賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 借地借家法 問5|法定更新

問題

賃管士 | 借地借家法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

借地借家法26条(建物賃貸借の更新等)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はオです。

普通借家の更新拒絶は、適法な通知(期間満了の12ヶ月前〜6ヶ月前)だけでは足りず、さらに「正当事由(借地借家法28条)」がなければ賃借人を退去させることができません。通知と正当事由の両方が必要です。

アは誤りで、通知期間は3ヶ月ではなく「12ヶ月前から6ヶ月前の間」です。

イは誤りで、通知期間内に通知をしなければ、それだけで従前の契約と同一の条件で更新したものとみなされます(26条1項。期間満了後の異議では妨げられません)。

ウは誤りで、法定更新後は「期間の定めなし」の賃貸借となります(26条1項ただし書)。

エは誤りで、1年前の通知は「12ヶ月前」に当たるため通知期間内(12ヶ月前から6ヶ月前の間に含まれる)です。

26条の法定更新・更新拒絶の整理:

項目内容根拠
更新拒絶通知の期間期間満了の12ヶ月前から6ヶ月前の間26条1項
通知期間外の場合法定更新(通知なしまたは期間外→更新)26条1項
法定更新後の期間期間の定めなし(従前の期間でない)26条1項ただし書
更新拒絶の効力通知だけでは不十分→正当事由(28条)も必要26条1項・28条

各選択肢の整理:

  • ア(誤): 「3ヶ月前」は誤り。正しくは「12ヶ月前から6ヶ月前の間」。
  • イ(誤): 通知期間内に通知をしなかったときは、それだけで「従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす」(26条1項)。期間満了後の遅滞ない異議が問題になるのは、通知をしたのに賃借人が使用を継続した場合(26条2項)。
  • ウ(誤): 法定更新後は「期間の定めなし」(従前と同一期間ではない)。
  • エ(誤): 12ヶ月前は「12ヶ月前から6ヶ月前の間」の「12ヶ月前」に当たるため、通知期間内として有効。
  • オ(正): 通知(適法な通知期間内)は更新拒絶の手続き的要件の一つに過ぎず、実体的要件として正当事由(28条)が別途必要。

【更新拒絶の「通知」と「正当事由」の二段階構造—実際の立退き交渉の流れ】

普通借家の更新拒絶は「通知」と「正当事由」という2段階の要件を満たす必要があります。実務上は以下の流れで進みます。

更新拒絶→立退き交渉→訴訟の標準的な流れ:

1. 更新拒絶通知(期間満了の12ヶ月前〜6ヶ月前): 内容証明郵便で「更新しない旨」を通知。

2. 正当事由の有無の検討: 以下の要素を総合判断(28条)

- 建物の使用目的(自己使用・自己の家族が居住したい等)

- 賃貸人・賃借人の建物利用の必要性(どちらが必要か)

- 建物の現況(老朽化・建替えの必要性等)

- 明け渡し請求の経緯(賃借人の法令違反があるか等)

- 財産上の給付(立退料の提供)

3. 任意交渉(立退き交渉): 正当事由が認められる場合でも、立退料の提供によって交渉を円滑に進めることが一般的。

4. 訴訟(明渡請求): 交渉が決裂した場合。正当事由ありの判断で明渡し判決→強制執行の流れ。

立退料(財産上の給付)の意味(28条の解釈):

28条は、建物の賃貸人が「建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して」正当事由を判断すると規定しています。

立退料の位置づけ:

  • 正当事由が弱い場合→立退料の提供で正当事由の補完が可能
  • 正当事由がゼロの場合→立退料だけでは正当事由は認められない
  • 正当事由が十分な場合→立退料なしでも明渡し可能(ただし交渉の円滑化のために提供することが多い)

立退料の金額は「賃借人の移転費用・新住居確保のための費用・賃借人が受ける不利益の程度」等を考慮して判断されます(一般的には数ヶ月〜数年分の賃料相当額)。

管理会社の実務対応(更新拒絶・立退き案件の対応):

1. オーナーからの相談: 「〇月に契約が切れるが、この賃借人に出ていってほしい」

2. 正当事由の確認: 「なぜ退去してもらいたいのか」を確認(自己使用・建替え・法令違反等)

3. 弁護士への相談の勧め: 正当事由の有無・立退料の水準は法律判断→弁護士連携を推奨

4. 通知の準備: 12ヶ月前〜6ヶ月前の間に内容証明郵便で通知

5. 交渉サポート: 立退き料・退去日の交渉を管理会社がサポート(直接的な法律交渉は弁護士)

管理会社が「立退き交渉を単独で進める」のは、法律判断・交渉内容によっては非弁行為(弁護士法違反)になるリスクがあるため、弁護士との連携が原則です。

根拠: 借地借家法26条・28条(e-Gov 法令検索)。

一次数値: 更新拒絶等の通知期間は期間満了の12ヶ月前から6ヶ月前まで(借地借家法26条1項)出典: e-Gov、確認日2026-06-10。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 借地借家法26条・28条(e-Gov 法令検索) 一次数値: 更新拒絶等の通知期間は期間満了の12ヶ月前から6ヶ月前まで(借地借家法26条1項)出典: e-Gov、確認日2026-06-10 試験範囲の根拠: 賃貸住宅管理業法施行規則第19条第1号/賃貸不動産経営管理士協議会公表 本問は賃貸不動産経営管理士試験の出題範囲に基づきgoukaku-navi.jpが独自に作成したオリジナル演習問題です(協議会発行の本試験問題の転載ではありません)。 確認日: 2026-06-10 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。