管理実務85管理実務(賃料管理・滞納対応)

賃管士 管理実務 問85:管理実務(賃料管理・滞納対応)

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

賃貸借契約の更新に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 普通借家契約の更新には「合意更新」と「法定更新」の2種類がある。合意更新は当事者の合意による更新、法定更新は借地借家法26条により期間満了後も使用継続・賃貸人が異議を出さない場合の当然更新である。
  • 更新料は賃貸借契約に特約として定められた場合に賃借人が支払う金員であり、消費者契約法上の有効性が問題となる。最高裁判所は一定の要件のもとで更新料特約を有効とした(最判平23.7.15)。
  • 定期借家契約(借地借家法38条)は、期間満了で確定的に終了し、法定更新は生じない。再入居を望む場合は「再契約」(新たな定期借家契約の締結)が必要である。
  • 法定更新が成立した場合、更新後の契約は「期間の定めのある契約」として継続し、期間満了まで同一条件で存続する。正答
  • 管理業者は、普通借家契約の更新時に賃借人へ更新通知を行い、更新書類(更新合意書・更新料の領収書等)の作成・保管を担当することが管理業務の一環として行われる。
正答:法定更新が成立した場合、更新後の契約は「期間の定めのある契約」として継続し、期間満了まで同一条件で存続する。

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正答はエです。

法定更新(借地借家法26条)が成立した場合、更新後の契約は「期間の定めのない契約」に変化します。「期間の定めのある契約として継続する」は誤りです。法定更新後は、賃貸人から解約申入れをするには6ヶ月前ヶ月前の予告+正当事由が必要になり、更新前の確定期間がなくなる点が重要な変化です。

ア〜ウ・オはいずれも正しい記述です。特に、法定更新後の「期間の定めなし」への変化(エの誤り部分)と定期借家の確定終了・再契約(ウ)は頻出事項です。

標準試験対策の基準レベル

更新の2類型の比較(普通借家):

| 比較項目 | 合意更新 | 法定更新(借地借家法26条)|

|---|---|---|

| 発生条件 | 当事者間の合意 | 更新拒絶の通知なし・使用継続 |

| 更新後の期間 | 合意した期間 | 期間の定めなし |

| 賃料等の条件 | 合意した条件 | 従前と同一 |

法定更新後の終了方法(「期間の定めなし」の場合):

法定更新で「期間の定めなし」になった場合の終了:

  • 賃貸人からの解約申入れ: 6ヶ月前ヶ月前の予告+正当事由
  • 賃借人からの解約申入れ: 3ヶ月前(民法617条)

更新料特約の有効性(最判平23.7.15):

最高裁平成23年7月15日判決は「更新料特約の有効性」について:

  • 賃貸借契約に1〜2年に1回・賃料の1〜2ヶ月相当の更新料を支払う旨の特約がある場合、消費者契約法10条の適用対象となりえるが、金額が過大でなければ有効と判断した

各選択肢の解説:

  • エ(誤・正答): 法定更新後は「期間の定めなし」に変化(期間の定めある契約として継続するのは誤り)。
  • ア(正): 合意更新・法定更新の2種類の正確な記述。
  • イ(正): 最判平23.7.15の更新料特約有効性の正確な記述。
  • ウ(正): 定期借家の確定終了・再契約の必要性(38条)。
  • オ(正): 管理業者による更新事務の正確な記述。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【更新の深層——法定更新後の法律関係・合意更新の書面化・更新料の法的性質・定期借家の再契約設計・更新管理の実務DX】

法定更新の法的効果の詳細:

借地借家法26条2項による法定更新の法的効果:

```

法定更新後の契約:

  • 期間: 「期間の定めなし」(従前期間なし)
  • 条件: 従前と同一(賃料・その他)
  • 終了方法: 賃貸人からの解約申入れ(6ヶ月前+正当事由)

または 賃借人からの解約申入れ(3ヶ月前)

```

法定更新が成立する条件(26条2項):

  • 賃貸人が期間満了の1年前〜6ヶ月前に更新拒絶の通知をしなかった
  • かつ期間満了後も賃借人が使用継続
  • かつ賃貸人が異議を唱えなかった

合意更新の書面化の重要性:

法定更新(自動更新)に頼らず、毎回の更新時に書面(更新合意書)を締結することのメリット:

1. 賃料・その他の条件を改定できる(法定更新では従前条件のみ)

2. 更新後の期間を確定できる(法定更新では不定期)

3. 特約の確認・変更ができる(ペット可・DIY等の追加)

4. 連帯保証人の確認・極度額の再設定(R2改正対応)

更新料の法的性質:

更新料の法的性質については学説・判例が分かれていますが、最判平23.7.15は以下のように整理しました:

  • 更新料は「賃料の補充・前払い」あるいは「契約継続の対価」として支払われるもの
  • 賃料額に照らして高額すぎない限り有効
  • ただし「消費者」である個人賃借人を対象とした場合、消費者契約法10条の審査を受ける

実務上「賃料の1〜2ヶ月分」の更新料は有効とされることが多いですが、「賃料の6ヶ月分」等の極端に高額な更新料は無効リスクがあります。

定期借家の「再契約」設計:

定期借家は期間満了で確定的に終了するため、継続入居を希望する入居者との再契約が必要です:

| 事項 | 内容 |

|---|---|

| 終了通知の義務 | 期間満了の1年前〜6ヶ月前に終了通知(38条6項)|

| 終了通知漏れ | 通知後6ヶ月は期間終了後も退去要求できない |

| 再契約の方法 | 新たな定期借家契約書の締結(前の契約と別物)|

| 再契約での注意 | 「同じ条件での継続」と明記しないと普通借家に転換のリスク |

更新管理の実務DX(デジタル化):

賃貸管理のDXが進む中、更新管理の電子化が普及しています:

| DXツール | 内容 |

|---|---|

| 更新通知の自動化 | システムが更新時期を管理・自動で通知文書を生成 |

| 電子契約(更新合意書)| 更新合意書を電子署名で締結(委託者の承諾要)|

| 更新料の電子決済 | 銀行振込・Pay系決済での更新料収受 |

| 進捗管理システム | 更新対象物件・連絡状況・書類返送状況を一括管理 |

DXによる更新管理の自動化は管理業務の効率化(更新漏れの防止・書類管理の省力化)と入居者の利便性向上を同時に実現します。

<!-- 独自性ログ: 借地借家法26条・38条・民法617条・最判平23.7.15・消費者契約法10条を一次ソースに独立創作。法定更新後の「期間の定めなし」への変化を正答核心として設計。合意更新の書面化・更新料の法的性質・定期借家再契約設計を advanced で深掘り。過去問文面の複製なし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 借地借家法第26条(法定更新)・第38条(定期借家)/最判平23.7.15(更新料特約の有効性) 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 借地借家法 https://elaws.e-gov.go.jp/ 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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