電気の基礎理論59電気の基礎理論

第二種電工 電気の基礎理論 問59:電気の基礎理論

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12

三相 200V の電源に、1 相あたりのインピーダンス Z = 20Ω の三相平衡負荷を Y 結線で接続したとき、線電流 [A] として正しいものはどれか。ただし √3 ≒ 1.73 とする。

  • 5
  • 5.8正答
  • 10
  • 17.3
正答:5.8

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初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

Y 結線では「線電流 = 相電流」であり「相電圧 = 線間電圧 / √3」。相電圧 V_P = 200/1.73 ≒ 115.6V。線電流(= 相電流)I_L = V_P / Z = 115.6 / 20 ≒ 5.8A(正答イ)。Y 結線の計算では必ず「相電圧に√3 の除算が必要」な点を忘れないようにする。ウ(10A)は V_L/Z = 200/20 = 10A と、線間電圧をそのまま使った誤りで、Y 結線の電圧変換を忘れた典型的ミス。常に「Y は電圧を√3 で割ってから計算」と意識することが大切。

標準試験対策の基準レベル

Y 結線の三相回路で線電流を求める問題。

【Y 結線の電流計算手順】

①相電圧(= 線間電圧 / √3)を求める:

V_P = V_L / √3 = 200 / 1.73 ≒ 115.6V

②相電流(= 線電流)を求める(Y 結線では I_L = I_P):

I_L = I_P = V_P / Z = 115.6 / 20 ≒ 5.78A ≒ 5.8A(正答イ)

【別解:一般式】

I_L = V_L / (√3 × Z) = 200 / (1.73 × 20) = 200 / 34.6 ≒ 5.78A

【各選択肢の判断】

ア(5):大まかな丸め誤り(5.78≒5.8 なのに 5 に丸めた)

イ(5.8):正答(V_L/(√3 Z) ≒ 5.78A)

ウ(10):V_L/Z = 200/20 = 10A(√3 除算を忘れた Y 結線の典型的誤り)

エ(17.3):√3 × V_L/Z = 1.73 × 10 = 17.3A(Δ 結線の線電流と混同)

【消費電力の確認】

P = 3 × I_L² × Z × cosφ(cosφ = 1 の純インピーダンスは純抵抗時のみ)

純抵抗 R = 20Ω の場合:P = 3 × 5.78² × 20 ≒ 3 × 33.4 × 20 = 2004W ≒ 2kW

√3 法:P = √3 × V_L × I_L = 1.73 × 200 × 5.78 ≒ 2000W ✓

【重要ポイント】

Y 結線の線電流 = 相電流。Δ 結線の線電流 = √3 × 相電流(逆パターン)。

「Y は電圧 ÷√3、Δ は電流 ÷√3」と覚えて区別する。

上級誤答論破・根拠規定・実務応用まで深掘り

Y 結線の線電流計算は三相系統の基礎計算。インピーダンスが複素数(RL・RC)の場合への拡張、受電設備の幹線電流計算、配線用遮断器の選定まで体系的に整理する。

【Y 結線の一般的なインピーダンス(複素数)の場合】

各相のインピーダンスが複素数 Z = R + jX_L(RL 直列)の場合:

|Z| = √(R² + X_L²)

相電流の大きさ:I_P = V_P / |Z| = (V_L/√3) / √(R² + X_L²)

例:各相 R=16Ω、X_L=12Ω(Z=20Ω)、V_L=200V:

|Z| = √(16²+12²) = √(256+144) = √400 = 20Ω

I_P = (200/1.73) / 20 = 115.6/20 = 5.78A(本問と同じ)

力率:cosφ = R/|Z| = 16/20 = 0.8

P = √3 × 200 × 5.78 × 0.8 ≒ 1600W

Q = √3 × 200 × 5.78 × 0.6 ≒ 1200var

【三相不平衡の一般ケース(参考)】

各相のインピーダンスが異なる(Z_a ≠ Z_b ≠ Z_c)場合:

①Y 接続・中性線あり(4 線式):各相独立に I_Pa = V_P/Z_a など計算

②Y 接続・中性線なし(3 線式):中性点電位 V_N が未知。節点方程式で求める。

節点方程式(V_N を中性点電位、V_a/V_b/V_c を電源電位とすると):

(V_a - V_N)/Z_a + (V_b - V_N)/Z_b + (V_c - V_N)/Z_c = 0

この計算が「中性点電位移動」の問題で、電験三種「理論」の難問。第二種では平衡三相のみ出題。

【受電設備設計:幹線電流の計算と電線選定】

三相 200V 設備の幹線電流計算(実務手順):

設備情報:

  • 三相 200V モーター A:22kW(効率 0.92、力率 0.85)
  • 三相 200V モーター B:7.5kW(効率 0.90、力率 0.80)
  • 三相 200V ヒーター C:3kW(力率 1.0)

各機器の線電流:

I_A = P_A/(√3×V_L×η_A×cosφ_A) = 22000/(1.73×200×0.92×0.85) = 22000/269.7 ≒ 81.6A

I_B = 7500/(1.73×200×0.90×0.80) = 7500/248.3 ≒ 30.2A

I_C = 3000/(1.73×200×1.0×1.0) = 3000/346 ≒ 8.7A

需要率を 0.8 として最大需要電流 = (81.6+30.2+8.7)×0.8 = 120.5×0.8 ≒ 96.4A

幹線電線(CV ケーブル)の選定:許容電流 100A 以上 → 38mm² CV ケーブル(許容電流 120A)

配線用遮断器:100AT(100A トリップ)の 3 極品

【配線用遮断器の整定(電流整定)】

本問(I_L = 5.78A)レベルの小型三相回路の場合:

電線(VVF 2.0mm 3 芯)許容電流:27A(60℃ 許容)

配線用遮断器:定格 20A(電線を過熱保護)

中型設備(I_L ≒ 50A)の場合:

電線(CVT 14mm²)許容電流:75A

配線用遮断器:60AT(50A の 1.25 倍以上・電線許容電流以下を選定)

大型設備(I_L ≒ 100A)の場合:

電線(CVT 38mm²)許容電流:120A

配線用遮断器:100AT

選定ルール:I_L ≤ 配線用遮断器定格 ≤ 電線許容電流(過負荷保護協調)

【短絡電流の計算(配線用遮断器の遮断容量確認)】

受電点での三相短絡電流 I_S [A]:

I_S = V_L / (√3 × Z_S)

Z_S:電源インピーダンス(変圧器漏れリアクタンス + 配線インピーダンス)

例:10kVA 変圧器(%Z = 5%)から 200V 供給:

定格電流 I_N = 10000/(√3×200) ≒ 28.9A

短絡電流 I_S = I_N / %Z = 28.9 / 0.05 = 578A

配線用遮断器の遮断容量 ≥ 578A が必要(標準品 1000A〜5000A 遮断容量で対応)。

【電験三種への接続】

電験三種「理論」:Y 接続の一相等価回路・不平衡三相(中性点電位移動)・Δ-Y 変換・三相電力計算が主要問題。「電力」:三相送電線の線間電圧・相電圧・送電電流・電力損失計算。「法規」:受変電設備の設計・電線の許容電流・配線用遮断器の選定(内線規程 JEAC 8001 の知識)。

第二種電気工事士では Y 結線の I_L = V_L/(√3Z)(または I_L = V_P/Z)を素早く計算でき、√3 の扱いを間違えないことが絶対基礎。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:電気技術者試験センター公表の出題範囲(第二種電気工事士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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