問題
大規模修繕工事の竣工検査・引渡しに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
工事が終わったら「竣工検査」を行い、問題なければ引渡しです。検査で見つかった直す箇所はできる限り引渡し前に直すのが原則ですが、軽い補修なら「引渡し後に直す」という条件付きで受け取ることもあります。これを「保留事項」として管理する実務があります。イが正答です。
設計監理方式では、竣工検査は施工会社・工事監理者(設計事務所)・管理組合(修繕委員会)が立ち会って行うのが一般的です。工事監理者は工事が設計図書どおりに実施されたかを確認し(建築士法2条8項)、工事監理を終了したときは直ちにその結果を文書で建築主に報告しなければなりません(同法20条3項)。よってアは誤りです。イが正答で、「竣工前検査→手直し→最終確認→引渡し」の流れを基本としつつ、軽微な未了部分は引渡し後の補修完了を条件に「保留事項」として記録する実務があります。ウは誤りです。2020年4月施行の改正民法のもとで、請負人は仕事の目的物が契約の内容に適合しない場合の責任(契約不適合責任)を負い、注文者は不適合を知った時から1年以内に通知すれば、追完・報酬減額・損害賠償・解除を求めることができます(民法637条1項)。引渡しと同時に責任が消えるわけではありません。エの保証書・竣工図・使用材料リストは契約や実務に基づいて受け取る書類で、区分所有法に定められた法定書類ではないため誤りです。
竣工検査・引渡しは品質の最終確認の場です。設計監理方式では工事監理者が施工と設計図書との照合を行い(建築士法2条8項)、終了時に結果を文書で報告します(同法20条3項)。管理組合が受け取っておきたい書類は、施工中の変更を反映した竣工図、保証書(保証の範囲・期間・免責事項)、使用材料の一覧、設備機器の取扱説明書、工事前・工事中・完了後の記録写真、工事監理者の報告書などです。これらは区分所有法上の法定書類ではなく、契約条件と実務に基づくものですが、標準管理規約(令和7年10月改正)32条六号は「修繕等の履歴情報の整理及び管理等」を管理組合の業務に掲げ、同条関係コメント⑥は大規模修繕工事の時期・箇所・費用・工事施工者等を整理して後に参照できるよう管理することが有効としています。責任の期間は次のように整理します。2020年4月施行の改正民法で「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」に改められ、請負では注文者が不適合を知った時から1年以内にその旨を通知しないと、追完請求・報酬減額請求・損害賠償請求・解除ができなくなります(民法637条1項)。ただし、引渡しの時に請負人が不適合を知り又は重大な過失によって知らなかったときは、この期間制限は適用されません(同条2項)。なお、住宅品質確保法94条の「引き渡した時から十年間」の責任は「住宅を新築する建設工事の請負契約」についてのもので、既存マンションの大規模修繕工事にはそのまま適用されません。そのため、防水や外壁補修の保証期間は工事請負契約と保証書の内容で決まり、その範囲・期間・免責事項を契約時に確認しておくことが重要です。隠蔽部分の施工状況は完成後に確認できないため、工事写真が後日の証拠になります。
- 建物の区分所有等に関する法律e-Govで原文を読む
- 民法第637条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

