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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 管理実務 問29|強制執行の債務名義と執行証書——民事執行法22条・25条・26条

問題

賃管士 | 管理実務 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

賃料の滞納や建物の明渡しをめぐる強制執行の債務名義に関する次のア〜オの記述のうち、民事執行法の規定によれば、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はエです。

民事執行法22条5号は、「金銭の一定の額の支払」などを目的とする請求について公証人が作成した公正証書で、「債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載され、又は記録されているもの」を執行証書として債務名義に掲げています(エ)。

アは誤りで、執行証書にできるのは金銭などの一定額・一定数量の給付の請求で、建物の明渡しは対象外です。イは誤りで、強制執行に服する旨の陳述(執行認諾)がなければ執行証書になりません。ウは誤りで、確定判決と同一の効力を有するものは債務名義です(22条7号)。オは誤りで、執行証書の執行文は原本を保存する公証人が付与します(26条1項)。

主な債務名義(民事執行法22条):

号債務名義
1号確定判決
2号仮執行の宣言を付した判決
4号仮執行の宣言を付した支払督促
5号執行証書(金銭の一定の額の支払など、代替物・有価証券の一定数量の給付の請求についての公正証書で、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述があるもの)
7号確定判決と同一の効力を有するもの(裁判上の和解の調書など)

執行文(25条・26条): 強制執行は、原則として執行文の付された債務名義の正本に基づいて行います。執行文は、執行証書以外は裁判所書記官が、執行証書は原本を保存する公証人が付与します。

各選択肢:

  • ア(誤): 22条5号の対象は金銭等の一定額・一定数量の給付の請求で、明渡しは含まれません。
  • イ(誤): 債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が要件です。
  • ウ(誤): 和解の調書の記録は確定判決と同一の効力を有し(民事訴訟法267条1項)、22条7号の債務名義に当たります。
  • エ(正): 22条5号の条文どおりです。
  • オ(誤): 26条1項により、執行証書の執行文は公証人が付与します。

【債務名義の意味・執行証書の範囲・明渡しに必要な債務名義・執行文・管理実務での使い方】

1. 債務名義とは

強制執行は、22条が掲げる「債務名義」によって行います。債務名義は、強制執行によって実現される請求権の存在と内容を公に証明する文書で、確定判決(1号)、仮執行の宣言を付した判決(2号)、仮執行の宣言を付した支払督促(4号)、執行証書(5号)、確定判決と同一の効力を有するもの(7号)などがあります。裁判上の和解は、裁判所書記官が電子調書を作成してファイルに記録すると確定判決と同一の効力を有するため(民事訴訟法267条1項)、7号の債務名義になります。

2. 執行証書の範囲(22条5号)

執行証書は、①金銭の一定の額の支払又は代替物・有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求について、②公証人が作成した公正証書で、③債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載・記録されているもの、に限られます。賃料や滞納金の支払を目的とする請求は①に当たりうるため、執行認諾の陳述がある公正証書にしておけば、訴訟を経ずに金銭の強制執行ができます。

3. 明渡しには判決などが必要

建物の明渡しは金銭などの給付ではないため、執行証書の対象になりません。公正証書で賃貸借契約を結んでいても、明渡しの強制執行をするには、明渡しを命じる確定判決や裁判上の和解などの債務名義が必要です。明渡しの強制執行は、執行官が債務者の占有を解いて債権者に占有を取得させる方法で行われます(168条1項)。

4. 執行文(25条・26条)

強制執行は、執行文の付された債務名義の正本に基づいて実施するのが原則です(25条本文)。ただし、少額訴訟の確定判決、仮執行の宣言を付した少額訴訟の判決、支払督促により、そこに表示された当事者に対し、又はその者のためにする強制執行は、執行文がなくても債務名義の正本に基づいて実施できます(25条ただし書)。執行文は、執行証書以外は事件の記録のある裁判所の裁判所書記官が、執行証書はその原本を保存する公証人が付与します(26条1項)。

5. 管理実務での使い方

オーナーに公正証書による契約を提案する場合は、金銭の支払については訴訟を経ずに強制執行ができる一方、明渡しには別に判決などの債務名義が必要になることを正確に説明します。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 民事執行法第22条(債務名義)・第25条(強制執行の実施)・第26条(執行文の付与)・第168条(不動産の引渡し等の強制執行)、民事訴訟法第267条(和解等に係る電子調書の効力) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索(法令API v2) https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004#Mp-At_22 / https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004#Mp-At_26 / https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109#Mp-At_267 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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