問題
賃貸住宅管理業法に基づく業務管理者の選任義務に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はアです。
賃貸住宅管理業法12条1項は「賃貸住宅管理業者は、その営業所又は事務所ごとに、一人以上の…業務管理者を選任して」管理及び監督の事務を行わせなければならないと定めています。営業所・事務所単位で最低1名の選任が義務です。
イは誤りです。業務管理者は他の営業所・事務所の業務管理者を兼ねることができません(3項)。ウは誤りです。業務管理者が全て欠けた場合、新たな管理受託契約は締結できません(2項)。エは誤りです。業務管理者は、第6条第1項第1号から第7号までのいずれにも該当しない者でなければなりません(4項)。オは誤りです。業務管理者の事務は報酬受領に限られません。
業務管理者の選任義務の構造(12条):
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | 営業所・事務所ごとに一人以上の業務管理者を選任し、管理受託契約の内容の明確性等について管理・監督の事務を行わせる義務 |
| 2項 | 業務管理者の全てが第6条1項1〜7号に該当し、又は全て欠けるに至ったときは、新たな業務管理者を選任するまでの間、その営業所・事務所で管理受託契約を締結してはならない |
| 3項 | 業務管理者は、他の営業所又は事務所の業務管理者となることができない(兼任禁止) |
| 4項 | 業務管理者の要件(第6条第1項第1〜7号のいずれにも該当しない者で、実務経験その他国土交通省令で定める要件を備えるもの) |
各選択肢:
- ア(正・正答): 1項どおり。営業所・事務所ごとに最低1名の選任義務。
- イ(誤): 3項により兼任は禁止されている。1つの営業所・事務所につき1人が専任で就く必要がある。
- ウ(誤): 2項により、業務管理者が全て欠けた営業所・事務所では新たな管理受託契約の締結が禁止される(既存契約の履行継続は禁止されていない点に注意。本肢は「新たな契約を締結できる」としている点が誤り)。
- エ(誤): 4項により、業務管理者は第6条第1項第1号から第7号まで(登録の拒否事由)のいずれにも該当しない者でなければならない。実務経験等の要件を備えていても、これらに該当する者は選任できない。
- オ(誤): 1項の管理・監督の事務は「管理受託契約の内容の明確性・維持保全の実施方法の妥当性その他…必要な国土交通省令で定める事項」であり、報酬受領に限定されない。
【業務管理者制度の全体構造——選任義務・兼任禁止・欠けた場合の効果・要件】
1. 選任義務の趣旨(12条1項)
業務管理者制度は、賃貸住宅管理業者が営業所・事務所ごとに、管理業務の適正な実施を確保するための管理・監督体制を持つことを義務付ける制度です。1項は選任対象となる事務を「管理受託契約の内容の明確性、管理業務として行う賃貸住宅の維持保全の実施方法の妥当性その他の賃貸住宅の入居者の居住の安定及び賃貸住宅の賃貸に係る事業の円滑な実施を確保するため必要な国土交通省令で定める事項についての管理及び監督に関する事務」と定めており、契約内容のチェック・維持保全の実施方法の妥当性確認など、実務全般に及ぶ管理・監督機能を担うことが想定されています。単なる報酬受領のような一部業務に限定されるものではありません。
2. 兼任禁止(3項)
3項は業務管理者が「他の営業所又は事務所の業務管理者となることができない」と定めています。これは業務管理者が実質的に管理・監督の機能を発揮できるよう、1つの営業所・事務所に専任で配置することを求める趣旨です。仮に複数の営業所を1人の業務管理者が兼務できるとすれば、管理・監督の実効性が損なわれるおそれがあるため、明文で禁止されています。
3. 業務管理者が欠けた場合の効果(2項)
2項は、業務管理者として選任した者の全てが第6条1項1号から7号までのいずれかに該当するに至った場合(欠格事由に該当した場合)、又は選任した者の全てが欠けるに至った場合(退職等)には、新たに業務管理者を選任するまでの間、その営業所・事務所において「管理受託契約を締結してはならない」と定めています。
ここで重要なのは、禁止されるのは「新たな管理受託契約の締結」であり、既存の管理受託契約に基づく管理業務の履行そのものが禁止されるわけではないという点です。したがって、業務管理者が欠けた営業所・事務所であっても、既存契約に基づく維持保全業務等は継続でき、一方で新規の契約締結だけは業務管理者の再選任まで見合わせる必要があります。実務上、営業所の業務管理者が急に退職した場合などは、速やかに後任を選任する体制を整えることが求められます。
4. 業務管理者の要件(4項)
業務管理者本人の要件は4項に定められており、①第6条第1項第1号から第7号まで(登録の拒否事由)のいずれにも該当しないこと、②実務経験その他国土交通省令で定める要件を備えること、の両方が必要です(②の具体的な内容は施行規則14条に委任されています)。①は②とは別の要件なので、実務経験や資格を備えていても、登録の拒否事由に当たる者は業務管理者になれません。また2項は、選任した業務管理者の全てが同じ第6条第1項第1〜7号に該当するに至った場合を、全て欠けた場合と同様に扱っています。
5. 実務上のポイント
管理業者は、営業所・事務所の新設や業務管理者の退職・異動の都度、選任状況(1名以上・専任・要件充足)を確認する体制を整える必要があります。特に多拠点展開する管理業者では、業務管理者の兼任が生じていないかの内部チェックが重要な内部統制事項となります。
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第12条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅管理業法12条1項(業務管理者の選任)・2項(欠けた場合の効果)・3項(兼任禁止)・4項(業務管理者の要件) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 賃貸住宅管理業法 https://laws.e-gov.go.jp/law/502AC0000000060#Mp-At_12 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

