電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和7年度上期 機械 問8|パワーエレクトロニクス

問題

電験三種 | 機械 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

次の文章は,太陽光発電設備におけるパワーコンディショナに関する記述である。 近年,住宅に太陽光発電設備が設置され,低圧配電線に連系されることが増えてきた。連系のためには,太陽電池と配電線との間にパワーコンディショナが設置される。パワーコンディショナは (ア) と系統連系用保護装置とが一体になった装置である。パワーコンディショナは,連系中の配電線で事故が生じた場合に,太陽光発電設備が (イ) 状態を継続しないように,これを検出して太陽光発電設備を系統から切り離す機能をもっている。パワーコンディショナには,(イ) の検出のために,電圧位相や (ウ) の急変などを常時監視する機能が組み込まれている。ただし,配電線側で発生する (エ) に対しては,系統からの不要な切り離しをしないよう対策がとられている。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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答え合わせ

正解は 3
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  • 3
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自信の3択

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解説

電験三種「機械」の「パワーエレクトロニクス」からの出題(令和7年度上期 問8)。正答は(3)です。

太陽電池が出すのは直流なので、配電線(交流)につなぐには直流を交流に変える(ア)逆変換装置(インバータ)が必要です。

配電線の事故で系統側が止まったのに、太陽光発電だけが周りの負荷に電気を送り続ける状態を(イ)単独運転といい、電圧位相や(ウ)周波数の急な変化から検出して切り離します。一方、落雷などで起こる短い(エ)瞬時電圧低下では、むやみに切り離さないようにしています。よって正答は(3)です。

【各空白の検討】

(ア) 逆変換装置:直流を交流に変える装置(インバータ)。整流装置は交流を直流に変える装置で、太陽電池の直流を系統の交流に変える役目には当たらない。

(イ) 単独運転:系統側の遮断器が開いて配電線が電源から切り離されたのに、分散型電源(太陽光発電設備)がその区間の負荷に電力を供給し続ける状態。停電しているはずの線路に電圧が残り、作業者の感電などのおそれがあるので、検出して切り離す。自立運転は、系統から切り離したうえで、パワーコンディショナの専用コンセントなどから自分の家の機器だけに電力を供給する運転で、事故時に継続してはならない状態ではない。

(ウ) 周波数:単独運転になると、それまで系統が支えていた周波数や電圧位相が、発電と負荷のバランスによって変化する。この急な変化を常時監視して単独運転を検出する。

(エ) 瞬時電圧低下:落雷や他の線路の事故などで、ごく短い時間だけ電圧が下がる現象。このたびに多数の太陽光発電が一斉に切り離されると系統への影響が大きいので、運転を続けるよう対策がとられている。停電は(イ)単独運転の原因となる事象であり、切り離さないようにする対象ではない。

【選択肢の絞り込み】

(ア)が逆変換装置、(イ)が単独運転なのは(2)と(3)。(ウ)が周波数なのは(3)だけです。

【パワーコンディショナの役割】

パワーコンディショナは、太陽電池の直流電力を系統と同じ周波数・位相の交流に変換する逆変換装置と、系統の異常を検出して切り離す系統連系用保護装置を一体にした装置です。電力の流れは「太陽電池(直流)→ 逆変換装置 → 配電線(交流)」なので、(ア)は直流を交流に変える側の装置でなければなりません。

【単独運転と自立運転の違い】

・単独運転:系統の事故や作業で配電線が電源から切り離されたのに、分散型電源がその配電線の負荷に電力を供給し続ける、意図しない状態。保護装置で検出して停止させる必要があります。

・自立運転:系統が停電したとき、パワーコンディショナを系統から切り離したうえで、専用の出力から特定の機器に電力を供給する、意図した運転。

名前が似ているため、(イ)で取り違えを誘っています。本文の「事故が生じた場合に…状態を継続しないように」は、防がなければならない状態なので単独運転です。

【単独運転の検出】

系統につながっている間は、周波数と電圧位相は大きな系統によって決まり、太陽光発電1台の出力でほとんど変わりません。系統から切り離されると、その区間の発電と負荷のわずかな不一致によって、周波数や電圧位相が急に変化します。この変化を監視して単独運転を検出するのが、本文の「電圧位相や周波数の急変などを常時監視する機能」です。発電電力は日射によって常に大きく変わるので、その急変だけでは単独運転かどうかを判断できません。

【瞬時電圧低下への対策】

瞬時電圧低下は、落雷などによる事故がほかの場所で起き、すぐに除去されるまでの短い時間だけ電圧が下がる現象です。このとき広い範囲の多数の太陽光発電が一斉に止まると、発電量が急に減って系統の安定に影響します。そのため、短時間の電圧低下では運転を続ける(不要な切り離しをしない)よう対策がとられています。一方、停電は配電線が電源から切り離される事象で、むしろ単独運転を防ぐために切り離さなければならない場面です。

【関連する出題】

電験三種では、太陽光発電を含む分散型電源の系統連系について、単独運転の定義と検出、逆潮流、自立運転、パワーコンディショナの構成が、機械・電力・法規の各科目で出題されています。「何を防ぐための機能か」「何に対しては止めないのか」を対で整理しておくと、穴埋めの語句を取り違えずに済みます。

この問題の根拠出典:令和7年度上期 第三種電気主任技術者試験 機械(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和7年度上期 第三種電気主任技術者試験 機械(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。