賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 借地借家法 問4|1年未満の借家契約は期間の定めなしとみなす

問題

賃管士 | 借地借家法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

Aは自己所有のアパートを、Bに対して「期間:令和7年4月1日から令和7年9月30日まで(6ヶ月間)」と定めた契約書に基づいて賃貸した。この場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか(この契約が普通借家契約として締結された場合)。

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答え合わせ

正解は b
  • a
  • b
  • c
  • d
  • e

自信の3択

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解説

正答はbです。

借地借家法29条1項は「建物の賃貸借の期間を1年未満と定めたときは、期間の定めがない建物の賃貸借とみなす」と規定しています。

6ヶ月は「1年未満(1年未満)」であるため、この契約は自動的に「期間の定めのない賃貸借」とみなされます。つまり「6ヶ月で終わる」という期間の定めは無効化されます。

aは誤りで、期間の定めのない賃貸借になってしまったため、6ヶ月経過しても当然に終了しません(解約申入れ+正当事由が必要)。

dは誤りで、改めて契約書を締結し直す必要はありません(29条1項が自動的に「期間なし」に変えます)。

本問の処理(29条1項の適用):

当事者の意図契約書の記載法律上の効果
6ヶ月で終わらせたい「6ヶ月間」29条1項により「期間の定めなし」とみなされる

「期間の定めなし」になった場合の終了方法:

解約の方向手順
賃貸人(A)から申入れの日から6か月で終了(借地借家法27条1項)+正当事由(28条)が必要
賃借人(B)から申入れの日から3か月で終了(民法617条1項2号)→正当事由は不要

各選択肢の整理:

  • a(誤): 6ヶ月経過後「当然に退去を求められる」のではなく、「期間の定めなし」の賃貸借として解約申入れ(A6ヶ月前+正当事由)が必要。
  • b(正): 29条1項の通り。6ヶ月→「期間の定めなし」とみなされる。
  • c(誤): 「更新」という概念は「期間の定めある賃貸借」に対して使われる。「期間の定めなし」になった場合は「継続(解約申入れがない限り)」と「終了(解約申入れで)」の問題。「必ず更新に応じる義務」というより「そもそも期間の定めなしが継続」という状況。
  • d(誤): 29条1項が自動的に「期間なし」にするので、改めて1年の契約書を締結し直す必要はない(再締結は当事者の任意)。
  • e(誤): アパート(建物)の賃貸借であるため借地借家法が適用される。

【「期間の定めなし」とみなされることの実務上の重大な影響—意図しない長期拘束問題】

AがBに「6ヶ月間」と定めた契約で賃貸したつもりが、29条1項によって「期間の定めなし」になってしまった場合、Aは「6ヶ月経ったら出てもらえる」という期待が裏切られます。

Aが取れる対応(「期間の定めなし」になった後の終了方法):

1. Aから解約申入れ: Bが同意すれば問題ないが、Bが拒否した場合は6ヶ月前の申入れ(27条1項)+正当事由(28条)が必要。正当事由がなければ解約申入れの効力は認められない。

2. Bの同意を得て合意解除: AとBが話し合い、退去日・敷金精算について合意解除する(最も穏やかな解決)。

3. そもそも「定期借家」にすべきだった: AがBを期限付きで退去させたい場合は、「定期建物賃貸借(38条)」を選択すべきでした。定期借家は書面・事前説明が必要で複雑ですが、期間満了で確実に終了させることができます。

29条1項の回避策(実務的に正しい選択肢):

「短期間で確実に終了させたい」場合の2つの選択肢:

1. 定期借家(38条): 書面(要式)・説明義務(事前書面)が必要だが、期間満了で終了する。1ヶ月・6ヶ月等の短期定期借家も可能。

2. 一時使用目的(40条): 実際に一時使用目的がある場合(工事期間中の仮住まい等)に限る。「一時使用が明らか」という要件充足が必要。

管理会社がオーナーから「短期間だけ貸したい(例:自分が転勤から戻るまでの間)」という相談を受けた場合、「普通借家で6ヶ月とすると29条1項が適用されるリスクがある→定期借家か一時使用を検討する」というアドバイスが重要な実務知識です。

1年という数字の重要性(賃管士試験頻出):

借地借家法における「1年」という数字は複数の場面で登場します:

場面根拠内容
建物賃貸借の最低期間29条1項1年未満→期間なしとみなす
法定更新通知期間26条1項更新拒絶は期間満了の1年前から6ヶ月前まで
定期借家の終了通知期間38条6項期間1年以上→1年前から6ヶ月前まで通知

「1年」という数字を試験で問われた場合、上記のどの「1年」を聞いているのかを文脈から判断することが重要です。

根拠: 借地借家法26条・27条・29条・38条(e-Gov 法令検索)。

一次数値: 借家の最短期間1年(借地借家法29条)出典: e-Gov、確認日2026-06-10。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 借地借家法29条1項(e-Gov 法令検索) 一次数値: 借家の最短期間1年(借地借家法29条)出典: e-Gov、確認日2026-06-10 試験範囲の根拠: 賃貸住宅管理業法施行規則第19条第1号/賃貸不動産経営管理士協議会公表 本問は賃貸不動産経営管理士試験の出題範囲に基づきgoukaku-navi.jpが独自に作成したオリジナル演習問題です(協議会発行の本試験問題の転載ではありません)。 確認日: 2026-06-10 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

この問題の関連トピック

  • 1年未満の借家契約は期間の定めなしとみなす(借地借家法29条1項
  • 頻出度A

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