問題
図のような交流回路において,電源に流れる電流Iの値[A]は。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
図は、100Vの交流電源に、抵抗5Ω・コイル10Ω・コンデンサ10Ωの3つを並列につないだ回路です。並列なので、どれにも100Vがかかります。それぞれの電流は、抵抗が 100÷5=20A、コイルが 100÷10=10A、コンデンサが 100÷10=10A です。ここで大切なのは、コイルの電流とコンデンサの電流は向き(位相)が正反対なので、打ち消し合って0になることです。残るのは抵抗の電流20Aだけなので、電源に流れる電流は20Aです。単純に足して40Aとしないよう注意しましょう。正答はウ(20A)です。
【各枝の電流(並列なので電圧はすべて100V)】
・抵抗:IR=100/5=20 A(電圧と同相)
・コイル:IL=100/10=10 A(電圧より90°遅れ)
・コンデンサ:IC=100/10=10 A(電圧より90°進み)
【合成】
ILとICは向きが正反対なので、差し引き IL − IC=10 − 10=0 A。
電源電流 I=√(IR²+(IL − IC)²)=√(20²+0²)=20 A → 正答はウ。
【間違えやすい点】
・エ(30A)は IR+IL のようにコイルだけを足した場合、40Aは3つを単純に足した場合の値です。交流の電流はベクトルで合成します。
・イ(10A)はコイルかコンデンサ1つの電流で、電源電流ではありません。
【並列共振の状態】
並列回路で XL=XC のとき、コイルとコンデンサの電流は大きさが等しく位相が180°ずれるため、合計が0になります。これを並列共振といい、電源から見るとLとCの部分は電流が流れない(インピーダンスが無限大の)ように見えます。ただしLとCの間では10Aの電流が行き来しており、電源から見えないだけでエネルギーのやり取りは続いています。
【アドミタンスで確かめる】
並列回路は逆数(アドミタンス)で考えると整理できます。
・コンダクタンス G=1/5=0.2 S
・サセプタンス B=1/XC − 1/XL=1/10 − 1/10=0 S
Y=√(G²+B²)=0.2 S、I=VY=100×0.2=20 A
【力率の意味】
電源電流20Aは電圧と同相なので、回路全体の力率は1(100%)です。高圧受電設備で進相コンデンサを設置するのは、まさにこの原理で、誘導性負荷(コイル)の遅れ電流をコンデンサの進み電流で打ち消し、電源から供給する電流を減らしています。本問はその極端な例(遅れ電流を完全に打ち消した状態)と見ることができます。
【注意点】
コンデンサの容量が大きすぎると、今度は進み電流が残って進み力率になり、電流はかえって増えます。力率改善では「打ち消し過ぎない」ことも重要です。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度(午後) 第一種電気工事士 学科試験 問4(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


