賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 管理実務 問59|暴力団員との賃貸借——暴排条項の運用・確認方法・解除手順

問題

賃管士 | 管理実務 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

賃貸住宅における暴力団排除に関する次のア〜オの記述のうち、最も適切でないものはどれか。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

正答はウです。

入居者の暴力団員情報を他の全ての入居者に即座に書面で告知する義務は法律に規定されておらず、むしろ個人情報保護法の観点から問題があります。暴力団員情報は個人情報であり、「必要な範囲を超えた第三者提供」として個人情報保護法に違反する可能性があります。また、名誉毀損のリスクもあります。

ア・イ・エ・オはいずれも正しい記述です。暴排条項の有効性(イ)・自力救済の禁止(エ)・正規手続きによる退去要求(オ)はいずれも実務上重要です。

暴排条項と解除手順の整理:

段階管理業者の対応
入居申込時誓約書の取得・反社チェック(可能な範囲)
入居後に判明オーナーへの速報・弁護士への相談
解除手続き暴排条項に基づく解除通知(内容証明)
任意退去しない場合明渡し訴訟・強制執行
他入居者への情報提供最小限・必要な範囲のみ(全員への即時告知は不可)

個人情報保護法と暴力団員情報の第三者提供:

場面個人情報保護法の考え方
オーナーへの報告管理委託契約の範囲内(問題なし)
弁護士への情報提供法的対応の目的で必要・正当な目的
警察への通報法令に基づく場合(問題なし)
他の全入居者への告知不要・個人情報の過大な第三者提供として問題

各選択肢の解説:

  • ウ(誤・正答): 全入居者への即時書面告知は法的義務なし・個人情報の不当な第三者提供リスクあり。
  • ア(正): 誓約書の適法性と解除根拠としての機能。
  • イ(正): 暴排条項の有効性(催告なし解除も可能)。
  • エ(正): 管理業者の独断による強制退去は自力救済として違法。
  • オ(正): 正規の法的手続きによる退去要求の適法性。

【暴力団排除の実務設計——入居審査における確認の限界・暴排条項の解除プロセス・他入居者への対応・法的完了後の記録管理・暴排条例との連携】

入居審査における反社確認の実務的限界:

管理業者が入居審査で行える反社確認には実務的な限界があります:

確認手段実現可能性注意点
誓約書の徴収容易虚偽申告は後日解除根拠となる
反社チェックデータベース有料サービスで可能データベースに登録されていない場合は見落とし
警察への照会原則不可(一般業者)暴力団情報は公開されていない
外観・面談での判断主観的・証明困難外観だけでの拒否は差別のリスク

実務上は誓約書+反社チェックサービスの組合せが最も現実的です。

暴排条項に基づく解除の法的プロセス:

暴排条項があっても、入居者が暴力団員であることを立証したうえで手続きを踏むことが必要です:

1. 情報の確認: 警察等への相談、または明確な証拠(報道等)による確認

2. 弁護士への相談: 解除要件の充足確認・リスク評価

3. 解除通知: 暴排条項に基づく催告なし解除(内容証明郵便)

4. 解除後の対応: 任意退去の交渉 → 応じなければ明渡し訴訟

5. 記録の保存: 証拠・通知書・対応記録の保存(5年以上推奨)

暴力団員であることの立証(証拠確保):

「○○が暴力団員である」という立証は管理業者・オーナー側が行う必要があります。立証方法:

  • 警察・暴力追放運動推進センター等への相談を通じて得られた情報
  • 報道等の客観的な資料

証拠がなく「疑わしい」だけで解除すると、不当な解除として損害賠償請求を受ける可能性があります。

他の入居者への対応(個人情報の観点):

暴力団員が居住している事実を他の入居者に伝える場合:

  • 必要な範囲: 安全のために必要な最小限の情報(「トラブルが発生しています・対処中です」等)
  • 個人情報の制限: 氏名・詳細な情報は提供しない
  • 全員への書面告知は不要・不適切

万一、他の入居者からの問い合わせがあった場合は「現在対応中です」と答えるに留め、詳細を開示しないことが個人情報保護・名誉毀損防止の観点から適切です。

都道府県暴排条例との連携:

都道府県の暴排条例では、事業者に暴力団員等への利益供与を禁止するなどの規律を設けています(具体的な内容は都道府県ごとに異なる)。

管理業者は地元の暴排条例の内容を把握し、条例が求める手続きに従って対応することが必要です。都道府県によって条例の内容が異なるため、事業所の所在地ごとに確認することが求められます。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(暴対法)/個人情報保護法(個人情報の第三者提供) 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 暴対法・個人情報保護委員会 各公式サイト 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

この問題の関連トピック

  • 暴力団員との賃貸借——暴排条項の運用・確認方法・解除手順
  • 頻出度B

関連する問題

ページの先頭へ