問題
管理業者が騒音苦情の対応で入居者の個人データを取り扱う場面を念頭に、個人情報保護法27条(第三者提供の制限)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はオです。
個人情報保護法27条1項は、個人情報取扱事業者が、あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供することを原則として禁じ、例外を1号から7号まで定めています。その一つが「人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき」(2号)です(オ)。
アは誤りで、例外があります。イは誤りで、公衆衛生の例外(3号)も同意を得ることが困難であることが要件です。ウは誤りで、法令に基づく場合(1号)はそれ自体が例外です。エは誤りで、届出が要るのは27条2項(オプトアウト)の場合です。
27条1項の例外(同意なく第三者に提供できる場合):
| 号 | 例外事由 |
|---|---|
| 1号 | 法令に基づく場合 |
| 2号 | 人の生命・身体・財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき |
| 3号 | 公衆衛生の向上・児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき |
| 4号 | 国の機関・地方公共団体等が法令の定める事務を遂行することに協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき |
| 5〜7号 | 学術研究に関する場合(要件あり) |
各選択肢:
- ア(誤): 1号〜7号の例外があります。
- イ(誤): 3号も「本人の同意を得ることが困難であるとき」が要件です。
- ウ(誤): 1号「法令に基づく場合」は、それ自体が同意なしで提供できる例外です。
- エ(誤): 1項各号の例外に届出の要件はありません。届出が必要なのは、27条2項のオプトアウトによる提供です。
- オ(正): 2号の文言どおりです。「必要性」と「同意を得ることの困難さ」の両方が要件です。
【27条の組み立て・騒音苦情での当てはめ・オプトアウトとの違い・第三者に当たらない場合】
1. 原則と例外
27条1項は「あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない」とし、1号から7号までの場合を除いています。管理業者が管理する入居者の氏名・部屋番号などが個人データに当たる場合、他の入居者に伝えることは第三者提供になり、例外に当たらない限り本人の同意が必要です。
2. 騒音苦情での当てはめ
騒音の苦情を申し出た入居者の氏名や部屋番号を、苦情の相手方の入居者に伝える行為は、申出者の個人データの第三者提供に当たります。2号の例外は「人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合」であって、かつ「本人の同意を得ることが困難であるとき」に限られます。苦情の申出者とは通常連絡が取れるため、名前を伝える必要があるなら申出者の同意を得るのが原則です。実務では、誰からの苦情かを伏せて注意喚起をする方法もとられます。
3. 27条2項(オプトアウト)との違い
27条2項は、本人の求めに応じて第三者提供を停止することとしている場合に、提供する事業者の氏名・名称、提供される個人データの項目などをあらかじめ本人に通知し(又は本人が容易に知り得る状態に置き)、個人情報保護委員会に届け出たときは、同意なく提供できるとする制度です。ただし、要配慮個人情報などはこの方法で提供できません(2項ただし書)。この届出は2項の制度の要件であり、1項各号の例外に当たる場合には必要ありません。
4. 第三者に当たらない場合(27条5項)
利用目的の達成に必要な範囲で個人データの取扱いを委託することに伴って提供する場合、合併などの事業の承継に伴って提供する場合、一定の事項を本人に通知するなどしたうえで特定の者と共同して利用する場合は、提供を受ける者は第三者に当たりません。オーナーから委託を受けた管理業者と委託元との間のやり取りを考えるときは、この5項も確かめます。
5. 記録の大切さ
例外に当たると判断して同意なく提供した場合は、どの号に当たると判断したのか、その理由を記録しておくと、後日説明を求められたときに役立ちます。
- 個人情報の保護に関する法律第27条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 個人情報の保護に関する法律第27条(第三者提供の制限)第1項・第2項 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索(法令API v2) https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057#Mp-At_27 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

