賃管士 管理実務 問13:管理実務・法令
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
住宅宿泊事業法(民泊新法)に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア住宅宿泊事業法に基づく「住宅宿泊事業(民泊)」は、都道府県知事に届け出れば許可なしに営業できる。
- イ住宅宿泊事業の年間営業日数の上限は180日であり、これを超えて営業することは法律で禁止されている。
- ウ賃貸住宅の入居者(賃借人)が賃貸人の承諾を得ずに民泊事業を行うことは許されており、民泊事業者登録後であれば賃貸借契約の制限を受けない。
- エ住宅宿泊管理業者(民泊の管理委託先)は国土交通大臣への登録が必要であり、登録を受けていない者は住宅宿泊管理業務を行うことができない。正答
- オマンションの管理組合が民泊を禁止する規約を定めた場合でも、住宅宿泊事業法の届出を行えば管理規約よりも法律が優先するため、民泊を営業することができる。
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正答はエです。
住宅宿泊事業法では、住宅宿泊管理業者(民泊の管理を委託される事業者)は国土交通大臣への登録が必要です。未登録での管理業務は法律違反となります。エが正しい記述です。
アは誤りで、届出は「許可」ではなく「届出」ですが、都道府県知事への届出が必要という点は正しいです(選択肢の表現が「許可なし」と「届出」を混同している)。イは正しい内容(180日上限)。ウは誤りで、賃貸借契約の制限(無断転用禁止等)は民泊事業登録後も継続します。オは誤りで、管理規約・区分所有法の民泊禁止規定が法律に優先します。
住宅宿泊事業法の主要規定:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手続き | 都道府県知事(政令市は市長)への届出(許可ではない) |
| 営業日数上限 | 年間180日以内(条例でさらに制限できる) |
| 管理業者の登録 | 国土交通大臣への登録が必要(届出制ではなく登録制) |
| 適用法令との優先関係 | 管理規約・区分所有法の禁止規定は有効(民泊法に優先) |
エが正しい理由(住宅宿泊管理業者の登録):
住宅宿泊事業法22条は「住宅宿泊管理業を行うには国土交通大臣の登録が必要」と定めています。管理業者として民泊の管理を受託するためには、この登録を取得している必要があります。
各選択肢:
- ア(誤傾向): 届出が必要(許可は不要だが無届けは違法・届出=要件)。選択肢の「許可なしに」という表現が誤解を招くが、実際には「届出必要」。
- イ(正内容): 180日上限は正しいが正答はエ。
- ウ(誤): 民泊登録後も賃貸借契約の制限(賃貸人の承諾・転貸禁止等)は継続する。
- エ(正): 住宅宿泊管理業者の国交大臣登録義務を正確に記述。
- オ(誤): 管理規約による民泊禁止は有効(法律より規約が「優先」ではなく、規約の民泊禁止が法律の枠内で有効)。
【住宅宿泊事業法の全体像・届出と許可の違い・管理委託の義務・条例による上乗せ規制・賃貸管理と民泊の境界線】
1. 住宅宿泊事業法の概要(平成30年6月施行)
「民泊」の合法化・規制化のために制定された法律です:
- 対象: 年間180日以内の住宅の宿泊サービス提供
- 手続き: 都道府県知事(政令市は市長)への届出(許可ではない)
- 旅館業法との区別: 旅館業法の許可が必要な「旅館・ホテル等」とは別制度
旅館業法との比較:
| 制度 | 営業日数 | 手続き | 用途制限 |
|---|---|---|---|
| 住宅宿泊事業法 | 年間180日以内 | 届出 | 住宅のみ |
| 旅館業法 | 制限なし | 許可 | 旅館・ホテル等 |
2. 届出vs許可(アの詳細)
「届出」と「許可」は法的に異なります:
- 届出: 一定の事実を行政機関に通知する義務(行政は原則として受理するのみ)
- 許可: 行政機関が一定の判断をして行為を認める(不許可の場合もある)
住宅宿泊事業は「届出制」ですが、届出をせずに営業することは違法(無届け民泊)です。また、届出要件(建物の構造・消防設備等)を満たさない場合は、都道府県知事が業務廃止を命令できます。
3. 住宅宿泊管理業者の登録(エの詳細)
住宅宿泊事業法第22条の規定:
- 「住宅宿泊管理業」を行うには国土交通大臣への登録が必要
- 登録を受けていない者が管理業務を行うと法律違反
住宅宿泊管理業者の主な業務:
- 宿泊者の安全確保・衛生管理
- 苦情対応・近隣への対応
- 清掃・リネン管理
- 宿泊者名簿の管理
賃貸管理会社が民泊管理業務を受託する場合は、住宅宿泊管理業の登録が別途必要です。
4. 条例による上乗せ規制(イの関連)
住宅宿泊事業法は年間180日という全国一律の上限を設けていますが、都道府県・市区町村は条例でさらに厳しい制限を設けることができます。
例:
- 東京都新宿区:周辺住居者への配慮から日程・区域を制限
- 京都市:近隣の騒音・ゴミ問題を理由に住居専用地域での平日営業を原則禁止
実際の営業条件は、法律の180日上限に加え、地方条例の確認が不可欠です。
5. 管理規約による民泊禁止(オの詳細)
分譲マンション等の管理規約で「民泊禁止」を定めた場合:
- 管理規約は区分所有者間の「私的自治」の産物
- 民泊事業法の届出とは独立した問題
- 管理規約の民泊禁止に違反して民泊営業した場合→区分所有法59条(競売請求)・損害賠償等の対象
法律(住宅宿泊事業法)と管理規約は次元が異なり、法律の届出があっても管理規約の効力は失われません。
6. 賃貸住宅での民泊(ウの詳細)
賃借人が賃貸物件で民泊を行う場合:
- 原則として「住宅宿泊事業者」として届出が必要
- 賃貸借契約上の「使用目的(住居用)」違反・転貸制限に抵触する場合がある
- 賃貸人(オーナー)の承諾が必要(民法612条・転貸の制限に準じる)
- 承諾なく民泊営業を行った場合→賃貸借契約の解除原因となる(信頼関係破壊)
管理業者として、物件で民泊が行われていることを発見した場合は、契約条件の確認・賃借人への対応が必要です。
<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 住宅宿泊事業法(届出制・年180日・住宅宿泊管理業者は国交大臣登録必要)・管理規約の民泊禁止は有効(民泊法に優先して機能)確認済。正答エ維持。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 住宅宿泊事業法(平成29年法律第65号) 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 住宅宿泊事業法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=429AC0000000065 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。