管業
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

管業 民法・区分所有法 問3|代理・表見代理

問題

管業 | 民法・区分所有法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

マンション管理組合の元理事長Cは、任期満了後も「理事長」の肩書きで管理会社との間に清掃業務の契約を締結した。管理組合はCに対して退任後の代理権を授与していなかった。この場合について、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

「表見代理(ひょうけんだいり)」とは、実際には代理権がないのに、外から見ると代理権があるように見える状況で、代理権があると信じた第三者を守る制度です。以前に代理権を与えていた本人(管理組合)は、代理権の消滅後に元代理人(C)がその範囲内でした行為について、代理権の消滅を過失なく知らなかった第三者に責任を負います(民法112条1項)。本問ではCが元理事長の肩書を継続使用しており、管理組合に外観の帰責性があれば、管理会社(善意無過失)を保護するため表見代理が成立しえます。よって正答はアです。

代理権消滅後の表見代理は民法112条が規定しています。同条1項は「他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後にその代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、代理権の消滅の事実を知らなかった第三者に対してその責任を負う」と定めます。ただし第三者が過失によって知らなかった場合は本人は責任を負わないとされます(同項ただし書)。イは「善意無過失であっても責任を負わない」として112条の適用を否定しており誤りです。ウは「積極的通知が必要」としていますが、112条1項の要件は、本人が以前に代理権を与えていたことと、第三者が代理権の消滅を過失なく知らなかったことであり、本人から相手方への積極的な通知は要件ではありません。エは「代理権消滅後の表見代理は認められない」と断言しており、112条の規定に正面から反します。アが112条を正確に反映した記述です。

表見代理は、代理権ありと信じた相手方の信頼を保護する制度として民法に三類型が整備されています。第一に109条(代理権授与表示の表見代理)、第二に110条(権限外行為の表見代理)、第三に112条(代理権消滅後の表見代理)です。本問は112条1項の典型例であり、管理組合が以前にCへ代理権を与えていたことと、管理会社が代理権の消滅を過失なく知らなかったことが要件となります。2017年改正(2020年施行)で112条2項が追加され、権限外行為の表見代理(110条)との重畳適用が明文化されました。すなわち、代理権の消滅後に元代理人が代理権の範囲外の行為をした場合でも、代理権の範囲内の行為であれば1項により責任を負うべき場合であって、第三者がその行為について代理権があると信ずべき正当な理由があるときは、本人はその行為について責任を負います(112条2項)。実務上は管理組合の役員交代時に、取引先へ代理権の消滅を明確に知らせておくことが紛争防止に重要です。また相手方が悪意または有過失であれば本人は免責されるため、管理会社側も相手方の権限確認義務を怠った場合はリスクを負います。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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