管業 建築・設備 問6:建築構造
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンションの構造体に使用されるコンクリートの品質・強度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- ア設計基準強度(Fc)は、コンクリート構造物の設計において基準とする圧縮強度であり、単位はN/mm²(ニュートン毎平方ミリメートル)で表される。
- イ水セメント比が小さいほどコンクリートの圧縮強度が高くなり、耐久性も向上するが、施工時のワーカビリティー(流動性)は低下する傾向がある。
- ウコンクリートの圧縮試験に用いる供試体は、施工時に現場で採取した生コンクリートから作製し、標準養生(20℃水中養生)で28日間養生後に試験を行う。
- エコンクリートの設計基準強度(Fc)は、建物の竣工後も長期的に低下し続けるため、築30年を超えるマンションでは設計時の強度の半分以下になることが一般的である。正答
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コンクリートは完成後も水和反応が続き、時間とともに強度が高まっていく材料です。設計基準強度(Fc)は28日間養生した時点の強度を基準としますが、実際には数年〜数十年かけてさらに強くなります。エの「竣工後に長期的に低下し続ける」「築30年で半分以下」は正反対の誤りです。適切な環境下では竣工後も強度は維持・増進します(劣化がなければ)。よって最も不適切なものはエです。
コンクリートの強度特性を整理します。設計基準強度(Fc)は圧縮試験の28日強度で規定し、単位はN/mm²です(ア:正)。水セメント比(W/C)が小さいほど(水分少・セメント多)強度・耐久性が高まりますが、流動性(ワーカビリティー)が低下するためAE剤・減水剤などの混和剤で調整します(イ:正)。圧縮試験の供試体は施工時の現場採取生コンから作製し、JIS A 1132・JIS A 1108に基づき20℃±2℃の水中養生28日後に試験します(ウ:正)。エのコンクリート強度が「竣工後に低下し続ける」「築30年で半分以下」は誤りで、適切な環境では強度は長期的に増進します(100年後もFcを維持・超過するケースが多い)。強度低下が起こるのは、凍害・塩害・アルカリシリカ反応などの劣化機構が作用した場合であり、「一般的に半分以下」という記述は誇張・誤りです。
コンクリートの強度発現メカニズムを理解すると管業実務での劣化診断の根拠が明確になります。セメントと水の水和反応は28日で約90%完了しますが、その後も継続し、適切な湿潤環境下では数年〜数十年にわたり強度が増進します。実際の調査データでは、設計基準強度21N/mm²で設計された1960〜70年代のマンションで、コア抜き試験により築40年後に40〜60N/mm²超の強度が測定された事例もあります。一方で強度低下が生じる主な原因は劣化機構:①中性化による鉄筋腐食・コンクリートの微細亀裂、②塩害(塩化物イオン浸透)、③凍害(凍結融解繰り返し)、④アルカリシリカ反応(ASR・骨材中のシリカと反応した膨張ひび割れ)です。管業試験では「コア抜き試験の目的・方法」「フェノールフタレイン溶液による中性化試験」「コンクリート強度試験(シュミットハンマーによる反発硬度法・コア圧縮試験)」の使い分けが出題されます。また長期修繕計画では、設計基準強度・水セメント比・かぶり厚さの設計値が修繕周期の根拠資料となるため、竣工図書の保管が管理組合の重要義務です。国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」でも、竣工図書の維持管理が明記されています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。