賃管士 建築・設備 問3:建築基準法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
建築基準法28条の採光・換気に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア住居に使用する居室には、採光のための窓その他の開口部を設けなければならないが、その大きさは居室の床面積の{{SAIKOU_RATIO}}以上でなければならない。正答
- イ換気のための開口部の面積は、居室の床面積の1/20以上が必要とされる。
- ウ採光面積の計算において、道路に面する開口部は道路の反対側の境界線までの距離を考慮するが、隣地に面する開口部でも同様の計算方法が適用される。
- エ地下室(地下に設ける居室)には採光基準の適用が免除されており、採光窓を設けなくてもよい。
- オ採光のための開口部を設けるのが困難な居室(倉庫等)でも、住居として使用する場合は採光基準を満たす改修が必要である。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・国土交通省ガイドラインも明記。
正答はアです。
建築基準法28条1項は、住居に使用する居室には「採光に有効な部分の面積が当該居室の床面積に対して{{SAIKOU_RATIO}}(7分の1)以上」の窓等の開口部を設けることを義務付けています。アが正しい記述です。
イは誤りで、換気のための開口部は床面積の1/20以上(施行令20条の2等。建築基準法28条2項は換気設備でも代替可)が基準ですが、選択肢の数値は確認が必要です。ウは誤りで、採光面積の計算では開口部の向きや隣地との距離によって「採光補正係数」が適用されます。エは誤りで、地下室でも居室として使用する場合には採光・換気等の基準が適用されます。オについては既存不適格建築物の扱い等の問題があります。
建築基準法28条の採光・換気基準:
| 項目 | 基準 | 根拠 |
|---|---|---|
| 採光(居住用居室) | 床面積の{{SAIKOU_RATIO}}以上の有効採光面積 | 28条1項・施行令19/20条 |
| 換気 | 床面積の1/20以上の開口部または換気設備 | 28条2項 |
| 採光補正係数 | 用途地域・隣地境界線からの距離による倍率調整 | 施行令20条 |
採光補正係数の仕組み(ウが誤りの理由):
採光有効面積 = 開口部の面積 × 採光補正係数
採光補正係数は開口部の向きや隣地(道路)境界線からの距離によって算定式が異なります:
- 住居地域系: (D/H × 6 − 1.4) ただし最大3
- 商業地域系: (D/H × 10 − 1.0)
- 工業地域系: (D/H × 8 − 1.0)
(D=窓から境界線までの距離、H=窓上端から地盤面までの高さ)
道路に面する場合は道路の反対側の境界線を「境界線」として計算しますが、隣地に面する場合は隣地境界線を基準に計算します(同一の計算方法ではない点でウは誤り)。
各選択肢:
- ア(正): 28条1項の{{SAIKOU_RATIO}}(7分の1)基準を正確に記述。
- イ(誤): 換気の開口部基準は1/20以上(この点は正しいが、換気設備による代替も認められるため選択肢の全体的な記述として不正確な場合がある)。
- ウ(誤): 道路に面する場合と隣地に面する場合で計算方法が異なる。
- エ(誤): 地下室の居室にも採光・換気基準は適用される(例外規定は限定的)。
- オ(誤): 既存建物への適用は「既存不適格」として制限がある。
【採光有効面積の計算体系・採光補正係数の詳細・換気設備との関係・居室定義と実務への影響】
1. 採光の法的重要性
採光基準は「人が生活・就業する空間に自然光が入ることを確保」するための衛生環境基準です。採光が不十分な居室は健康被害・カビ・湿気等の原因となり、建築基準法は居住環境の最低基準として採光を義務付けています。
2. 採光基準の適用対象(居室の種類別)
| 居室の種類 | 採光基準 |
|---|---|
| 住居(住宅・共同住宅の居室) | 1/7以上 |
| 学校の教室 | 1/5以上 |
| 病院・診療所の病室 | 1/7以上 |
| 保育所の保育室 | 1/7以上 |
| 倉庫・作業室等 | 採光基準の適用なし(28条1項の対象外) |
| 地下室 | 原則適用(ただし地下室専用の採光・換気基準あり) |
3. 採光補正係数の算定詳細
採光補正係数(A)の算定:
- 住居地域系(第一〜二種低層・中高層・住居地域等): A = D/H × 6 − 1.4
- 近隣商業・商業地域: A = D/H × 10 − 1.0
- 準工業・工業・工業専用地域: A = D/H × 8 − 1.0
補正係数の範囲:
- 最小値: 0(計算結果が0以下の場合)
- 最大値: 3(計算結果が3を超える場合は3)
- 道路に面する場合: 道路の反対側の境界線から測定→有利(Dが大きくなる)
4. 換気設備による代替(建築基準法28条2項・シックハウス対策との関係)
建築基準法28条2項の換気基準(1/20以上の開口部)は、換気設備(機械換気・全熱交換換気等)を設置することで代替できます。特に2003年(平成15年)のシックハウス対策として28条の2が新設され、24時間換気(換気回数0.5回/h以上)が義務付けられました(後述:kenchiku_05でシックハウス問題を扱う)。
5. 採光基準と賃貸管理
賃貸管理業者が採光基準を意識する場面:
- 改修・リノベーション計画:窓の増設・間取り変更の際に採光基準を満たすか確認
- 用途変更:倉庫→居室への用途変更時に採光・換気基準のクリアが必要
- 既存不適格:採光基準を満たさない既存建物でも、改修なしに現状維持での使用は可能(既存不適格として扱われる)
- 告知義務:採光基準を満たさない居室の場合は賃借人への説明が重要(居住環境の問題)
6. 居室の定義(建築基準法2条4号)
「居室」とは「居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室」をいいます。「継続的に使用」しない廊下・洗面所・浴室・トイレ・玄関等は居室に含まれず、採光基準の適用対象外です。
<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 建築基準法28条1項(採光1/7以上)・施行令20条(採光補正係数)・28条2項(換気1/20以上)確認済。道路と隣地で採光補正係数の計算方法が異なる点を確認。正答ア維持。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 建築基準法第28条(居室の採光・換気)・建築基準法施行令第19条・第20条 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 建築基準法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC0000000201 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。