マン管 管理実務 問7:管理実務
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
大規模修繕工事に先立って実施する建物診断(劣化診断)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア建物診断は管理組合が独自に実施することも法律上認められているが、国土交通省のガイドラインでは専門家(建築士等)に委託して診断することを推奨している。
- イ建物診断の結果報告書に記載された劣化部位は、すべて大規模修繕工事の修繕対象に含めなければならず、優先順位をつけて先送りすることは修繕積立金の流用に当たるため禁止されている。
- ウ打診調査で発見されたタイル浮きは、外壁全面打診調査が義務付けられた建物(竣工・外壁改修後10年超かつ特定建築物等)についてのみ修繕義務が生じ、それ以外の建物では修繕しなくても法的問題はない。
- エ建物診断の費用は大規模修繕工事の一部費用として修繕積立金から支出できる。正答
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大規模修繕を行う前に「建物診断」(劣化診断)を実施してどこが傷んでいるかを確認します。この診断費用は大規模修繕工事の準備費用として修繕積立金から支出することができます。エが正答です。
建物診断(外壁・防水・設備等の劣化度調査)は大規模修繕の準備段階として欠かせません。その費用は修繕積立金の使途として認められており(標準管理規約28条1項の「管理組合の業務遂行」範囲)、エが正答です。アは建物診断を管理組合が自ら実施することに法律上の禁止はありませんが、正確な診断には専門知識が必要なため専門家委託が推奨されており、「法律上認められている」という点は正しいですが、設問の主旨として選択肢ア全体の表現は正確性を欠き、エの方が直接的かつ正確に問題の核心を突いています。イは劣化部位すべてを修繕対象にする義務はなく、緊急度・費用・積立金残高に応じて優先順位を付けた計画策定が実務です。「先送り=流用」という理解は誤りです。ウは建築基準法12条に基づく外壁全面打診調査の義務は修繕義務とは別の話であり、調査義務と修繕義務は独立した法的要求です。安全上の問題がある場合は関係なく修繕が必要になります。
建物診断は大規模修繕の「根拠データ」を作る工程であり、長期修繕計画の見直しにも直結するため、マン管実務の中核的知識です。診断の種類は①一次診断(目視・打診による概要把握)、②二次診断(コア抜き・引張試験・中性化試験・赤外線サーモグラフィ等による詳細調査)に分かれます。費用は修繕積立金から支出できますが、その根拠は標準管理規約28条1項「長期修繕計画の作成又は変更に関する業務及び長期修繕計画書の保管」が管理組合の業務と規定されており、その実施のために必要な建物診断は修繕積立金の適法な支出項目です。外壁全面打診調査(建築基準法12条1項の定期調査)は10年以上経過した外壁タイル・石張り等について落下危険性の確認を定期的に義務付けるものです(国交省告示282号に基づく定期調査報告制度)。ただし「調査で危険が判明した場合に修繕義務が生じる」のは安全配慮義務(区分所有法6条・民法709条等)の観点からであり、調査義務と修繕義務は法的に別根拠です。実務上は建物診断結果を踏まえ「修繕の緊急度区分(A:即時・B:次期・C:将来)」を設定し、ABのみを今回の大規模修繕工事に含めてCを長期修繕計画に積み上げる方法が採られます。修繕積立金の収支計画と連動した「工事スコープの最適化」がマン管士に求められる実務的スキルです。なお2024年改定の修繕積立金ガイドラインは診断費用も含めた資金計画の見直しを推奨しています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。