権利関係3民法総則

宅建士 権利関係 問3:民法総則

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

宅地建物取引業者Aの従業員Bが、Aから授権を受けずに買主Cとの間で宅地の売買契約を締結した場合(無権代理)に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • Aが無権代理行為を追認した場合、当該売買契約の効力は追認の時点から将来に向けて生じる。
  • CがBに代理権があると信じたことに正当な理由がある場合、Aが代理権を与えたと信じさせる表示をしていたときは、表見代理が成立しAは責任を負う。正答
  • AがBの無権代理行為の追認を拒絶した場合、Cは善意無過失であっても契約の履行又は損害賠償のいずれかをBに対して請求することはできない。
  • Cが追認または追認拒絶の催告をAに対して行い、Aが期間内に確答しなかった場合、Aが追認したものとみなされる。
正答:CがBに代理権があると信じたことに正当な理由がある場合、Aが代理権を与えたと信じさせる表示をしていたときは、表見代理が成立しAは責任を負う。

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代理権を持っていない者(無権代理人)が行った契約は、本人が追認しない限り本人には効力が及びません。しかし相手方が「代理権あり」と信じた正当な理由がある場合は「表見代理」が成立し、本人が責任を負います。イは表見代理の要件を正確に述べており正答です。なお、追認があった場合の効力は契約時に遡ります(遡及効)のでアは誤りです。

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無権代理(民法113条)においては、本人が追認しない限り相手方に効力が及びません。イは民法109条(代理権授与表示による表見代理)の要件を正確に述べており正答。アについて、追認は行為のときに遡って効力を生じます(民法116条本文)。「将来に向けて」は誤りです。ウについて、無権代理人Bは相手方Cが善意無過失である場合、履行又は損害賠償の責任を負います(民法117条1項)。Cが権利を行使できないとするウは誤り。エについて、本人Aへの催告に対して確答がない場合、追認を拒絶したものとみなされます(民法114条)。追認したとみなされるのではないためエは誤り。表見代理には3類型あり、①権限外の行為の表見代理(民法110条)②代理権消滅後の表見代理(民法112条)③代理権授与表示による表見代理(民法109条)の区別も重要です。

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表見代理制度は、代理権の存在を信じた相手方の取引の安全を保護するための制度です。民法109条(授権表示型)・110条(権限外行為型)・112条(代理権消滅後型)の3類型があり、宅建試験では特に110条と109条の組合せ(民法109条2項・112条2項)が近年問われます。宅地建物取引業の実務では、宅建業者の従業員・支店長・代理店が本人の授権範囲を超えて契約した場面が典型です。民法110条の「正当な理由」は客観的・外形的に代理権があると信じるに足る状況が必要であり、相手方の主観的信頼だけでは不足します。業者の事務所内での交渉・業者名義の名刺使用・業者のパンフレット使用等が外形的根拠となります。無権代理人の責任(民法117条)は、①相手方が善意無過失であること、②無権代理人が行為能力者であること、を要件とします。改正民法(2020年)では無権代理人が本人の地位を相続した場合の取扱いが明確化されており(最判平成10.7.17の法理の明文化)、無権代理人が本人を相続した場合は追認拒絶できません(民法117条の解釈)。宅建業者が媒介行為の範囲内で相手方と契約した場合と、代理の範囲を超えた行為については、宅建業法の「法令上の制限違反」との関係も重要です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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