問題
図のような三相交流回路において,電源電圧は200V,抵抗は20Ω,リアクタンスは40Ωである。この回路の全消費電力[kW]は。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
電力を消費するのは抵抗だけで、リアクタンスは電力を消費しません。だから抵抗 20Ω にかかる電圧が分かれば答えが出ます。
図はY結線(星形)で、各相は「20Ω と 40Ω の並列」です。Y結線の1相にかかる電圧は、線間電圧 200V の 1/√3 倍(約115V)です。
1相の消費電力 = (200/√3)² ÷ 20 = (40000/3) ÷ 20 ≒ 667W
3相分で 667 × 3 ≒ 2000W = 2.0kW。正答はウ。
正答:ウ(2.0kW)
【手順】
① 結線を見分ける:3つの「抵抗とリアクタンスの並列」が中央の1点でつながる → Y結線
② 相電圧:V_p = 200/√3 [V]
③ 各相は並列なので、抵抗にもリアクタンスにも相電圧 V_p がそのままかかる
④ 1相の消費電力:P_1 = V_p²/R = (200²/3)/20 = 2000/3 W
⑤ 全消費電力:P = 3 × 2000/3 = 2000W = 2.0kW
【ポイント】
・リアクタンス 40Ω は消費電力に関係しない(無効電力だけ)。並列回路なので、抵抗の電圧が相電圧のまま変わらないことが効いている
・「3 × V_p²/R」の 3 と V_p² の 1/3 が打ち消し合い、P = V²/R(線間電圧を使う)と同じ形になる:200²/20 = 2000W
正答:ウ。 並列インピーダンスから電流を求める方法でも同じ答えになることを確かめます。
【電流から求める別解】
1相の抵抗に流れる電流:I_R = V_p/R = (200/√3)/20 = 10/√3 ≒ 5.77A
1相の抵抗の消費電力:I_R² × R = (100/3) × 20 = 2000/3 W → 3相で 2000W(一致)
【線電流を使うときの注意】
線電流(各相の全電流)は抵抗分とリアクタンス分の直角合成で
I_X = (200/√3)/40 = 5/√3 ≒ 2.89A、I = √(I_R² + I_X²) = √(100/3 + 25/3) = √(125/3) ≒ 6.45A
これに 20Ω を掛けて「3I²R」とすると 3 × (125/3) × 20 = 2500W となり誤りです。線電流は抵抗とリアクタンスの両方を流れる電流の合計であって、抵抗だけに流れる電流ではないからです。並列回路では「抵抗の電圧」か「抵抗だけの電流」を使います。
【Δ結線だったら】
同じ素子をΔ結線にすると、各相に線間電圧 200V がそのままかかるので
P = 3 × 200²/20 = 6000W(Y結線の3倍)
Y結線とΔ結線で消費電力が3倍違うことは、電動機のY-Δ始動(始動時の電流・トルクを1/3にする)の理屈と同じです。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和2年度 第一種電気工事士 学科試験 問5(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


