賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 管理実務 問61|生活保護の住宅扶助——範囲・給付の方法・家賃の代理納付

問題

賃管士 | 管理実務 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

生活保護を受けている者に賃貸住宅を貸す場面に関係する、生活保護法の住宅扶助に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答(誤っているもの)はオです。

生活保護法37条の2は、保護の実施機関が、保護の目的を達するために必要があるときは、住宅扶助のための保護金品のうち政令で定める費用に相当する金銭を、被保護者に代わり政令で定める者に支払うことができると定めています。施行令3条は、住宅扶助の保護金品について、住居等の提供に係る債権を有する者(賃貸人など)を支払先としています。直接支払うことはできないとするオは誤りです。

アは14条、イは33条1項、ウは33条4項、エは11条のとおりです。

住宅扶助に関する主な規定:

規定内容
11条保護の種類(生活・教育・住宅・医療・介護・出産・生業・葬祭)。必要に応じ単給又は併給
14条住宅扶助の範囲:①住居、②補修その他住宅の維持のために必要なもの
33条1項住宅扶助は金銭給付が原則。これによることができないとき等は現物給付
33条4項住宅扶助のための保護金品は世帯主又はこれに準ずる者に交付
37条の2・施行令3条保護の目的を達するために必要があるときは、保護金品に相当する金銭を、被保護者に代わり、住居等の提供に係る債権を有する者に支払うことができる(支払われたときは、交付があったものとみなす)

各選択肢:

  • ア(正): 14条どおり。
  • イ(正): 33条1項どおり。
  • ウ(正): 33条4項どおり。
  • エ(正): 11条1項・2項どおり。
  • オ(誤・正答): 37条の2と施行令3条により、実施機関は賃貸人に直接支払うことができる。この場合、世帯主等に保護金品を交付したものとみなされる。

【住宅扶助の仕組みと、家賃の直接支払い(代理納付)】

1. 保護の種類と住宅扶助の範囲(11条・14条)

生活保護法11条1項は保護の種類として生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助を挙げ、2項でこれらは「要保護者の必要に応じ、単給又は併給として行われる」と定めています。住宅扶助は14条により、困窮のため最低限度の生活を維持することのできない者に対して、「住居」と「補修その他住宅の維持のために必要なもの」の範囲内で行われます。

2. 給付の方法(33条)

住宅扶助は金銭給付によって行うのが原則で、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは現物給付によることができます(1項)。住居の現物給付は、宿所提供施設を利用させる等の方法で行います(2項)。金銭給付の場合、住宅扶助のための保護金品は世帯主又はこれに準ずる者に交付するのが原則です(4項)。

3. 被保護者に代わる支払い(37条の2・施行令3条)

37条の2は、保護の実施機関が保護の目的を達するために必要があるときは、世帯主等に交付する保護金品のうち、被保護者が支払うべき費用であって政令で定めるものの額に相当する金銭について、「被保護者に代わり、政令で定める者に支払うことができる」と定めています。そして「当該支払があつたときは、これらの規定により交付すべき者に対し当該保護金品の交付があつたものとみなす」としています。

施行令3条の表は、住宅扶助のための保護金品(33条4項により交付するもの)について、支払先を「当該被保護者に対し法第十四条各号に掲げる事項の提供に係る債権を有する者」としています。賃貸住宅でいえば、家賃の債権を持つ賃貸人がこれに当たります。実務上「代理納付」と呼ばれる仕組みです。また同じ表は、生活扶助の保護金品で支払う費用のうち「住宅を賃借して居住することに伴い通常必要とされる費用のうち厚生労働省令で定めるもの」についても、その債権を有する者への支払いを認めています。

4. 賃貸管理実務への当てはめ

生活保護を受けている入居者の家賃は、通常は世帯主等に交付された住宅扶助から支払われます。滞納が心配される場合でも、実施機関の判断で賃貸人へ直接支払われる仕組みが法律上用意されています。管理業者は、この仕組みがあることを知っておき、入居時や滞納が生じた場面で、入居者やオーナーと相談のうえ、保護の実施機関(福祉事務所)に利用できるかを問い合わせることが考えられます。ただし、直接支払いを行うかどうかは保護の実施機関が「保護の目的を達するために必要があるとき」に判断するものであり、賃貸人や管理業者が一方的に求められる権利ではない点に注意が必要です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 生活保護法11条(種類)・14条(住宅扶助)・33条(住宅扶助の方法)1項・4項・37条の2(保護の方法の特例)/生活保護法施行令3条(保護の方法の特例) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 生活保護法 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144#Mp-At_37_2 / 生活保護法施行令 https://laws.e-gov.go.jp/law/325CO0000000148#Mp-At_3 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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