賃管士 借地借家法 問1:借地借家法(借家契約の基本)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
借地借家法の適用範囲に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア借地借家法は、土地の賃貸借と建物の賃貸借の両方に適用される統一法である。
- イ駐車場(建物のない更地)の賃貸借には借地借家法の借家に関する規定が適用される。
- ウ倉庫(建物)を賃貸した場合、その建物の賃貸借には借地借家法の借家に関する規定が適用される。正答
- エ別荘(居住用建物)を年間を通じてではなく夏季のみ(3ヶ月間)賃貸する場合、借地借家法40条(一時使用目的)が適用されるため、通常の借家規定(法定更新等)は適用されない。
- オ借地借家法の「建物の賃貸借」には、定期借家契約・普通借家契約ともに含まれるが、取壊し予定建物の賃貸借(39条)は含まれない。
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正答はウです。
倉庫も「建物」であるため、倉庫の賃貸借には借地借家法の借家に関する規定が適用されます(「居住用建物」に限らず「建物」全般が対象)。
アは誤りで、借地借家法は「土地の賃貸借(第1章・第2章)」と「建物の賃貸借(第3章)」に分かれており、統一法というよりは別々の規定が一つの法律にまとまっています。
イの駐車場(更地)は建物ではないため借家規定が適用されません。
エは40条(一時使用目的)が適用される可能性がありますが、「一時使用目的であることが明らかな場合」(40条の要件)の確認が必要です。季節利用でも一時使用目的とみなされない場合があります。
借地借家法の適用対象の整理:
| 類型 | 借地借家法の適用 |
|---|---|
| 建物(居住用・事業用を問わず)の賃貸借 | 借家規定(3章)適用 |
| 土地(建物の所有目的)の賃貸借 | 借地規定(1・2章)適用 |
| 更地(駐車場・資材置き場等)の賃貸借 | 借地規定不適用(民法の一般賃貸借のみ) |
| 一時使用目的の賃貸借(40条) | 通常の借家規定不適用 |
| 取壊し予定建物の賃貸借(39条) | 借地借家法の特別規定(39条)適用 |
各選択肢の整理:
- ア(誤): 借地規定と借家規定は異なる(土地賃貸借は借地規定・建物賃貸借は借家規定)。統一法ではなく別々の規律。
- イ(誤): 建物なしの駐車場は「建物の賃貸借」ではなく「土地の一時使用」的な性格。借家規定は不適用。
- ウ(正): 倉庫も建物であるため借家規定(3章)適用。1条「この法律は、建物の所有を目的とする地上権及び土地の賃借権並びに建物の賃貸借について定めるものとする」に合致。
- エ(一部正しい内容): 40条が適用される場合(一時使用が明らか)は通常借家規定は不適用。ただし「明らかに一時使用の目的」という要件充足の判断が必要。
- オ(誤): 取壊し予定建物の賃貸借(39条)も借地借家法の規定の一部であり「含まれない」は誤り。
【借地借家法の適用範囲の詳細—「建物の賃貸借」の意味の実務的解釈】
借地借家法1条が定める「建物の賃貸借」の範囲について、実務上問題になる場面をいくつか整理します。
「建物」の意義(借家規定適用の前提):
「建物」とは「土地に固定された工作物で外気を遮断して独立した空間を形成するもの」と解されます。以下の具体例での判断:
- 鉄筋コンクリート造のビル・マンション→明らかに建物→借家規定適用
- プレハブ小屋(固定されている)→建物として扱われる可能性あり
- コンテナ(土地に固定)→固定の程度による(移動可能であれば建物でない可能性)
- テント・キャンプ場施設→移動可能→建物でない→借家規定不適用
用途による借家規定の適用(居住用か事業用かで規定が異なる場面):
借地借家法の一般的な借家規定(26〜36条)は居住用・事業用を問わず適用されますが、一部の規定は「居住用建物」に限定されています:
- 36条(内縁配偶者等の賃借権承継)→居住用建物のみ
- 38条7項(定期借家の中途解約権)→床面積200㎡未満の居住用建物のみ(「生活の本拠として使用することが困難となった場合」)
倉庫・事務所・店舗等の事業用建物では、これらの「居住用限定」規定は適用されません。
40条(一時使用目的)の判断基準(重要な賃管士試験論点):
40条「一時使用のために建物の賃貸借をしたことが明らかな場合には、(中略)法定更新・更新拒絶の正当事由等の規定は適用されない」
「一時使用目的が明らか」かどうかの判断要素(判例・実務):
- 契約期間の短さのみでは不十分
- 賃貸の目的・事情(工事期間中の仮住まい・選挙事務所・試験勉強のための一時的な利用等)
- 賃貸人・賃借人双方が「一時的な利用」と認識していた事実
季節利用(夏季のみの別荘等)が常に40条の「一時使用」に当たるかどうかは「明らかな一時使用目的」かどうかの判断次第です。毎年夏に同じ借主に賃貸している場合は「継続的な関係」として通常の借家規定が適用される可能性があります。
賃管士試験での出題傾向(借地借家法の適用範囲):
- 「倉庫・事務所等の事業用建物にも借地借家法は適用されるか」→適用される
- 「駐車場(更地)に借家規定は適用されるか」→適用されない
- 「40条(一時使用目的)の要件・効果」→頻出
- 「居住用限定の規定はどれか」→36条・38条7項等
根拠: 借地借家法1条・36条・38条・40条(e-Gov 法令検索)。確認日2026-06-10。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 借地借家法1条・40条(e-Gov 法令検索) 試験範囲の根拠: 賃貸住宅管理業法第64条/賃貸不動産経営管理士協議会公表 本問は賃貸不動産経営管理士試験の出題範囲に基づきgoukaku-navi.jpが独自に作成したオリジナル演習問題です(協議会発行の本試験問題の転載ではありません)。 確認日: 2026-06-10 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。