問題
不動産管理における役割分類(PM・AM・CM)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はイです。
アセットマネジメント(AM)は、投資不動産の「資産価値・投資収益の最大化」を目的とした経営戦略を担う役割です。具体的には物件の売買判断・ポートフォリオ最適化・PMへの指示・投資家への報告等が業務内容です。イが正しい記述です。
アは誤りで、PMは日常的な管理業務だけでなく、賃料設定・空室対策等の経営的な判断も含まれます。ウは「完成後には一切関与しない」が誤りで、修繕工事・大規模改修でのCMは完成後の物件にも適用されます。エは誤りで、賃貸管理会社はPMとして機能することが多い(AMはファンド運用機関等)。オは誤りで、PM・AMは分離独立して機能する場合が多いです。
不動産管理の役割分類:
| 役割 | 英略 | 内容 |
|---|---|---|
| プロパティマネジメント | PM | 日常的な建物・入居者管理(賃料収受・修繕・入居者対応等) |
| アセットマネジメント | AM | 投資不動産の経営戦略(売買・ポートフォリオ・収益最大化) |
| コンストラクションマネジメント | CM | 工事の発注管理・コスト管理・品質管理(設計・施工段階) |
イが正しい理由:
AMはPMの上位に位置する投資管理機能です:
- AM→PMへの指示(賃料設定の指針・改修投資の判断等)
- PM→AMへの報告(稼働率・賃料収支・修繕コスト等)
- AM→投資家(オーナー・ファンド等)への報告
各選択肢:
- ア(誤): PMは日常管理だけでなく空室対策・賃料設定等の経営的業務も含む。
- イ(正): AMの役割(投資戦略・資産価値最大化・PMへの指示)を正確に記述。
- ウ(誤): CMは既存建物の改修工事にも適用される(完成後も関与する場合あり)。
- エ(誤): 賃貸管理会社はPMとして機能(AMはファンド・投資家側が担う)。
- オ(誤): PM・AMは分離して独立した機関が担う場合が多い(法律で一体化を義務付けていない)。
【PM・AM・CMの詳細業務・日本の不動産ファンド構造・管理業法とPMの関係・賃貸管理業者の業務範囲】
1. プロパティマネジメント(PM)の詳細業務
PMは「建物と入居者の日常的な管理」を担います:
(1) 収益管理:
- 賃料収受・督促
- 賃料設定の検討・市場調査
- 空室対策・入居者募集
(2) 物件維持管理:
- 設備点検・修繕手配
- 清掃・美観管理
- 長期修繕計画の運用
(3) 入居者管理:
- 入居審査・契約手続き
- 苦情・クレーム対応
- 退去立会・原状回復精算
(4) 報告・コミュニケーション:
- AMへの月次・年次報告
- 財務データ(NOI・稼働率等)の整理
アが誤りの理由:PMは「日常的な管理」に限らず、賃料設定・空室対策等の経営的判断も含みます。
2. アセットマネジメント(AM)の詳細業務
AMは「投資対象としての不動産の収益最大化」を目的とします:
(1) 投資戦略:
- 物件の購入・売却の意思決定
- ポートフォリオ(物件の組み合わせ)の最適化
- 市場分析・投資収益シミュレーション
(2) PM管理:
- PM業者の選定・監督
- 目標稼働率・賃料水準の設定
- 大規模修繕・バリューアップ投資の意思決定
(3) 投資家向けサービス:
- 定期報告書の作成・提出
- ファンド組成・資金調達
- 不動産投資信託(REIT)の運用
3. コンストラクションマネジメント(CM)の役割
CMは「工事プロジェクトのマネジメント」を担います:
(1) 新築・大規模改修の場面:
- 設計発注管理
- 工事業者の選定・発注
- 工程管理・コスト管理・品質確認
(2) 既存物件の修繕・改修でも活用:
- 修繕工事の発注管理(相見積もり・業者選定)
- 工事品質の確認・検査
- 修繕コストの最適化
ウが誤りの理由:CMは新築段階だけでなく、既存建物の大規模修繕・バリューアップ工事でも機能します。
4. 不動産ファンド構造とAM・PMの関係
典型的な不動産ファンドの構造:
```
投資家(出資)→SPCまたはファンド(所有者)
↓AMを委託
AMC(アセットマネジメント会社)
↓PMを委託
PM会社(賃貸管理会社)
↓現地管理
物件(入居者管理・設備保守)
```
PMとAMは一般的に別会社が担います(利益相反防止のため)。Jリート(不動産投資信託)では運用会社(AMC)がAMを担い、物件管理はPM会社に委託します。
5. 賃貸住宅管理業法とPMの関係
令和3年(2021年)施行の賃貸住宅管理業法(管理業法)は、主にPM業者(賃貸住宅管理業者)を規制する法律です:
- 管理戸数200戸以上の場合に登録義務
- 業務管理者の選任(管理業務の実務経験2年以上等に加え、登録証明事業による証明を受けた者=賃貸不動産経営管理士、又は指定講習を修了した宅地建物取引士。施行規則14条)
- 管理受託契約の重要事項説明
- 定期報告義務
AMやCMは直接的な管理業法の対象ではありませんが、実務上PMとの連携の中で適正な業務遂行が求められます。
6. 「賃管士」が持つべきPM・AM・CMの知識
賃管士試験では PM業務が主要出題範囲ですが、AM・CMとの関係・役割の違いも出題されます。PMとして:
- AMからの指示(目標賃料・稼働率・修繕方針)に基づいて行動する
- AMへの正確な報告(収支・稼働率・修繕履歴)が義務
- CMとの連携(大規模修繕時の発注管理・品質確認)
PM・AM・CMの区分を理解することで、不動産管理業務の全体像が把握できます。
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国土交通省「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(管理業法)」・不動産管理業務の定義 確認日: 2026-06-10 出典: 国土交通省 https://www.mlit.go.jp/ 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

