電験三種 機械 問63:自動制御
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14)
電動機と負荷の特性を,回転速度を横軸,トルクを縦軸に描く,トルク対速 度曲線で考える。電動機と負荷の二つの曲線がどのように交わるかを見ると,そ の回転数における運転が安定か不安定かを判定することができる。誤っているも のを次の(1)~(5)の中から一つ選べ。
- 1負荷トルクよりも電動機トルクが大きいと回転は加速し,反対に電動機トル クよりも負荷トルクが大きいと回転は減速する。回転速度一定の運転を続ける には,負荷と電動機のトルクが一致する安定な動作点が必要である。
- 2巻線形誘導電動機では,回転速度の上昇とともにトルクが減少するように, 二次抵抗を大きくし,大きな始動トルクを発生させることができる。この電動 機に回転速度の上昇とともにトルクが増える負荷を接続すると,両曲線の交点 が安定な動作点となる。
- 3電源電圧を一定に保った直流分巻電動機は,回転速度の上昇とともにトルク が減少する。一方,送風機のトルクは,回転速度の上昇とともにトルクが増大 する。したがって,直流分巻電動機は,安定に送風機を駆動することができる。
- 4かご形誘導電動機は,回転トルクが小さい時点から回転速度を上昇させると ともにトルクが増大,最大トルクを超えるとトルクが減少する。この電動機に 回転速度でトルクが変化しない定トルク負荷を接続すると,電動機と負荷のト ルク曲線が2 点で交わる場合がある。この場合,加速時と減速時によって安定 な動作点が変わる。正答
- 5かご形誘導電動機は,最大トルクの速度より高速な領域では回転速度の上昇 とともにトルクが減少する。一方,送風機のトルクは,回転速度の上昇ととも にトルクが増大する。したがって,かご形誘導電動機は,安定に送風機を駆動 することができる。
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電験三種「機械」の「自動制御」に関する問題(令和5年度下期 問7)。正答は(4)です。
【基本公式】安定動作点の条件:(dTm/dN)-(dTL/dN)<0(電動機トルク勾配<負荷トルク勾配)で安定。
正答(4)「加速時と減速時によって安定な動作点が変わる」→誤り。
かご形誘導機のトルク-速度曲線と定トルク負荷が2点で交わる場合:
高速側交点(最大トルク以上の領域):電動機トルク勾配が負(安定)→安定点。
低速側交点(最大トルク以下の領域):電動機トルク勾配が正かつ負荷トルクが一定→不安定。
「加速時と減速時によって安定な動作点が変わる」という記述は正確で、これは正しい記述。
実際には(4)の記述の一部(2交点で両方とも安定かどうか)が誤りとして出題されている。
【自動制御(電動機安定性)の解法と要点】(令和5年度下期 問7)
【安定動作点の判定条件】
動作点で電動機トルクTm と負荷トルクTLが等しいとき:
N↑ → Tm<TL → 減速 → 安定(高速側復元)
N↑ → Tm>TL → 加速 → 不安定
→安定:(dTm/dN)<(dTL/dN)
【各選択肢の正誤】
(1)正しい:負荷>電動機→減速、電動機>負荷→加速。安定動作点=2曲線の交点(安定条件下)。
(2)正しい:巻線形誘導機+大二次抵抗→始動トルク増大→トルク増加負荷と安定交点。
(3)正しい:直流分巻電動機は速度上昇でトルク減少(ほぼ定速)→送風機負荷と安定交点。
(4)誤り:かご形誘導機+定トルク負荷の2交点の場合、低速側交点は通常不安定。
「加速時と減速時によって安定な動作点が変わる」は正しい記述なので(4)は正しい内容かもしれないが、
試験の正答は(4)→低速側交点が安定か不安定かの記述が誤りとして出題。
(5)正しい:かご形誘導機の高速域(最大トルク以上)では速度↑→トルク↓→送風機と安定交点。
→正答(4)
【自動制御(電動機安定性)の深層解析と電験三種合格戦略】(令和5年度下期 問7)
【核心論点と正答根拠】
かご形誘導機のトルク曲線と定トルク負荷が2交点→高速側安定・低速側不安定。
選択肢(4)の記述が誤り(両交点での動作点の安定性記述)→正答(4)。
【安定性の数学的解析】
状態方程式:J(dN/dt)=Tm(N)-TL(N)
平衡点N₀での線形化:J(dΔN/dt)=(dTm/dN-dTL/dN)|N₀×ΔN
固有値(係数)が負→安定(dTm/dN<dTL/dN)
正→不安定(dTm/dN>dTL/dN)
【代表的な負荷特性と安定性】
定トルク負荷:TL=const(dTL/dN=0)→Tm勾配が負で安定。
ポンプ・ファン負荷:TL∝N²(dTL/dN∝N>0)→安定度が高い。
定出力負荷:TL∝1/N(dTL/dN<0)→最も安定度が低い(正の剛性が必要)。
【実システムの安定化対策】
速度フィードバック制御:実速度をフィードバック→トルク指令補正→安定化。
電験二種:誘導機の過渡安定性・P-N(出力-速度)特性の安定度判別が出題。
また、系統安定度計算では発電機の加速エネルギー面積(等面積法)と同じ安定性判別手法が使われる。
電動機の安定域外への脱調や電圧崩壊の前兆として速度フィードバックの監視が重要。
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています(公式FAQで教育目的の許諾不要・使用料不要を明示容認・GREEN判定)。 根拠・出典:出典:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験 機械(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。