社労士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 国民年金法 問4|障害基礎年金の支給要件と保険料納付要件

問題

社労士 | 国民年金法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

障害基礎年金に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はアです。

障害基礎年金を受けるには保険料納付要件があります。初診日の前日時点で「被保険者期間の3分の2以上が保険料納付済・免除期間」であることが原則です(国民年金法第30条第1項)。この3分の2要件を満たせない場合でも、直近1年間(初診日の前々月まで)に滞納がないという特例(直近1年特例)があります(昭和60年改正法の附則)。アはこの両方を正確に説明しています。

イは誤りで、1級の年金額は2級の「1.25倍」です(「1.5倍」は誤り)。ウは誤りで、事後重症の請求は65歳に達する日の前日までに障害等級に該当した場合に限られます。エは誤りで、子の加算は3人目以降が1・2人目より低い額です。オは誤りで、障害基礎年金と老齢基礎年金は同時に受給できず、一方を選択します(国民年金法第20条)。

障害基礎年金 支給要件の整理(必須):

要件内容
初診日要件初診日に被保険者であること(または60歳以上65歳未満の国内居住者で元被保険者)
保険料納付要件(原則)初診日前日の前々月までの被保険者期間の3分の2以上が納付済・免除期間
保険料納付要件(特例)3分の2未満でも、初診日属する月の前々月までの直近1年間に滞納なし
障害認定日要件初診日から1年6か月経過後(または治癒・症状固定日)の「障害認定日」に1・2級に該当

年金額(令和8年度):

等級年金額(年額)算出基礎
2級780,900円×改定率(老齢基礎年金の満額と同額)847,300円/年(847,300円)
1級2級×1.25倍1,059,125円/年(1,059,125円)
子の加算(1人目・2人目)各243,800円/年—
子の加算(3人目以降)各81,300円/年—

各選択肢の解説:

  • ア(正): 3分の2要件(原則)と直近1年特例(附則)の両方を正確に記述。初診日の「前日」時点・「前々月まで」という細かい条件も正確です。
  • イ(誤): 1級は2級の1.25倍(「1.5倍」は誤り)。国民年金法第33条第2項(100分の125)に明記されています。
  • ウ(誤): 事後重症(国年法第30条の2)は、障害認定日後65歳に達する日の前日までに障害等級に該当し、その期間内に請求した場合に支給されます。「70歳に達するまで」は誤りです。
  • エ(誤): 子の加算は1人目・2人目が各243,800円/年、3人目以降が各81,300円/年で、3人目以降は1・2人目より低い額です(国年法第33条の2第1項)。「人数にかかわらず同額」は現行法では誤りです。なお、令和7年の年金制度改正法(令和7年法律第74号)により、2028年4月1日から子の加算は「子一人につき二十六万九千六百円に改定率を乗じて得た額」と人数にかかわらず同額になります(e-Gov の改正後版で確認・2026-09-30時点で未施行。令和8年度試験は現行の額で出題)。
  • オ(誤): 障害基礎年金と老齢基礎年金は同時に受給できず、どちらか一方を選択します(国年法第20条・併給調整)。なお老齢基礎年金と障害厚生年金の組合せも、障害厚生年金が同一の支給事由の障害基礎年金以外の国民年金の年金を受けられるときは支給停止となるため(厚年法第38条第1項)、併給できません。

【保険料納付要件「直近1年特例」の立法趣旨と注意点】

直近1年特例(昭和60年改正法の附則)は、3分の2要件を満たせない者への経過的な救済措置です。原則(3分の2要件)が満たせない場合でも、初診日の直前1年間に保険料の未納がなければ障害年金を受給できます。

重要な注意点:

  • 「直近1年に滞納なし」の判定基準は「初診日の属する月の前々月から1年遡った期間」
  • この特例は、日本年金機構の案内では初診日が令和18年3月末日までの場合に適用される(従前の期限は令和8年3月末日まで。改正前の期限)。この特例は国民年金法本体ではなく昭和60年改正法の附則に置かれている点も押さえておきます(国民年金法の附則には該当する条がありません)。令和8年度試験基準日(2026-04-10)時点で適用中=出題対象。
  • 初診日において65歳未満であることも要件です。
  • 20歳前傷病(国年法第30条の4)による障害基礎年金は保険料納付要件が不要(20歳前は被保険者期間がないため)

