民法・区分所有法6民法総則

管業 民法・区分所有法 問6:民法総則

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

マンション管理に関する契約の効力について述べた次のア〜エの記述のうち、民法の規定に照らして正しいものはどれか。

  • 公序良俗に違反する管理委託契約は取り消すことができるが、当事者が追認すれば有効となる。
  • 詐欺によって締結されたマンション売買契約は無効であり、当事者の追認によっても有効とならない。
  • 錯誤による意思表示を取り消すことができる期間は、錯誤に気づいた時から5年または行為の時から20年のいずれか早い方が到来した時までである。
  • 強迫によって締結された契約の取消しは、善意の第三者にも対抗することができる。正答
正答:強迫によって締結された契約の取消しは、善意の第三者にも対抗することができる。

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民法では「無効」と「取消し」は別々の概念です。「無効」は最初から効果がなく、誰でも主張でき、追認しても有効にはなりません。「取消し」は取消権者が主張して初めて無効となり、追認すれば確定的に有効になります。詐欺・強迫による意思表示は「取消し」の対象です。詐欺の取消しは善意無過失の第三者に対抗できませんが(民法96条3項)、強迫の取消しは善意の第三者にも対抗できます。よって正答はエです。

標準試験対策の基準レベル

各選択肢の正誤を確認します。アは「公序良俗違反(民法90条)は無効」であり、追認しても有効とならない絶対的無効のため、「取り消すことができる」とする点で誤りです。イは詐欺による意思表示は「無効」ではなく「取消可能」(96条1項)であり、しかも取消し前であれば追認により有効となりうるため誤りです。ウは取消権の消滅時効を「錯誤に気づいた時から5年」としますが、126条は起算点を「追認をすることができる時から5年」と定めており、「気づいた時」と一致するとは限らず正確な表現とは言えません。エは強迫(脅迫)による取消しの第三者対抗力を述べています。詐欺取消しは善意無過失の第三者に対抗できない(96条3項)のに対し、強迫取消しには同様の第三者保護規定がなく、善意の第三者にも対抗できます。よってエが正答です。

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詐欺と強迫の取消しにおける第三者保護の差異は管業頻出論点です。民法96条3項は「前二項(詐欺・第三者による詐欺)の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない」と定め、詐欺の場合に限り善意無過失の第三者を保護します。これは詐欺においては騙された表意者にも、軽率に表示行為をしたという一定の帰責性が認められ、何ら帰責性のない第三者との利益調整が必要だからです。これに対し強迫(脅迫)による取消し(96条1項)については、96条3項のような第三者保護規定が及びません。強迫の被害者は意思を完全に抑圧されており帰責性が薄いため、善意の第三者に対しても取消しを対抗できると解されています(通説)。公序良俗違反(90条)は絶対的無効であり、追認・取消権の消滅時効の問題が生じないため、アの「取り消すことができる」は根本的に誤りです。錯誤取消権(95条)は2017年改正で「無効」から「取消し」に変更され、取消権の行使期間も126条により「追認をすることができる時から5年・行為時から20年」と整理されました。マンション管理実務では、管理委託契約や修繕工事請負契約において業者側の詐欺的勧誘が問題となるケースがあり、取消権行使の時機と第三者への対抗力の理解が実務上重要です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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