宅建士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

宅建士 権利関係 問2|意思表示・錯誤取消し

問題

宅建士 | 権利関係 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

宅地建物取引業者Aが売主、買主Bとの間で締結した宅地の売買契約における意思表示の錯誤に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

2020年施行の改正民法では、錯誤は「無効」ではなく「取消し」の対象です(民法95条1項)。ここでは動機の錯誤(表意者が思い込んでいた事情が真実と違った場合)を扱います。この動機の錯誤で取消しができるのは、その事情が契約の前提になっていることが相手方に表示されていた場合に限られます(同条2項)。エはこの要件を正確に述べており正答です。アは「無効」としている点で誤り、ウとイは95条3項・4項の要件を取り違えています。

民法95条1項は、意思表示に対応する意思を欠く錯誤(表示錯誤)と、表意者が法律行為の基礎とした事情についての認識が真実に反する錯誤(動機の錯誤)を、法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なときに取消事由とします。ただし動機の錯誤による取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限られます(同条2項)。エはこの要件をそのまま述べており正答です。アは、95条1項の錯誤の効果を「無効」としていますが、2020年改正で「取消し」に変わっており誤りです。ウは、95条3項1号により、相手方が表意者の錯誤を知っていたとき(又は重大な過失によって知らなかったとき)は、表意者に重大な過失があっても取消しができるため誤りです。イは、95条4項が「善意でかつ過失がない第三者」に対抗できないと定めているのに、過失があっても対抗できるとしている点で誤りです。

2020年施行の改正民法における錯誤規定(民法95条)は、宅建試験で重要な改正論点です。旧法の「錯誤無効」から「錯誤取消し」への転換により、取消しの追認(民法122条)や取消権の消滅時効(追認できる時から5年、行為の時から20年:民法126条)の規定が適用されるようになりました。錯誤の類型は、①意思表示に対応する意思を欠く錯誤(表示錯誤、95条1項1号)と、②表意者が法律行為の基礎とした事情についての認識が真実に反する錯誤(動機の錯誤、同項2号)の2種類です。動機の錯誤による取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限られます(95条2項)。表意者に重大な過失があった場合は、原則として取消しができませんが(95条3項本文)、①相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき、②相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき、の2つの例外に該当すれば取消しができます(同項各号)。取消しの効果は善意でかつ過失がない第三者に対抗することができません(95条4項)。宅地建物取引業者としては、重要事項説明(宅建業法35条)で法令上の制限等を正確に説明することで、買主の動機の錯誤を防止する責務があります。錯誤取消しの要件(重要性、動機の表示、重過失の有無、第三者の善意無過失)は、詐欺(民法96条)による取消しの要件とも比較されることが多く、条文の文言を正確に区別して覚えることが得点につながります。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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