賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 建築・設備 問8|排水トラップ——封水深・機能と二重トラップ禁止

問題

賃管士 | 建築・設備 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

排水設備のトラップに関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答(誤っているもの)はウです。

「二重トラップ」とは、一つの排水経路に2個のトラップを直列に設ける状態です。これは「トラップ機能を高める」のではなく、逆に排水の流れが悪くなる・封水が破れやすくなるという問題が生じるため、建築基準法に基づく告示で禁止されています。ウが誤りです。

ア・イ・エ・オは正しい記述です。封水深は50〜100mm(50〜100mm)というのも正しい規格です(イ)。長期不在による蒸発破封はマンションの室内に臭気が上がる原因として知られており(エ)、管理業者が入居者に説明すべき重要な知識です。

排水トラップの仕組みと要件:

項目内容
目的排水管内の臭気・害虫の逆流防止
封水の仕組みU字型水路に水を溜め「水の壁」を作る
封水深50mm以上100mm以下
二重トラップ禁止(告示1597号。排水不良・封水破損の原因)

二重トラップが禁止される理由(ウが誤りの理由):

2個のトラップを直列に設けると:

1. 2個のトラップ間に密閉された空気が閉じ込められる

2. 排水が流れる際に閉じ込められた空気の圧力変動が生じる

3. この圧力変動が封水を破る(破封)原因になる

4. 排水の流れも悪くなる

二重トラップは機能を高めるどころか、機能を損なう設置方法です。

封水破損(破封)の種類:

原因内容
蒸発破封長期不在→水が蒸発→封水喪失
誘導サイホン隣の排水の流れで負圧が生じ吸い取られる
跳ね上がり強い排水で正圧が生じ押し出される
自己サイホン排水が満流になり自分で封水を引き込む

各選択肢:

  • ア(正): トラップの目的・封水の機能を正確に記述。
  • イ(正): 封水深50〜100mmを正確に記述。
  • ウ(誤・正答): 二重トラップは禁止(機能低下・破封リスク)。
  • エ(正): 蒸発破封の問題を正確に記述。
  • オ(正): 主なトラップの種類を正確に列挙。

【トラップの種類と設置場所・封水破損の詳細メカニズム・通気管との関係・管理業者の実務上の注意点】

1. トラップの種類と設置場所

種類形状主な設置場所
PトラップP字型(横出し)洗面器・小便器
SトラップS字型(下出し)和式便器・旧型洗面器
UトラップU字型床排水・ドレン
わんトラップ椀型カップ浴室・洗い場の床排水
ドラムトラップドラム型浴槽・洗濯機

わんトラップの注意点: 浴室の床排水に使用されるわんトラップは、カップ(椀)が正しく装着されていないと機能しません。清掃時にカップが外れたまま放置されると臭気が上がります。管理業者としての退去立会・清掃確認時に確認すべきポイントです。

2. Sトラップの問題

Sトラップ(下出し配管)は自己サイホン現象が起きやすい構造です:

  • 排水が満流でSトラップを流れると、サイホン現象で封水が引き込まれる
  • 現在の建築では通常採用されない(Pトラップに置き換えられている)

3. 通気管の役割——トラップ保護との関係

排水管には「通気管」が設けられています。通気管がない(または不十分な)場合:

  • 排水が流れると排水管内に負圧が生じる
  • 負圧によって近くのトラップから封水が吸い出される(誘導サイホン)

通気管は大気圧を保つことで誘導サイホンを防ぎ、トラップの封水を保護します。二重トラップが問題になるのも、2つのトラップの間に空気の閉じ込めが生じて、通気管の機能が阻害されるためです。

4. 蒸発破封への対策(長期空室・長期不在の管理)

長期空室・長期不在の場合の蒸発破封対策:

  • 定期的に水を流す(1〜2週間に1回程度)
  • 蒸発防止剤(トラップシール・液体オイル系)をトラップに入れる
  • 長期不在が見込まれる場合は入居者に蒸発破封リスクを説明

管理業者が長期空室の物件を管理する際は、定期的な通水確認(排水の確認)を巡回点検に含めることが望ましいです。

5. 法的規制の根拠

二重トラップの禁止と封水深は、建築基準法施行令129条の2の5に基づく昭和50年建設省告示第1597号に定められた法令上の基準です。同告示の第2第3号は、排水トラップについて「二重トラップとならないように設けること」(ロ)、深さを「5cm以上10cm以下(阻集器を兼ねる排水トラップは5cm以上)」とすること(ニ)を定めています。また第2第5号は、通気管を「直接外気に衛生上有効に開放すること」としています。

6. 集合住宅での一般的な排水トラップ問題

  • 洗濯機置き場のわんトラップ:洗濯排水で水が一気に流れると封水が破れやすい(防水パン一体型への改良が望ましい)
  • キッチンのU字トラップ:油脂・食材カスが詰まりやすい→定期清掃が重要
  • 洗面台のPトラップ:物品落下による詰まり(イヤリング・小物)で封水機能が損なわれることがある
この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 建築基準法施行令第129条の2の5・昭和50年建設省告示第1597号 第2第3号(排水トラップ:二重トラップの禁止・深さ5cm以上10cm以下) 確認日: 2026-09-30 出典: 国土交通省 告示本文 https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/pdf/201703/00006620.pdf 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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  • 頻出度B

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