問題
賃貸住宅の入居審査に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はエです。
保証会社の審査基準は各保証会社が独自に定めており、宅建業法や賃貸住宅管理業法によって統一されていません。管理業者も管理委託契約の範囲内で独自の審査基準(収入基準・職業の種類・保証人の有無等)を設けることが認められています。「管理業者の独自審査基準は禁止」は誤りです。
ア〜ウ・オはいずれも正しい記述です。特に、外国人への合理的な対応(イ)と個人情報収集の目的明示(ウ)は実務上の重要事項です。
入居審査の適法な基準と禁止される基準:
| 審査項目 | 適法性 | 備考 |
|---|---|---|
| 収入・支払い能力 | 適法 | 最も基本的な審査項目 |
| 職業・雇用形態 | 適法(基準明示が望ましい) | フリーランス・非正規等への一律拒否は問題あり |
| 保証人・保証会社の有無 | 適法 | 全申込者に同一条件で要求する場合 |
| 緊急連絡先の有無 | 適法 | 安全管理上の合理的理由 |
| 外国人であること(一律拒否) | 問題あり | 住宅確保要配慮者への差別的取扱い |
| 障害者であること(一律拒否) | 問題あり | 障害者差別解消法・住宅セーフティネット法 |
| 高齢者であること(一律拒否) | 問題あり | 住宅確保要配慮者への差別的取扱い |
保証会社の審査基準:
保証会社は各社が独自の審査基準(信用情報・収入比率・職業等)を設定しています。管理業者は保証会社の審査に加え、独自の管理基準(入居者の属性・物件との適合性等)に基づいて最終判断をすることができます。法令による統一基準はありません。
各選択肢の解説:
- エ(誤・正答): 保証会社の審査基準は統一されていない。管理業者の独自審査基準も禁止されていない。
- ア(正): 収入・支払い能力の確認は適法な審査項目。
- イ(正): 外国人一律拒否は問題あるが、日本語対応の合理的要求は認められる場合あり。
- ウ(正): 個人情報の収集目的の明示義務(個人情報保護法)。
- オ(正): 不当な差別を理由とした拒否は問題。
【入居審査の深層——適法な審査設計・保証会社の活用・外国人審査の留意点・審査記録の保管・AI審査ツールの課題】
入居審査の設計(適法・実効的な審査フロー):
1. 申込書の記載事項: 氏名・生年月日・住所・職業・勤務先・収入・緊急連絡先・入居人数等(収集目的を申込書に明示)
2. 本人確認書類: 運転免許証・マイナンバーカード・パスポート等(在留資格確認も含む)
3. 収入確認書類: 源泉徴収票・確定申告書・銀行残高証明書等
4. 保証会社の審査: 申込者の信用情報・属性に基づく保証の可否判定
5. 管理業者・オーナーの最終判断: 保証会社の判定を参考に最終決定
保証会社の信用情報照会:
保証会社は、家賃債務保証業者の業界団体等が運営する信用情報データベースを利用し、申込者の過去の滞納歴等を照会することがあります。このようなデータベースへの登録・照会(第三者提供)には、個人情報保護法上、原則として本人の同意が必要です。
申込書に「信用情報機関への照会に同意する」旨の同意欄を設けることが実務標準です。
外国人審査の留意点(実務的な対応):
外国人申込者への審査において、以下の確認は合理的・適法です:
- 在留カードの確認(在留資格・期限)
- 日本語でのコミュニケーション能力の確認(書面・口頭)
- 緊急連絡先の確保(日本在住の緊急連絡先等)
- 保証会社への加入(リスク管理の合理的手段)
一方、以下は不当な差別・問題となりえます:
- 「外国人は不可」という掲示・一律拒否
- 日本人より不利な審査条件の適用(過大な保証金要求等)
- 国籍・出身国を理由とした審査の差別
審査記録の保管(個人情報・証拠保全):
入居審査で収集した個人情報の取扱い:
| 書類 | 保管の考え方 | 廃棄方法 |
|---|---|---|
| 入居申込書(不成立) | 利用目的を達したら速やかに廃棄する社内ルールを定める | シュレッダー等 |
| 入居申込書(成立→入居) | 契約管理に必要な期間を社内ルールで定める | シュレッダー等 |
| 本人確認書類のコピー | 必要最小限にとどめる | シュレッダー等 |
個人情報保護法は、利用目的の範囲を超えた取扱いの制限、本人の同意のない第三者提供の制限を定め、利用する必要がなくなった個人データは遅滞なく消去するよう努めることを求めています。
AI審査ツールの課題(最新動向):
近年、AIを活用した入居審査システム(収入・信用情報・SNS等のデータを組み合わせたスコアリング)が登場しています。課題:
1. 差別の自動化リスク: AIが過去のデータから「外国人・高齢者・障害者を高リスクと学習」した場合、差別的判断が自動化される
2. 透明性の問題: 申込者が「なぜ断られたか」を理解できない
3. 個人情報保護: SNS等の過剰なデータ収集・利用
4. 法的責任: AI判断による差別が発生した場合の責任の所在
管理業者がAI審査ツールを導入する場合は、ツールの判断ロジック・差別防止措置を確認し、最終判断は人間が行う設計が望ましいです。
- 個人情報の保護に関する法律e-Govで原文を読む
- 宅地建物取引業法e-Govで原文を読む
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律e-Govで原文を読む
- 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律e-Govで原文を読む
- 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セーフティネット法)/個人情報保護法/宅建業法・賃貸住宅管理業法 確認日: 2026-06-10 出典: 国土交通省・個人情報保護委員会 各公式サイト 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

