賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 管理実務 問57|障害者差別解消法——不当な差別的取扱いの禁止と合理的配慮の提供義務

問題

賃管士 | 管理実務 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)が定める不当な差別的取扱いの禁止・合理的配慮の提供義務に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答(誤っているもの)はウです。

障害者差別解消法8条2項は、社会的障壁の除去について「その実施に伴う負担が過重でないとき」に合理的配慮を行う義務があると定めています。負担が過重である場合には、義務の対象外となる余地があります。「負担の程度にかかわらず常に実施しなければならない」とするウは誤りです。

ア・イ・オは8条1項・2項どおり、エは7条(行政機関等)と8条(事業者)の両方に同様の規定があることを示しており、いずれも正しい記述です。

障害者差別解消法7条・8条の構造:

主体不当な差別的取扱いの禁止合理的配慮の提供義務
行政機関等7条1項(禁止)7条2項(義務・負担が過重でないとき)
事業者8条1項(禁止)8条2項(義務・負担が過重でないとき)

各選択肢:

  • ア(正): 8条1項どおり。事業者による不当な差別的取扱いの禁止。
  • イ(正): 8条2項どおり。意思の表明があり、負担が過重でないときの合理的配慮義務。
  • ウ(誤・正答): 8条2項は「その実施に伴う負担が過重でないとき」という条件付きの義務であり、負担の程度にかかわらず常に実施する義務を定めるものではない。
  • エ(正): 7条・8条の構造どおり、行政機関等(7条)と事業者(8条)の両方に、ほぼ同内容の禁止・義務規定が置かれている。
  • オ(正): 8条2項どおり。配慮の内容は「当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて」検討される。

【障害者差別解消法の禁止規定と配慮義務の構造——行政機関等と事業者の並行規定】

1. 不当な差別的取扱いの禁止(7条1項・8条1項)

障害者差別解消法は、行政機関等(7条)と事業者(8条)のそれぞれについて、ほぼ並行する構造で規定を置いています。両条の1項は「その事務又は事業を行うに当たり、障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない」と定め、障害を理由とする不当な差別的取扱いを禁止しています。賃貸住宅の管理業務でいえば、障害があることのみを理由として入居を拒否するといった対応は、この禁止規定に触れるおそれがあります。

2. 合理的配慮の提供義務(7条2項・8条2項)

7条2項・8条2項は、障害者から「現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明」があった場合において、「その実施に伴う負担が過重でないとき」は、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、「当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて」、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならないと定めています。

この規定の構造上、合理的配慮の提供義務には次の要件があります。

1. 障害者本人からの意思の表明があること

2. その実施に伴う負担が過重でないこと

3. 配慮の内容は当該障害者の性別・年齢・障害の状態に応じて検討されること

「負担が過重でないとき」という限定があるため、事業者・行政機関等は、あらゆる要望に無条件で応じなければならないわけではありません。負担が過重かどうかは、条文上の基準が示されているわけではなく、個別の事案ごとに具体的な事情に照らして判断されます。本問は、条文上の「過重でないとき」という限定文言そのものを問うています。

3. 事業者への義務化の経緯

事業者に対する合理的配慮の提供義務は、制定当初は努力義務とされていましたが、令和3年法律第56号による改正で義務とされ、令和6年4月1日から施行されています(この改正の経緯自体は本問の直接の根拠条文ではありませんが、賃貸住宅管理業に携わる実務家として、事業者にも法的義務として合理的配慮の提供が求められている現状を理解しておくことが重要です)。

4. 賃貸管理実務への当てはめ

管理業者・オーナーは事業者に該当するため、障害のある入居希望者・入居者から社会的障壁の除去を求める意思表明があった場合、その負担が過重でない限り、必要かつ合理的な配慮(例えば段差解消のための簡易スロープの設置、緊急時の連絡方法の工夫等)を検討する義務を負います。ただし、大規模な建物構造の改修のように、負担が著しく過重な場合にまで一律に義務が生じるわけではなく、個別の事情に応じた柔軟な対応・代替案の検討が求められます。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 障害者差別解消法7条(行政機関等における障害を理由とする差別の禁止)・8条(事業者における障害を理由とする差別の禁止) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 障害者差別解消法 https://laws.e-gov.go.jp/law/425AC0000000065#Mp-At_8 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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