電気の基礎理論79電気の基礎理論

第二種電工 電気の基礎理論 問79:電気の基礎理論

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12

デジタル計器とアナログ計器に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • デジタル計器は測定値を数値で表示し、読み取り誤差(視差)が生じにくい
  • アナログ計器は指針の動きで変化の傾向(増減)を直感的に把握しやすい
  • デジタル計器は入力インピーダンスが非常に低く、測定対象に大きな影響を与える正答
  • アナログ計器は電源(電池)なしで動作できるものがある
正答:デジタル計器は入力インピーダンスが非常に低く、測定対象に大きな影響を与える

AI解説(初心者・標準・上級)

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初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

デジタル計器とアナログ計器の特徴を問う問題で、「誤っている」記述を選ぶ。正答はウ(誤っている記述)。デジタル計器の入力インピーダンスは非常に「高い」(10MΩ以上)のが正しく、「低い」は誤り。入力インピーダンスが高いから測定対象への影響が小さい(電流がほとんど流れない)のがデジタル計器の特徴の一つ。アは正しい(数字表示で読み誤りなし)。イは正しい(指針の動きで変化を直感的に把握できるのはアナログの強み)。エは正しい(可動コイル形・可動鉄片形等は電池不要)。

標準試験対策の基準レベル

デジタル計器とアナログ計器の特徴を系統的に整理する問題。「誤りを選ぶ」点に注意。

【デジタル計器の特徴】

長所:

①数値表示 → 読み取り誤差(視差・アナログ目盛の読み違い)なし(選択肢ア:正しい)

②高精度(分解能が高い):4桁半の計器で 1ppm 以下の分解能

③入力インピーダンスが高い(10MΩ以上)→ 測定対象への影響が少ない(選択肢ウは誤り)

④多機能:抵抗・周波数・ダイオード試験・温度・True-RMS 演算が1台で可能

⑤データロギング・PC連携(USB/Bluetooth)が可能

短所:

①電池・電源が必要

②瞬時値の変動が数字の切り替わりで見えにくい

③電磁ノイズ(EMI)の影響を受けやすい(A/D変換回路が誤動作)

④高周波特性は熱電形計器に劣る場合がある

【アナログ計器の特徴】

長所:

①指針の動き・速度で変化の傾向を直感的に把握(選択肢イ:正しい)

②電池不要の計器がある(可動コイル形・可動鉄片形 / 選択肢エ:正しい)

③EMI の影響が少ない(機械式)

④過渡的な変動・振動がわかりやすい

短所:

①視差による読み取り誤差(目の角度で目盛りがずれる)

②分解能が低い(目盛りの細さに依存)

③計器ごとの校正が必要(経年劣化)

④多機能化が難しい

【正答の確認】

ウ「デジタル計器の入力インピーダンスが低い」:誤り(実際は高い・10MΩ以上)→ 正答

上級誤答論破・根拠規定・実務応用まで深掘り

デジタル計器の内部回路・A/D変換・入力インピーダンスの設計・現代の計測技術まで体系的に整理する。

【デジタルマルチメータ(DMM)の内部構造】

①入力部(インピーダンス管理):

電圧測定時:入力インピーダンス = 10MΩ(抵抗分圧器)+ 入力容量(数百pF)

電流測定時:シャント抵抗(数mΩ〜数Ω)で電圧変換 → A/D 入力

抵抗測定時:定電流源で測定対象に電流を流す → 電圧降下から算出

②A/D変換器(ADC):

タイプ:二重積分型(積分の2フェーズで精度安定・安価)/ Delta-Sigma型(高精度・高速)

分解能:3桁半(2000カウント)〜 6桁半(1,200,000カウント)

変換速度:1〜100回/秒(表示更新)

③マイコン(演算処理):

True-RMS演算:sqrt(1/N × Σv[n]²)

自動レンジ切替(AutoRange)

ゼロ点補正(相対測定モード)

温度補正・校正係数の適用

データロギング(内部メモリ・外部 USB)

④ディスプレイ:

LCD(液晶):消費電力小・直射日光に強い

OLED(一部高級機):暗所でも視認性良い

【入力インピーダンスが高いことの意義】

電圧測定時の誤差:ε = R_source / (R_source + Z_V)

Z_V = 10MΩ の DMM で R_source = 100kΩ の回路を測定:

ε = 100k / (100k + 10M) ≒ 1% → 実用上十分な精度

Z_V = 10MΩ の DMM で R_source = 10MΩ の回路を測定:

ε = 10M / (10M + 10M) = 50% → 測定不能(高インピーダンス回路では誤差大)

高インピーダンス回路(数十MΩ〜GΩ)の測定:

FET入力型 DMM:入力インピーダンス = 10GΩ 以上

静電電圧計(エレクトロスタティックメータ):入力インピーダンス ∞(静電容量のみ)

【アナログ計器の視差と精度クラス】

視差(パラレックスエラー):

指針の影と目盛板の角度ずれによる読み取り誤差。目が目盛板の正面に来ないと誤差が生じる。

対策:鏡面目盛板(指針と鏡の反射が一致する位置で読む)

精度クラス(JIS C 1102):

クラス 0.1:± 0.1%(標準器・エネルギー計量)

クラス 0.5:± 0.5%(精密測定)

クラス 1.0/2.5/5.0:一般・工業用・概略測定

デジタル計器の精度表記:

「±(a% + b digit)」形式

例:± (0.5% + 1 digit) 100V 測定 → ±0.5V + 0.1V(最下桁)= ±0.6V の誤差

【デジタル計器のノイズ耐性と対策】

EMI の影響:

デジタル計器の A/D 変換回路は高周波ノイズに敏感 → 測定値が不安定になる場合がある

対策:入力フィルタ(RC ローパスフィルタ)・シールドケース・ツイストペアリード線

高電圧・過負荷保護:

絶縁耐圧:一般 DMM は CAT III 600V または CAT IV 300V(IEC 61010規格)

過電圧保護:MOV(バリスタ)・ヒューズ・PTC(自己復帰ヒューズ)を入力段に実装

重要:電流測定端子に電圧を誤接続すると内部ヒューズが切れる → 最も多いトラブル

【現代の計測技術との接続】

データロガー(記録計):

A/D 変換 + 内部メモリ + PC 出力(USB/Bluetooth/LAN)

電圧・電流・温度・湿度を長時間記録 → 設備の状態監視・トラブル解析

電力品質アナライザ:

高速 A/D(サンプリング 10kHz 以上)+ FFT演算 → 高調波分析(THD 測定)

IEC 61000-4-7(高調波測定)・IEC 61000-4-30(電力品質計測)準拠

IoT 電流センサ(2025年〜):

クランプ式電流センサ + Wi-Fi/LPWA → クラウドへ自動アップロード

エネルギー管理システム(BEMS/FEMS)と連携 → リアルタイム省エネ監視

【電験三種への接続】

電験三種「理論」:デジタル計器の入力インピーダンス・アナログ計器の精度クラス・誤差の種類(確度誤差・ランダム誤差・系統誤差)が出題。「法規」:計量法の計量器検定・JCSS(計量法校正事業者制度)・省エネ法のエネルギー計測規定。

第二種電気工事士では「デジタル計器 = 入力インピーダンスが高い・読み取り誤差なし・電池が必要」「アナログ計器 = 変化の傾向を把握しやすい・電池不要の種類あり」の基本特徴を確実に押さえることが基礎。「誤りを選ぶ」形式の問題に慣れるため、全選択肢の正誤を丁寧に確認する習慣が重要。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:電気技術者試験センター公表の出題範囲(第二種電気工事士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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