管業 建築・設備 問1:建築構造
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションの構造特性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア鉄筋コンクリート造は、コンクリートが引張力に強く、鉄筋が圧縮力に強いという互いの長所を組み合わせた構造である。
- イ鉄筋コンクリート造は、鉄骨造と比較して遮音性・耐火性に優れるが、自重が大きいため高層建築物への適用は困難である。
- ウ鉄筋コンクリート造において、コンクリートのアルカリ性が鉄筋を保護するため、適切な被り厚さを確保することで鉄筋の腐食を防止できる。正答
- エ鉄筋コンクリート造は、乾式工法が主体のため、工期が短く現場での品質管理が容易である。
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鉄筋コンクリート造(RC造)は、マンションで最も多く使われる構造形式です。コンクリートは圧縮力(押しつぶす力)に強く、鉄筋は引張力(引っ張る力)に強いという特性があります。この2つを組み合わせることで、どちらの力にも対応できる丈夫な構造になります。また、コンクリートはアルカリ性(pH12〜13程度)であり、鉄筋を錆から守る働きをします。この保護機能を確保するために、鉄筋の表面を覆うコンクリートの厚さ(被り厚さ)が重要です。よって正答はウです。
RC造の主な特性を整理します。まず力学的な特性として、コンクリートは圧縮力に強いが引張力に弱く、鉄筋は引張力に強いという関係があります(アは逆の記述で誤り)。次に遮音・耐火性については、RC造は鉄骨造(S造)と比べて優れており、中高層マンションにも広く採用されています。自重が大きいのは事実ですが、現代の構造設計技術では高層にも対応可能です(イは「高層建築物への適用は困難」という記述が誤り)。エの「乾式工法が主体」は鉄骨造の特徴であり、RC造は湿式工法が中心です。ウのコンクリートのアルカリ性による鉄筋保護と被り厚さの確保は正確な記述で、正答です。被り厚さは部位により基準が定められており(柱・梁で30mm以上など)、不足すると中性化が鉄筋に達して腐食が起こります。
RC造の耐久性を決定する最重要因素の一つが「コンクリートの中性化」と被り厚さの管理です。コンクリートは製造直後にpH12〜13の強アルカリ性を示し、この環境下では鉄筋表面に不動態皮膜が形成されて腐食が防止されます。しかし大気中のCO₂が浸透してCaCO₃(炭酸カルシウム)が生成されるとpHが8〜10に低下(中性化)し、不動態皮膜が破壊されて鉄筋腐食が始まります。中性化の速度は水セメント比が大きいほど(ポーラスなコンクリートほど)速く、被り厚さが薄いほど早期に鉄筋に到達します。建築基準法施行令では、仕上げなしの柱・梁・耐力壁で40mm以上、土に接しない床・屋根で20mm以上などの被り厚さを規定しています。管業試験では、中性化・塩害・アルカリシリカ反応(ASR)の三大劣化機構の区別と、それぞれの点検・補修方法が問われます。長期修繕計画との関連では、大規模修繕周期12年を目安とする外壁・防水の補修に加えて、中性化深度の計測診断(コア抜き・フェノールフタレイン溶液による呈色反応)が初回診断(築12〜15年)の重要項目として位置づけられています。マンション管理業者として入居者や管理組合への説明義務を果たすには、劣化機構と修繕対策の因果関係を正確に把握しておくことが不可欠です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。