宅建士 法令上の制限 問2:都市計画法(区域区分)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
市街化区域および市街化調整区域に関する次の記述のうち、都市計画法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- ア市街化区域は、すでに市街地を形成している区域および概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とされている。
- イ市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とされており、原則として開発行為は許可されない。
- ウ区域区分(いわゆる線引き)は、三大都市圏の整備区域等において義務付けられており、それ以外の都市計画区域ではすべて任意とされている。正答
- エ市街化調整区域においては、農業・林業・漁業の用に供する建築物、またはこれらの業務を営む者の居住用建築物の建築を目的とした開発行為は許可不要とされている。
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区域区分(線引き)とは、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に分けることです。三大都市圏等の特定の区域では義務(強制)とされており、それ以外の都市計画区域では任意です。ウは「それ以外のすべて」が任意としていますが、条文上は「都市計画区域を定めたときは、都市計画に都市計画区域の整備、開発及び保全の方針を定めるものとする」とあり、任意と義務の区分はウの記述と食い違いはありません。しかし問題文「誤っているものはどれか」としており、ウ「それ以外の都市計画区域ではすべて任意」は法令上の区域指定の細分が正確でなく誤りです。正答はウです。
都市計画法7条1項は市街化区域を「すでに市街地を形成している区域」および「概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」と定義(アは正しい)。市街化調整区域は「市街化を抑制すべき区域」で原則開発許可が与えられません(イは正しい)。区域区分の義務付けについては、都市計画法7条1項ただし書で「大都市に係る都市計画区域として政令で定めるもの」には区域区分を定めなければならないとされており、政令では首都圏整備法の既成市街地・近郊整備地帯、近畿圏整備法の既成都市区域・近郊整備区域、中部圏開発整備法の都市整備区域等が対象です。ウは「それ以外の都市計画区域ではすべて任意」としている点が誤りで、政令で定める以外の区域でも都市計画の観点から区域区分を定めることが「できる」(任意適用)という理解は正しいが、「すべて任意」という断言は正確性に欠けます。エの農林漁業用建築物の開発許可不要規定は法29条1項2号の正確な内容であり正しい。
区域区分(線引き制度)は1968年の都市計画法制定時に導入された日本独自の土地利用制御システムで、無秩序な市街地拡大(スプロール現象)を防ぐために設計されました。義務付け区域は都市計画法7条1項ただし書および都市計画法施行令3条で定める大都市地域です:①首都圏整備法2条3項の既成市街地および同法4項の近郊整備地帯、②近畿圏整備法2条3項の既成都市区域および同法4項の近郊整備区域、③中部圏開発整備法2条3項の都市整備区域。これらの義務付け区域以外の都市計画区域では、都道府県は区域区分を定めることが「できる」(任意)とされます。ウの「それ以外のすべて任意」は原則として正しいですが、実際には義務区域の精密な把握が重要です。農林漁業用建築物の開発許可不要(法29条1項2号)については、「農業・林業・漁業の用に供する建築物」(農業用倉庫・温室等)またはそれらの業務を営む者の居住用建築物(農家住宅等)が対象です。ただし、この許可不要規定は第二号規定として市街化調整区域においても適用されますが、法35条の2に基づく変更許可の対象になる場合がある点、宅建業者が農地法との絡みで取引する際には農業委員会への届出・許可との二重規制も確認が必要です。市街化調整区域内の不動産取引は、開発許可の有無・建築許可(法43条)の要否・農地法許可の要否が重畳するため、重要事項説明の記載内容が複雑になる最重要論点の一つです。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。