管業 建築・設備 問5:建築構造
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
免震構造と制震(制振)構造に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア免震構造は、建物の基礎と上部構造の間に積層ゴムなどの免震装置を設置し、地震動を建物に伝えにくくすることで揺れを低減する構造である。正答
- イ制震構造は、建物の外部に設けたエネルギー吸収装置(ダンパー)により地震エネルギーを吸収するものであり、建物内部には制震部材を設けることができない。
- ウ免震構造を採用すれば建物の耐震性は完全に確保されるため、耐震補強設計は不要であり、構造計算も省略できる。
- エ制震構造は免震構造と比べて初期建設コストが同程度であり、どちらも大規模地震時に建物内部の揺れを同程度に低減できる。
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地震対策の構造には「耐震」「免震」「制震(制振)」の3種類があります。耐震は建物を強くして地震に耐えさせる方法です。免震は建物の土台と基礎の間にゴムなどの装置を挟んで、地震の揺れが建物に伝わりにくくする方法です。制震は建物の中にダンパー(振動吸収装置)を設置して揺れを吸収・軽減する方法です。アの「基礎と上部構造の間に積層ゴムなどを設置」という説明が免震構造を正確に表しています。よって正答はアです。
免震構造の主要部材は積層ゴム支承(天然ゴムや鉛プラグ入り積層ゴム)と滑り支承、ダンパー(鉛・オイル・鋼材など)の組み合わせです。建物の固有周期を長周期化(通常2〜5秒程度)することで、短周期成分が多い地震動との共振を避け、建物への入力加速度を大幅に低減します(ア:正)。イは「建物外部のみ」という記述が誤りで、制震ダンパーは建物内部の柱・梁に組み込むブレース型や壁型が一般的です。ウの「構造計算省略」は誤りで、免震構造は通常の建物より高度な構造計算(時刻歴応答解析など)が必要です。エは「コスト同程度・揺れ低減同程度」が誤りで、免震の方が初期コストは高い(建設費の1〜3%増)ですが、建物内部の揺れ低減効果は制震より大きく、家具転倒・内装損傷を大幅に抑制できます。
免震・制震構造の選択は、マンション管理組合にとって購入時の価値評価および維持管理費の観点から重要です。免震構造のランニングコストとして、免震装置の定期点検(竣工後最初の点検:1年後、その後5年ごと)と大地震後の臨時点検が必要です。積層ゴムの耐久年数は60年程度とされますが、建物の長寿命化(100年マンション)では交換を想定した長期修繕計画の策定が不可欠です。交換費用は1棟当たり数千万円〜数億円規模に上ることがあり、修繕積立金計画への反映が求められます。また免震構造は長周期地震動(超高層ビルや遠距離地震で発生する長周期・長時間の揺れ)に対して共振するリスクがあり、2016年熊本地震後に設計基準が見直されました。制震構造では、オイルダンパーの油漏れ確認・座屈拘束ブレースの変形状況の確認が大規模地震後の点検項目として位置づけられています。管業試験では「免震装置の点検義務」「制震ダンパーの設置箇所」「3つの耐震方式の比較」が頻出で、旧耐震建物への免震改修(基礎免震工法・中間免震工法)も出題実績があります。管理業者として区分所有者に免震装置の維持管理重要性を説明できる知識が求められます。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。