賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 管理実務 問40|民泊新法

問題

賃管士 | 管理実務 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

住宅宿泊事業法(民泊新法)と賃貸住宅管理の関係に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はオです。

住宅宿泊事業法(民泊新法)による民泊は旅館業法の許可とは別制度であり、年間提供日数は180日以内に制限されています。旅館業法の許可制(旅館・ホテル営業)では年間日数制限はありませんが、民泊新法は180日上限という独自の制限があります。したがって「年間営業日数の制限はない」は誤りです。

ア〜エはいずれも正しい記述です。特に、入居者が無断で民泊を行った場合の契約違反(イ)と、条例による実施期間の制限(エ・住宅宿泊事業法18条)は実務上重要です。

住宅宿泊事業法(民泊新法)の主要規定:

項目内容
根拠法住宅宿泊事業法(H29法律第65号・H30.6.15施行)
届出先都道府県知事(保健所設置市等が事務を処理する区域ではその市長等)
年間提供日数180日以内
対象「人を宿泊させる住宅」(居住中または随時居住の住宅)
衛生管理義務清掃・換気・リネン交換等
住宅宿泊管理業者国土交通大臣登録制
条例による制限都道府県(保健所設置市等)が条例で区域を定めて実施期間を制限可(18条)

民泊と賃貸借の関係:

場面法的問題
オーナーが届出して民泊を行う旅館業法上の許可なしで合法(180日以内)
入居者が無断で民泊を行う民法612条(無断転貸・目的外使用)に該当→解除事由
オーナーが入居者の民泊を承諾承諾書面を交わすことで合法化可能

各選択肢の解説:

  • オ(誤・正答): 民泊新法は旅館業法とは別制度であり、年間180日以内という独自の日数制限がある。
  • ア(正): 民泊新法は届出制・旅館業法許可不要・180日以内が正確な記述。
  • イ(正): 入居者の無断民泊は民法612条(無断転貸・目的外使用)に該当し解除事由。
  • ウ(正): 住宅宿泊管理業者は国交大臣登録制(住宅宿泊事業法22条)。
  • エ(正): 住宅宿泊事業法18条(条例で区域を定めて実施期間を制限)のとおり。

【民泊と賃貸管理の深層——住宅宿泊事業法の制度設計・禁止条例・無断民泊への対応・民泊解禁後の管理実務】

民泊に関連する法令体系の整理:

制度根拠法手続日数制限
民泊新法(住宅宿泊事業)住宅宿泊事業法H29届出制(都道府県知事)180日以内
旅館業法・旅館ホテル営業旅館業法許可制(都道府県知事)制限なし
特区民泊(国家戦略特区)国家戦略特別区域法認定制最低滞在日数の定めあり

民泊新法の運営形態:

1. 家主居住型: 届出住宅に住宅宿泊事業者が居住しながら宿泊させる

2. 家主不在型: 住宅宿泊事業者が不在となる形態(原則として住宅宿泊管理業者への管理業務の委託が必要)

賃借人が賃貸物件で民泊を行う場合は、転貸に当たるため賃貸人の承諾が必要です。

賃貸物件における民泊問題の対応:

入居者が無断民泊を行った場合:

1. 発見・証拠収集: 民泊仲介サイトでの物件掲載確認

2. 証拠保全: スクリーンショット・予約状況のキャプチャ

3. 書面通知(催告): 「直ちに民泊の中止と登録の削除を求める」内容の内容証明郵便

4. 解除の判断: 民泊の性質(賃貸人・周辺住民・建物への影響)を考慮

5. 訴訟(必要な場合): 明渡し訴訟・損害賠償請求

民泊は:①見ず知らずの宿泊者が多数出入りすることによるセキュリティリスク、②深夜の騒音・ゴミ問題、③火災・設備損傷リスクが高まるため、解除事由として認められる可能性が高いとされています。

条例による実施の制限(住宅宿泊事業法18条):

都道府県(事務を処理する保健所設置市等ではその市等)は、住宅宿泊事業に起因する騒音の発生その他の事象による生活環境の悪化を防止するため必要があるときは、合理的に必要と認められる限度において、政令で定める基準に従い条例で区域を定めて、住宅宿泊事業を実施する期間を制限できます。制限の内容は自治体ごとに異なるため、管理物件の所在地の条例を確認することが、オーナーへの適切な助言として重要です。

民泊管理業者(住宅宿泊管理業者)と賃貸管理業者の違い:

比較項目住宅宿泊管理業者賃貸住宅管理業者
登録先国土交通大臣(住宅宿泊事業法22条)国土交通大臣(賃貸住宅管理業法3条)
管理対象民泊(宿泊施設)賃貸住宅(継続的賃貸借)
主な業務衛生管理・宿泊者名簿管理・苦情対応賃料収納・修繕・入退去管理
重複同一業者が両方の登録をすることは可能同上

賃貸管理業者が民泊管理も行う場合、両制度の登録が必要です。また、賃貸管理委託と民泊管理委託では契約書・責任範囲が異なるため、別途整理が必要です。

賃貸住宅と宿泊事業の境界線(グレーゾーン):

「ウィークリー・マンスリーマンション」は賃貸借か宿泊か:

  • 賃貸借(住宅賃貸): 継続的居住目的・1ヶ月以上の賃貸借契約
  • 宿泊(旅館業): 旅行・一時的な宿泊目的・定期的な入れ替わり

月単位で入れ替わるマンスリーマンションは、実態に応じて旅館業法の適用を受ける場合と、賃貸借として扱える場合があります。管理業者はオーナーの運営形態が法令に適合しているか確認する義務があります。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 住宅宿泊事業法(平成29年法律第65号)第2条第3項(年間180日以内)・第3条(届出)・第18条(条例による実施の制限)・第22条(住宅宿泊管理業者の登録) 確認日: 2026-09-30 出典: 国土交通省・観光庁「住宅宿泊事業法」https://www.mlit.go.jp/ 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。