賃管士 建築・設備 問7:給排水設備
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
集合住宅の給水設備に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア受水槽の容量が10㎥超㎥以下の場合は「簡易専用水道」に該当し、水道法の管理基準が適用されるが、10㎥超㎥超の場合は管理基準の適用がない。
- イ簡易専用水道は、水道事業者から受ける水の供給を受ける水道(受水槽式)のうち、受水槽の有効容量が10㎥超㎥を超えるものをいい、年{{CHOSUI_SEISO_NENKAN}}回以上の清掃が義務付けられている。正答
- ウ直結増圧方式は受水槽を設けずに水道本管から直接増圧ポンプで各戸に給水する方式であり、受水槽の清掃・点検費用が不要になるメリットがある。
- エ受水槽方式では、一旦受水槽に貯水した後に各戸に給水するため、水道水が受水槽内で時間をかけて滞留することによる水質劣化のリスクがある。
- オ集合住宅の管理者(管理組合・賃貸人等)は、受水槽の容量にかかわらず、毎年{{CHOSUI_SEISO_NENKAN}}回以上の清掃を実施するとともに、水質検査・設備点検・清掃結果の記録・保存を行う義務がある。
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正答はイです。
「簡易専用水道」は水道事業者から水の供給を受ける水道のうち、受水槽の有効容量が10㎥超㎥(10立方メートル)を超えるものをいいます(水道法34条の2)。簡易専用水道に該当すると、年{{CHOSUI_SEISO_NENKAN}}回以上の清掃義務・水質検査義務・点検義務が課されます。イが正しい記述です。
アは「10㎥超㎥超が管理基準の対象ではない」という点が逆です。ウ・エは概ね正しい内容ですが選択肢の組み合わせではイが最も正確です。オは「容量にかかわらず」という部分が誤りで、10㎥超㎥以下は「小規模貯水槽水道」として都道府県条例等で異なる扱いになります。
給水方式と水道法の規律:
| 方式 | 特徴 | 法的規制 |
|---|---|---|
| 受水槽方式(高置水槽) | 受水槽→高架水槽→各戸 | 簡易専用水道(10㎥超)または小規模貯水槽水道 |
| 直結直圧方式 | 水道本管から直接各戸 | 低層(3階程度まで) |
| 直結増圧方式 | 増圧ポンプで各戸に加圧 | 受水槽不要・水質衛生上有利 |
簡易専用水道の管理義務(水道法34条の2):
| 義務 | 内容 |
|---|---|
| 清掃 | 年{{CHOSUI_SEISO_NENKAN}}回以上 |
| 水質検査 | 定期的な検査(臭い・味・色・pH等) |
| 健康被害防止 | 給水停止・市区町村長への報告義務 |
| 書類保存 | 清掃記録・水質検査結果の保存(5年) |
各選択肢:
- ア(誤): 10㎥超が簡易専用水道→管理基準あり(10㎥以下が対象外)。記述が逆。
- イ(正): 簡易専用水道(10㎥超)の定義と年1回清掃義務を正確に記述。
- ウ(正内容): 直結増圧方式の特徴は正しいが、正答はイ。
- エ(正内容): 受水槽方式の水質劣化リスクは正しいが、正答はイ。
- オ(誤): 容量にかかわらず同一義務があるわけではない(10㎥以下は別の規制体系)。
【受水槽方式の種類・簡易専用水道vs小規模貯水槽水道・直結増圧方式の普及・水質管理の実務】
1. 給水方式の種類と特徴
集合住宅の給水方式は主に3種類:
(1) 受水槽(高置水槽)方式
- 水道本管→受水槽(地上・地下)→揚水ポンプ→高架水槽→各戸
- 停電時でも高架水槽の残水を使える(災害時の強み)
- 受水槽・高架水槽の清掃・点検コスト発生
- 水道水が滞留することで水質劣化リスクあり
(2) 直結直圧方式
- 水道本管から直接各戸に給水(ポンプなし)
- 3階建て程度の低層住宅に適用
- 受水槽不要で衛生的・省エネ
- 水道本管の水圧不足時に使用不可
(3) 直結増圧方式
- 水道本管→増圧ポンプ→各戸
- 受水槽不要・停電時はポンプが止まる
- 中高層でも適用可能
- 近年の集合住宅では増圧方式が増加傾向
2. 簡易専用水道と小規模貯水槽水道の違い
| 区分 | 受水槽容量 | 法的根拠 | 管理者の義務 |
|---|---|---|---|
| 簡易専用水道 | 10㎥超㎥超 | 水道法34条の2・厚生省令 | 年1回清掃・水質検査・記録保存 |
| 小規模貯水槽水道 | 10㎥超㎥以下 | 都道府県条例・指導要綱 | 条例・自治体ガイドラインに従う |
小規模貯水槽水道(10㎥以下)は水道法の直接規制ではなく、都道府県・市区町村の条例や指導で管理されます。各自治体によって清掃頻度・検査義務の内容が異なります。
3. 清掃・点検の実務
簡易専用水道の年1回清掃の内容:
- 受水槽内壁の洗浄・消毒
- 槽内沈殿物・スライムの除去
- マンホール・ドレン(排水口)の確認
- 清掃後の水質確認(残留塩素測定等)
清掃は「水道法施行規則に定める登録業者(厚生大臣登録)」が実施することが推奨されています。業者の選定と記録の保存(5年)が管理者の義務です。
4. 水質劣化のリスクと対策
受水槽内での水質劣化の主な原因:
- 長時間の滞留(塩素濃度の低下)
- マンホールの隙間からの異物混入
- 槽内壁のスライム(生物膜)の発生
- 温度上昇(夏季の地上設置型)
対策:
- 槽の容量を過大にしない(滞留時間を最小化)
- 定期清掃・水質検査の実施
- マンホールの密閉性確認
- 直結増圧方式への切替え(水質衛生上の根本解決)
5. 管理会社の責任
簡易専用水道の管理業務は通常、管理委託契約の範囲内に含まれます。賃貸管理業者として:
- 清掃業者への委託・実施確認
- 清掃記録・水質検査結果の保管(5年)
- 水質異常発生時の入居者への迅速な情報提供
- 市区町村長への報告(健康被害が生じた場合)
水質劣化による健康被害が生じた場合、管理会社が適切な清掃・検査を怠っていれば損害賠償責任を問われる可能性があります。
<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 水道法34条の2(簡易専用水道・10㎥超・年1回清掃義務)確認済。直結増圧方式・小規模貯水槽水道(10㎥以下・条例対応)との区別確認。正答イ維持。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 水道法第34条の2(簡易専用水道の管理)・厚生労働省令 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 水道法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=332AC0000000177 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。