問題
厚生年金保険の被保険者の資格取得・喪失に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はイです。
強制被保険者(第9条)の資格取得の時期は、第13条第1項により「適用事業所に使用されるに至った日」「使用される事業所が適用事業所となった日」「適用除外(第12条)に該当しなくなった日」のいずれかです。イはこれを正確に記述しています。
アは誤りで、第9条は「適用事業所に使用される70歳未満の者」を被保険者とすると定めており、年齢を問わないわけではありません。ウ・エ・オも条文と異なり誤りです。
強制被保険者の資格得喪の整理(第9条・第12条〜第14条):
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 被保険者の範囲 | 適用事業所に使用される70歳未満の者(第9条) |
| 適用除外 | 臨時に使用される者・季節的業務(継続4月超は除く)・臨時的事業(継続6月超は除く)・4分の3未満の短時間労働者等(第12条各号) |
| 資格取得の時期 | 使用されるに至った日/事業所が適用事業所となった日/適用除外に該当しなくなった日(第13条1項) |
| 資格喪失の時期 | 各号該当日の翌日(同日に更に取得事由が生じたとき等を除く。第14条柱書) |
| 確認 | 原則、厚生労働大臣の確認で効力発生。ただし第10条1項の任意単独の資格取得と第14条3号の喪失は確認不要(第18条1項ただし書) |
各選択肢の解説:
- ア(誤): 第9条は「70歳未満」に限定。70歳以上は原則として被保険者とならない。
- イ(正): 第13条1項の文言どおり。
- ウ(誤): 第12条3号(季節的業務)に該当するに至ったことは第14条4号の喪失事由で、その喪失は該当するに至った日の翌日に生じる(第14条柱書)。「その日そのもの」は誤り。
- エ(誤): 第18条1項ただし書により、第10条1項による資格取得と第14条3号(第8条1項又は第11条の認可)による喪失は確認を要しない。
- オ(誤): 死亡(第14条1号)による喪失も第14条柱書の原則どおり「死亡した日の翌日」に生じる(同日に更に事由が生じたときの特則は死亡には通常関係しない)。
【資格得喪の「翌日」原則が持つ意味】
第14条は資格喪失の効力発生日を「各号のいずれかに該当するに至った日の翌日」と定めています(死亡・使用されなくなったとき・任意適用取消しの認可・適用除外への該当が対象)。ただし柱書の括弧書きにより、その事実があった日に更に第13条に該当するに至ったとき(同日に再取得したとき)と、第5号の70歳到達のときは、「その日」に喪失します。これは被保険者期間の計算(第19条1項「資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月まで」)と一体で理解する必要があります。喪失日が事実発生日の翌日とされるため、たとえば3月31日に死亡した場合、喪失日は4月1日となり、3月は被保険者であった月として算入されます。もし喪失日が「3月31日そのもの」であれば、被保険者期間の計算が1か月ずれてしまい、年金額・保険料額に影響します。
【適用除外(第12条)と資格喪失(第14条4号)の連動】
第12条は「次の各号のいずれかに該当する者は、第9条及び第10条第1項の規定にかかわらず、厚生年金保険の被保険者としない」と定める適用除外規定です。すでに被保険者となっている者が、途中で第12条各号(季節的業務・臨時的事業・短時間労働者の要件低下等)に該当するに至った場合は、第14条4号(「第十二条の規定に該当するに至つたとき」)により資格を喪失します。喪失の効力発生日は他の号と同様に「該当するに至った日の翌日」です。ウの選択肢のように「該当した日そのもの」に喪失するという誤解は、第14条柱書の「翌日」原則を見落とした典型的な誤りです。
【確認(第18条)が持つ二つの意味】
被保険者資格の得喪は原則として厚生労働大臣の「確認」によって効力を生じます(第18条1項本文)。これは、被保険者が実際に事業所に使用されているかどうかは私人間の関係であり、行政庁が公的に把握・確認することで年金記録・保険料徴収の基礎とするためです。確認は第27条の届出、第31条1項の請求、又は職権によって行われます(第18条2項)。
ただし例外が二つあります。第一に、第10条1項による任意単独被保険者の資格取得は、厚生労働大臣の認可自体が資格取得の要件であるため、別途の確認を要しません。第二に、第14条3号(第8条1項又は第11条の認可があったとき)による資格喪失も、認可自体が喪失の要件であるため確認を要しません(第18条1項ただし書)。
さらに第18条3項は、第1項の確認について行政手続法第3章(第12条及び第14条を除く)の規定を適用しないと定めています。これは、資格得喪の確認が大量・定型的な事務処理であることを踏まえた特則です。第18条4項は、第2号〜第4号厚生年金被保険者(共済組合等の加入者)については前三項の規定を適用しないとしており、確認の仕組みは第1号厚生年金被保険者(民間被用者)を中心とした制度であることも押さえておく必要があります。
- 行政手続法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生年金保険法第9条(被保険者)・第12条(適用除外)・第13条(資格取得の時期)・第14条(資格喪失の時期)・第18条(資格の得喪の確認)(https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115#Mp-At_13) 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

