第二種電工 電気の基礎理論 問53:電気の基礎理論
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12)
消費電力 1.5kW の電熱器を 4 時間使用したときの電力量 [kWh] および発生する熱量 [MJ] として正しい組合わせはどれか。
- ア電力量 6kWh・熱量 6MJ
- イ電力量 6kWh・熱量 21.6MJ正答
- ウ電力量 8kWh・熱量 21.6MJ
- エ電力量 8kWh・熱量 28.8MJ
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電力量 W = P × t(電力 × 時間)。W = 1.5kW × 4h = 6kWh。次に熱量を計算する。1kWh = 3600kJ = 3.6MJ なので 6kWh × 3.6MJ/kWh = 21.6MJ。正答はイ(電力量 6kWh・熱量 21.6MJ)。「電力量は kWh・熱量は kJ または MJ」という単位の変換が重要ポイント。電力量 6kWh をそのまま「6MJ」と答えるア は単位変換を忘れた誤り(1kWh = 3.6MJ なので 6kWh = 21.6MJ)。電気料金は電力量(kWh)単位で計算される。
電力量と熱量の計算・単位変換問題。
【電力量の計算】
W = P × t [Wh または kWh]
W = 1.5kW × 4h = 6kWh
【熱量への変換】
単位換算の基本:
1Wh = 3600J = 3.6kJ
1kWh = 3600kJ = 3.6MJ
6kWh × 3.6MJ/kWh = 21.6MJ(正答イ)
【選択肢の誤答分析】
ア(6MJ):6kWh をそのまま 6MJ と答えた(1kWh = 1MJ という誤解)
ウ(8kWh):P×t = 1.5×4 = 6 なのに 2×4=8 と誤計算
エ(28.8MJ):8kWh × 3.6 = 28.8MJ(電力量の誤計算が連鎖)
【単位換算の整理(確実に覚える)】
1J = 1W×s(ジュール = ワット秒)
1Wh = 3600J(1 時間 = 3600 秒)
1kWh = 3600kJ = 3,600,000J = 3.6MJ
電気料金の計算例:
6kWh × 27円/kWh = 162円(4 時間分の電気代)
【cal との換算(参考)】
1cal = 4.186J
1kWh = 3600kJ ÷ 4.186 J/cal = 860kcal
水 1kg を 1℃ 上げるのに 1kcal = 4.186kJ 必要
電力量・熱量の単位系と換算は電気設備設計・省エネ計算・エネルギー管理士試験の核心。SI 単位系から実務計算まで体系的に整理する。
【エネルギーの SI 単位とその由来】
ジュール [J](仕事・エネルギーの SI 基本単位):
1J = 1N×m = 1kg×m²/s²(質量 1kg の物体を 1m²/s² の割合で加速するエネルギー)
電気エネルギーとの関係:
1J = 1V×A×s = 1W×s(1 ワットの電力を 1 秒間使用したエネルギー)
実用単位の換算表(確実に記憶):
| 単位 | 値 | 用途 |
|---|---|---|
| 1Ws | 1J | 計算基本 |
| 1Wh | 3,600J = 3.6kJ | 小型機器 |
| 1kWh | 3,600kJ = 3.6MJ | 電気料金単位 |
| 1MWh | 3,600MJ = 3.6GJ | 大型設備・発電所 |
| 1GWh | 3.6TJ | 電力会社の年間統計 |
【本問の完全計算】
電力量 W = P × t = 1.5kW × 4h = 6kWh
熱量 Q = W × 3.6MJ/kWh = 6 × 3.6 = 21.6MJ(正答イ)
確認(kJ 経由):
6kWh × 3600kJ/kWh = 21600kJ = 21.6MJ ✓
【電気料金と電力量の関係】
家庭の電気料金計算:
電力量料金 = 使用電力量 [kWh] × 単価 [円/kWh]
2024年の東京電力(例):
従量電灯 B の電力量料金:
第 1 段階(〜120kWh):約 30.00円/kWh
第 2 段階(121〜300kWh):約 36.60円/kWh
第 3 段階(300kWh〜):約 40.69円/kWh
本問(6kWh)の電気代:6 × 30 = 180円(第 1 段階仮定)
月間電気料金のシミュレーション(4 人家族・350kWh/月):
第 1 段階:120 × 30 = 3,600円
第 2 段階:180 × 36.60 = 6,588円
第 3 段階:50 × 40.69 = 2,035円
合計:約 12,223円/月(燃料費調整・再生エネ賦課金別)
【省エネ法とエネルギー管理(エネルギー管理士との接続)】
省エネルギー法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律)では、工場・建物のエネルギー使用量を「原油換算 kl」で管理する義務がある。
換算係数:
1kWh 電気 → 0.0009kl 原油換算(第 6 次エネルギー基本計画の係数)
ガス(都市ガス 13A)1m³ → 0.000024kl 原油換算
本問(6kWh)の原油換算:6 × 0.0009 = 0.0054kl ≒ 5.4L
【熱量と水の加熱計算】
21.6MJ = 21,600kJ で何 kg の水を何℃ 上昇させられるか:
Q = m × c × ΔT
21,600kJ = m × 4.186kJ/(kg・K) × ΔT
例:水 100kg(100L)を 20℃ → 71.6℃ に加熱する場合:
ΔT = 21600/(100 × 4.186) = 51.6K → 20+51.6 = 71.6℃
電気温水器(深夜電力 200L タンク、100V 4kW × 5h):
エネルギー:4kW × 5h = 20kWh = 72MJ
温度上昇:72000/(200 × 4.186) ≒ 86K → 15℃から 101℃ は不可なので設計では 40〜60℃ 制限
【電力量と CO₂排出量の計算】
電力会社によって異なるが、電気の CO₂ 排出係数(2022 年度):
東京電力:0.434kg-CO₂/kWh(概算)
本問(6kWh)の CO₂ 排出量:
6 × 0.434 ≒ 2.6kg-CO₂
ZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)・ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)では太陽光発電等の創エネによって、建物の一次エネルギー消費量の収支をゼロ以下にすることが目標。電力量の CO₂ 換算はカーボンニュートラル評価の基礎計算。
【電験三種・エネルギー管理士への接続】
電験三種「理論」では電力量の単位変換と熱量計算が基礎問題として出題。「法規」ではエネルギー管理(省エネ法・温対法)の文脈で kWh→kl 原油換算、CO₂ 換算係数の知識が問われる場合がある。
エネルギー管理士試験(電気分野)では電力量・熱量・一次エネルギー換算・年間エネルギーコスト計算が重要出題範囲。
第二種電気工事士では W = P×t(kWh)と 1kWh = 3.6MJ の換算が確実にできることが基礎。特に「kWh を MJ に変換する際に 3.6 を掛ける」という操作を反射的に行えるよう練習することが重要。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:電気技術者試験センター公表の出題範囲(第二種電気工事士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。