【障害等級の認定と「障害認定日」の特殊ケース】

障害認定日は原則「初診日から1年6か月を経過した日」ですが、その期間内に傷病が治った(症状が固定した)場合はその日が認定日になります(国年法第30条第1項)。人工透析・人工関節の挿入置換など、個別の特例は厚生労働省の「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」で定められているため、試験前に原本で確認してください。

【障害基礎年金の「20歳前傷病」制度と所得制限】

20歳前に初診日のある傷病による障害(国年法第30条の4)は、被保険者でない期間の傷病のため、保険料納付要件が問われません。ただし、以下の特別ルールがあります:

1. 所得制限: 前年所得が一定額以上の場合、年金額の全額または2分の1が支給停止(国年法第36条の3)。所得制限があるのは20歳前傷病の障害基礎年金だけで、通常の障害基礎年金には所得制限はない。

2. 受給資格: 20歳到達日(又は障害認定日のいずれか遅い日)から受給権が発生

【1級・2級の判定基準と「障害年金生活者支援給付金」の接続】

障害等級(1級・2級)の程度は国民年金法施行令別表に定められ、具体的な認定は厚生労働省の「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」によって行われます(身体障害者手帳の等級とは別の制度です):

  • 1級: 他人の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることができない程度
  • 2級: 必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活が極めて困難で、労働により収入を得ることができない程度

2019年10月に創設された障害年金生活者支援給付金(令和8年度の月額は1級7,025円/月・2級5,620円/月・所得要件あり)は、社一科目との横断論点です。この給付金は年金額に算入されず非課税所得ですが、社労士試験の「社会保険一般常識」として出題されることがあります。

【上位接続:障害厚生年金との関係・3つの年金の受給権競合】

障害基礎年金と障害厚生年金はセットで発生することが多く(初診日に厚生年金被保険者の場合は両方に受給権)、以下の整理が実務上重要です:

等級基礎厚生
1級障害基礎年金1級障害厚生年金1級(報酬比例の額の1.25倍)+配偶者の加給年金額
2級障害基礎年金2級障害厚生年金2級+配偶者の加給年金額
3級なし(基礎年金は1・2級のみ)障害厚生年金3級(最低保障額あり)
障害手当金なし障害手当金(一時金)

老齢基礎年金と障害厚生年金は併給できない(厚年法第38条第1項)など、年齢・等級による併給パターンの整理は社労士試験の難問領域(厚生年金保険法第38条・国民年金法第20条の併給調整規定との連動)です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国民年金法第30条(障害基礎年金の支給要件)・第30条の4(20歳前傷病)・第33条(障害基礎年金の額)・第33条の2(子の加算額)・第30条の2(事後重症)・第30条の3(基準傷病)・第20条(併給の調整)、国民年金法等の一部を改正する法律(昭和60年法律第34号)附則(保険料納付要件の特例=直近1年要件。初診日が令和18年3月末日までの場合:日本年金機構 https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html・2026-09-30確認)、厚生年金保険法第38条(障害厚生年金の併給調整) 参照した数値: 老齢基礎年金 満額(昭和31年4月2日以後生まれ):70,608円/月(令和8年度)・障害基礎年金 1級 年額(昭和31年4月2日以後生まれ・2級×1.25):1,059,125円/年・障害基礎年金・遺族基礎年金 子の加算額 1人目・2人目(各):243,800円/年(1人目・2人目)・障害基礎年金・遺族基礎年金 子の加算額 3人目以降(各):81,300円/年(3人目以降)・障害基礎年金/遺族基礎年金 直近1年特例 経過措置の期限:2036-03-31(直近1年特例の期限・令和18年3月末まで)・2026-04-01発効(一次確認: 日本年金機構 https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150401-02.html・令和8年4月分からの年金額等 https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/kojin/2026/202604/0401.html) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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  • 頻出度A

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