問題
図のような三相交流回路において,電流Iの値[A]は。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
図は、4Ωの抵抗をY結線(星形)に、9Ωのリアクタンス(コイル)をΔ結線(三角形)につないだ三相回路です。このままでは計算しにくいので、Δ結線の部分をY結線に置き換えます。同じ値の3つのΔ結線は、値を1/3にするとY結線に変換できるので、9Ω→3Ω になります。すると1相分は、抵抗4Ωとリアクタンス3Ωの直列で、インピーダンスは √(4²+3²)=5Ω です。Y結線の1相にかかる電圧は線間電圧の1/√3なので、電流は I=(V/√3)÷5=V/(5√3) になります。正答はイ です。
【手順1:Δ-Y変換】
3つとも等しいインピーダンスZΔのΔ結線は、ZY=ZΔ/3 のY結線と等価です。
XY=9/3=3 Ω(誘導性リアクタンス)
【手順2:1相分のインピーダンス】
Y結線の抵抗4Ωと、変換後のリアクタンス3Ωが直列になります。
Z=√(R²+X²)=√(4²+3²)=5 Ω
【手順3:線電流】
Y結線の相電圧は V/√3、Y結線では線電流=相電流なので
I=(V/√3)/Z=V/(5√3)[A]→ 正答はイ。
【間違えやすい点】
・ウ V/5 は、1相に線間電圧Vがそのままかかると考えてしまった場合の値です。Y結線では相電圧が V/√3 になります。
・Δ-Y変換で9Ωを3倍(27Ω)にするのは逆の変換です。「ΔからYは1/3」と覚えます。
・抵抗とリアクタンスを単純に足して 4+3=7Ω としないよう注意します。
【なぜ1/3になるのか】
Δ結線の2端子間から見たインピーダンスは、1辺ZΔと残り2辺の直列2ZΔの並列で 2ZΔ/3。Y結線では2相分の直列で 2ZY。両者を等しくおくと ZY=ZΔ/3 になります。リアクタンスでも抵抗でも同じで、平衡三相回路ではこの変換により「1相分の等価回路」で計算できるようになります。
【電力で確かめる】
I=V/(5√3) のとき、
・有効電力 P=3I²R=3×V²/75×4=4V²/25
・無効電力 Q=3I²X=3×V²/75×3=3V²/25
・皮相電力 S=√3VI=√3V×V/(5√3)=V²/5=5V²/25
P:Q:S=4:3:5 となり、力率は 0.8(遅れ)です。
【Δ側の電流】
Δ結線の各リアクタンスに流れる相電流は、線電流の 1/√3 で V/15[A]。各リアクタンスの電圧は 9×V/15=3V/5 となり、変換後のY結線で見たリアクタンスの電圧 3×V/(5√3)=√3V/5 を √3倍したものと一致します。
【実務とのつながり】
三相負荷にY結線とΔ結線が混在する設備でも、すべてY結線(1相分)に直してから計算すると、電流・電圧降下・電力を統一した手順で求められます。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度(午後) 第一種電気工事士 学科試験 問5(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


