問題
図のような単相3線式回路で,抵抗負荷R1には40A,抵抗負荷R2には20Aの電流が流れている。変圧器の一次側に流れる電流Iの値[A]は。ただし,変圧器の励磁電流と損失は無視するものとする。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
変圧器は電圧を変えるだけで、損失を無視すれば「一次側から入る電力=二次側から出る電力」になります。二次側の負荷は、R1が100V×40A=4000W、R2が100V×20A=2000Wで、合計6000Wです。一次側の電圧は6000Vなので、一次電流は 6000W÷6000V=1A になります。二次側の電流40Aや20Aをそのまま使うのではなく、まず電力に直してから一次側に戻すのが簡単で確実な方法です。抵抗負荷なので力率は1として計算できます。正答はア(1A)です。
【考え方:電力が等しい】
変圧器の励磁電流と損失を無視すると、一次側の入力電力と二次側の出力電力は等しくなります。負荷は抵抗なので力率は1です。
【二次側の電力】
・R1:100 V × 40 A = 4000 W
・R2:100 V × 20 A = 2000 W
・合計:6000 W
【一次電流】
I=6000 W ÷ 6000 V=1 A → 正答はア。
【間違えやすい点】
・二次側の電流を合計した60Aと、線間の200Vを掛けて 12000W とすると I=2A(イ)になってしまいます。R1とR2はそれぞれ100Vの巻線につながっており、200Vがかかっているわけではありません。
・中性線に流れる電流(40−20=20A)は、負荷の電力計算には直接使いません。
【巻数比(アンペアターン)で確かめる】
一次巻線の巻数をN1、二次の上下それぞれの巻線の巻数をN2とすると、電圧比から N1:N2=6000:100=60:1 です。損失と励磁電流を無視すると、一次側の起磁力は二次側の起磁力の合計と釣り合います。
N1·I=N2×40+N2×20 → I=(40+20)×N2/N1=60/60=1 A
電力で解いた結果と一致します。
【単相3線式の性質】
・上下の負荷が不平衡(40Aと20A)なので、中性線には差の20Aが流れます。
・それでも一次側から見ると、二次側の電力の合計(または起磁力の合計)だけが問題になり、一次電流は1Aです。
・負荷が平衡(例えば上下とも30A)なら中性線電流は0になりますが、一次電流は同じく1Aです。中性線電流の大小は一次電流に影響しないことが分かります。
【実務とのつながり】
受電設備の変圧器容量を選ぶときは、二次側の負荷を合計した電力(皮相電力)で考えます。単相3線式の電灯変圧器では、上下どちらかの負荷が極端に偏ると、片側の巻線だけが過負荷になるおそれがあるため、変圧器の合計容量に余裕があっても、上下の負荷をできるだけ均等に振り分けることが大切です。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度(午後) 第一種電気工事士 学科試験 問8(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


