電験三種 機械 問20:パワーエレクトロニクス
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14)
次の文章は,太陽光発電設備におけるパワーコンディショナに関する記述で ある。 近年,住宅に太陽光発電設備が設置され,低圧配電線に連系されることが増え てきた。連系のためには,太陽電池と配電線との間にパワーコンディショナが設 置される。パワーコンディショナは (ア) と系統連系用保護装置とが一体に なった装置である。パワーコンディショナは,連系中の配電線で事故が生じた場 合に,太陽光発電設備が (イ) 状態を継続しないように,これを検出して太陽 光発電設備を系統から切り離す機能をもっている。パワーコンディショナには, (イ) の検出のために,電圧位相や (ウ) の急変などを常時監視する機能が 組み込まれている。ただし,配電線側で発生する (エ) に対しては,系統から の不要な切り離しをしないよう対策がとられている。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次 の
- 1逆変換装置 自立運転 発電電力 停 電
- 2逆変換装置 単独運転 発電電力 瞬時電圧低下
- 3逆変換装置 単独運転 周波数 瞬時電圧低下正答
- 4整流装置 自立運転 発電電力 停 電
- 5整流装置 単独運転 周波数 停 電
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電験三種「機械」の「パワーエレクトロニクス」からの出題(令和7年度下期 問8)。正答は(3)です。
太陽光発電のパワーコンディショナ(PCS)の問題。
(ア)逆変換装置(インバータ):直流→交流変換。(イ)単独運転:系統事故で切り離されても太陽光発電が運転継続する危険状態。(ウ)周波数の急変を監視して単独運転を検出。(エ)瞬時電圧低下:正常な系統擾乱で不要な切り離しをしないよう対策。
【パワーエレクトロニクス(系統連系PCS)の解法】(令和7年度下期 問8)
【パワーコンディショナ(PCS)の構成】
太陽電池(直流)→MPPTコンバータ(DC-DC)→インバータ(DC-AC)→系統連系保護装置→配電線(交流)
(ア)逆変換装置=インバータ(DC→AC変換部分)
【単独運転の定義と危険性】
系統側で事故(停電・遮断器開放)が発生した際、太陽光発電が「孤立した状態」で発電を継続する状態。
危険性: ①作業員への感電(停電と思って触れた作業員が生きている線に触れる)②系統復旧時の位相不一致による事故
【単独運転検出法】
(ウ)周波数急変: 系統から切り離されると負荷とのバランスが崩れ周波数変動→検出
電圧位相急変: インバータの出力電圧位相の急変を検出
無効電力変動: OPM(出力電力変動)法
【瞬時電圧低下((エ)への対策)】
系統の雷サージ・地絡など短時間の電圧低下では系統から切り離さないよう対策(FRT: Fault Ride Through)が必要。
正答(3): (ア)逆変換装置 (イ)単独運転 (ウ)周波数 (エ)瞬時電圧低下
【パワーエレクトロニクス(系統連系インバータ・再エネ制御)の深層解析】(令和7年度下期 問8)
【正答(3)の根拠:系統連系技術の体系的理解】
【系統連系PCSの機能ブロック詳細】
(1) MPPT制御(最大電力点追従):
太陽電池のI-V曲線上の最大電力点(MPP)を追従。
アルゴリズム: P&O(山登り法)、インクリメンタルコンダクタンス法
追従精度: 99%以上のMPP追従効率が一般的
(2) DC-ACインバータ(逆変換装置):
PWM制御(正弦波PWM・空間ベクトルPWM)で正弦波電流を系統に注入
電流制御型インバータ: 系統電圧に同期した電流を制御(力率≈1)
(3) 単独運転検出(系統連系規程 JEAC 9701):
能動的方式:
- 無効電力変動方式: 意図的に無効電力を変動→単独時に電圧・周波数が変動
- 周波数シフト方式: インバータ周波数を意図的にずらす→単独時に周波数ドリフト
受動的方式(ウ):
- 電圧位相急変: dV/dt のしきい値超過で検出
- 周波数急変: df/dt のしきい値超過で検出(本問の(ウ))
- 電圧不平衡・高調波増加
(4) FRT(Fault Ride Through)と(エ)瞬時電圧低下:
系統の一時的な電圧低下(落雷・短絡故障)では切り離さず継続運転(FRT要件)。
欧州ではGrid Code(系統規程)でFRT特性が義務化→日本も大規模太陽光で義務化(2015〜)
【グリッドフォーミング(GFM)インバータ(最新2024〜)】
従来のグリッドフォロウィング(GFL): 系統電圧に追従する電流源
GFM: 電圧・周波数を自律的に制御→電力系統のバーチャル同期機として機能
再エネ大量導入時の系統安定化の鍵技術(慣性力の補完)
【電験二種・実務への接続】
電験二種: 太陽光発電設備の保護協調(過電圧・不足電圧・過周波数・不足周波数リレー設定)
実務: 高圧自家用設備に連系するPCSの竣工検査、系統との保護継電器協調設計
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています(公式FAQで教育目的の許諾不要・使用料不要を明示容認・GREEN判定)。 根拠・出典:出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 機械(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。