宅建士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

宅建士 権利関係 問6|抵当権の効力範囲・付加一体物

問題

宅建士 | 権利関係 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

宅地建物取引業者Aが媒介した住宅ローンの担保として設定された抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

抵当権の効力は、抵当地の上に建てられた建物には及びません(土地と建物は別の不動産だからです)。その代わり、その土地に付加して一体になっている物(付加一体物)には、設定行為に特別の定めがない限り効力が及びます(民法370条)。アはこの条文どおりで正答です。イは建物にも当然に及ぶとしている点で誤りです。

民法370条は「抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、抵当不動産に付加して一体となっている物に及ぶ。ただし、設定行為に別段の定めがある場合及び債務者の行為について詐害行為取消請求をすることができる場合は、この限りでない」と定めます。アはこの条文をそのまま述べており正答です。イは、土地と建物は別個の不動産(民法86条1項)であるため、土地の抵当権が建物に当然に及ぶことはなく誤りです。ウは、民法371条が「抵当権は、その担保する債権について不履行があったときは、その後に生じた抵当不動産の果実に及ぶ」と定めており、不履行の前後を問わないとする点で誤りです。エは、370条ただし書が「設定行為に別段の定めがある場合」を例外としており、別段の定めがあれば付加一体物にも効力が及ばないことがあるため、常に及ぶとする点で誤りです。

抵当権の効力範囲は担保評価の実務に直結する論点です。民法370条は、抵当権の効力を「抵当地の上に存する建物を除き」抵当不動産に付加して一体となっている物(付加一体物)に及ぼしつつ、①設定行為に別段の定めがある場合、②債務者の行為について民法424条3項の詐害行為取消請求をすることができる場合、の2つを例外として除外しています。②は、債務者が抵当不動産に物を付加する行為が他の一般債権者を害するものとして詐害行為取消請求の対象となるときに、その物にまで抵当権の効力を及ぼさないとするもので、抵当権者だけが不当に利益を受けることを防ぐ趣旨です。付加一体物と区別して整理すべき概念に「従物」(民法87条)があり、従物は主物の処分に従います(同条2項)。果実については、民法371条により、担保する債権について不履行が生じた後に生じた天然果実・法定果実に抵当権の効力が及びます。これは、抵当権者が抵当不動産の交換価値を把握する権利であり、通常の使用収益は設定者に委ねる一方、不履行後は収益からの優先弁済を認める趣旨です。土地に抵当権が設定された後に建物が築造された場合の一括競売(民法389条)も370条・371条と併せて出題されやすく、①土地のみに抵当権の効力が及ぶこと、②建物の代価には優先権が及ばないこと(389条1項ただし書)を正確に区別することが宅建試験対策の要点です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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