISEI_DATE}}年4月施行の改正個人情報保護法) 確認日: 2026-06-10 出典: 個人情報保護委員会 https://www.ppc.go.jp/ 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。