電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和7年度上期 機械 問3|電気機器(誘導機)

問題

電験三種 | 機械 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

三相かご形誘導機に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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正解は 4
  • 1
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  • 4
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自信の3択

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解説

三相かご形誘導機の構造と用途について、誤った記述を選ぶ問題です(令和7年度上期 問3)。

アルミダイカスト回転子は、回転子鉄心の溝にアルミを流し込んで導体と端絡環を一体に作るもので、量産に向いた小・中容量の電動機で広く使われます。大容量の電動機では、銅などの棒状導体を溝に差し込み、両端を端絡環に接合したかご形回転子が使われます。

したがって「大容量の電動機にはアルミダイカスト回転子が広く用いられている」という(4)が誤りで、正答は(4)です。

【各選択肢の検討】(令和7年度上期 問3)

(1) 正しい。かご形の回転子は導体棒と端絡環だけでできていて、巻線形のような回転子巻線・スリップリング・ブラシが要りません。構造が簡単で安価です。

(2) 正しい。誘導機は同期速度より速く回すと発電機として働きます。励磁を系統からとれて同期をとる操作が要らないため、一部の小水力発電や風力発電で誘導発電機として使われています。

(3) 正しい。滑りは s=(ns-n)/ns です。発電運転では回転速度nが同期速度nsより大きいので、sは負になります。

(4) 誤り。アルミダイカスト回転子は、アルミを鋳込んで導体と端絡環を一度に作る方法で、量産される小・中容量の電動機に広く用いられます。大容量の電動機では、銅などの棒状導体を鉄心の溝に挿入し、端絡環にろう付けや溶接で接合した回転子が用いられます。

(5) 正しい。棒状の導体を用いたかご形回転子は巻線や絶縁物が少なく、スリップリングやブラシもないため、振動や頻繁な始動・停止など機械的に厳しい使い方に耐えられます。

誤っているものは(4)で、正答は(4)です。

【かご形回転子の作り方の違い】(令和7年度上期 問3)

かご形回転子の導体には、大きく分けて次の2つの作り方があります。

・アルミダイカスト(鋳込み):積み重ねた回転子鉄心にアルミを圧入・鋳込み、導体棒・端絡環・冷却用の羽根を一体で作ります。工程が少なく量産に向くため、小・中容量の汎用電動機の主流です。

・棒状導体(バー)方式:銅や銅合金の棒を溝に差し込み、両端を端絡環に接合します。導体の材質や断面形状を自由に選べ、大容量の電動機で用いられます。

(4)は、量産品の小・中容量で一般的なアルミダイカストを「大容量」に結び付けた点が誤りです。

【誘導発電機の性質】

誘導機を同期速度より速く回すと滑りが負になり、二次入力(等価回路の二次側の電力)の向きが逆転して、機械入力を電力に変えて系統へ送り出します。ただし磁束をつくる励磁電流(遅れ無効電力)は自分では作れず、系統やコンデンサから供給を受ける必要があります。界磁装置や同期投入装置が要らない簡単さから、小規模な水力発電や風力発電で使われてきました。

【かご形と巻線形の比較】

巻線形は回転子巻線をスリップリングとブラシで外に引き出し、二次側に抵抗を入れて始動電流を抑えつつ始動トルクを大きくしたり、速度を調整したりできます。その代わり構造が複雑で、ブラシの保守も必要です。かご形は二次側に手を加えられないため、始動特性の改善には深溝形や二重かご形の回転子を用い、速度制御にはインバータを用います。構造の簡単さ・丈夫さ・価格の面ではかご形が有利で、(1)(5)はこの点を述べています。

【出題のねらい】

「かご形は簡単で丈夫」「誘導発電機の滑りは負」という基本と、製造方法の知識を組み合わせた問題です。誤りの選択肢は「アルミダイカスト」という正しい用語に「大容量」という誤った適用範囲を組み合わせて作られているので、用語そのものが正しくても、どの容量・用途で使われるかまで確かめる読み方が必要です。

この問題の根拠出典:令和7年度上期 第三種電気主任技術者試験 機械(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和7年度上期 第三種電気主任技術者試験 機械(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。