電験三種 理論 問15:交流回路
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14)
図はあるエミッタ接地トランジスタの静特性を示す。この特性より,ベース 電流 B I 40 A,コレクタ・エミッタ間の電圧 CE V 6 V における電流増幅率 fe h (又 は)の値及び出力インピーダンス oe 1 h (又は0r )の値[ ]の組合せとして,正しい ものを次のうちから一つ選べ。
- 180 30 000
- 2100 10 000正答
- 3100 20 000
- 4200 10 000
- 5200 20 000 C I CE V B I
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠(電気事業法・電気工事士法・電気工事業法・電気用品安全法・電気設備技術基準)も明記。
エミッタ接地トランジスタの静特性グラフから電流増幅率hfe(またはβ)と出力インピーダンス1/hoe(またはro)を読み取る問題です。hfe=ΔIC/ΔIBを動作点(IB=40μA,VCE=6V)の周辺で静特性グラフから読み取ります。hfeはVCE=6V付近での特性曲線の間隔(ΔIC)をΔIBで割って求めます。グラフの読み取りから,hfe≒100,ro≒10000Ωが得られます。正答は(2)「100,10000」です。
エミッタ接地トランジスタの静特性からhパラメータを読み取る問題です。
【h(ハイブリッド)パラメータの定義】
hfe(電流増幅率):hfe=ΔIC/ΔIB(VCEを一定に保った時)
1/hoe(出力インピーダンスro):ro=ΔVCE/ΔIC(IBを一定に保った時)
【静特性グラフからの読み取り手順】
①動作点:IB=40μA,VCE=6V
②hfeの読み取り:VCE=6V上で,ΔIB(例:40μA→60μA)に対するΔICを読む
IB=40μA→IC=4 mA,IB=60μA→IC=6 mA(仮定)
hfe=ΔIC/ΔIB=2×10⁻³/(20×10⁻⁶)=100
③1/hoe(ro)の読み取り:IB=40μA一定でVCEを変化させたときのΔIC→ro=ΔVCE/ΔIC≒10000Ω
正答(2):hfe=100,ro=10000Ω
トランジスタの静特性とhパラメータは電験三種「理論」電子回路の実践的論点です。
【バイポーラトランジスタのhパラメータ等価回路】
hie(入力インピーダンス)≒hfe×rbe(rbe:ベースエミッタ間小信号抵抗≒VT/IB,VT≒26mV at 300K)
hfe(電流増幅率):50〜500程度(トランジスタ種類による)
hoe(出力コンダクタンス):1/ro,roは数十kΩ〜数MΩ
hre(電圧帰還率):≈10⁻⁴,通常無視可
【エミッタ接地増幅器の基本特性】
電圧増幅度:Av≒-gm×RC(gmは相互コンダクタンス=IC/VT)
入力インピーダンス:Zin≒hie(数百Ω〜数kΩ)
出力インピーダンス:Zout≒RC//ro
【電験二種への接続】
電験二種ではオペアンプ(演算増幅器)を中心とした回路解析,NFB(負帰還)増幅器の安定性解析,サンプリング定理に基づくA-D/D-A変換が出題されます。実務では,保護リレー回路や計装機器のアナログ回路設計,PLC(プログラマブルロジックコントローラ)の入力インタフェース回路に増幅回路の知識が役立ちます。
【交流回路の発展的内容(電験二種レベル)】
電験二種「理論」では,交流回路の問題が格段に高度化します。
①複素電力と電力三角形:S=P+jQ=VI*(VI の複素共役)。|S|=VI [VA],P=Re[S]=VIcosφ [W],Q=Im[S]=VIsinφ [var]。
②対称三相交流:線間電圧VL=√3×相電圧VP,線電流IL=相電流(Y接続),3相電力P=√3×VL×IL×cosφ。
③三相不平衡回路:対称座標法(正相・逆相・零相成分)による解析。不平衡係数で系統品質を評価。
④フーリエ級数展開:非正弦波電圧・電流を基本波と高調波の和に分解。実効値I²=I₁²+I₂²+I₃²+···。
【実務での交流回路知識の応用】
電気主任技術者として日常的に接する業務:
・力率改善コンデンサの容量計算(tanφ₁からtanφ₂への改善に必要なQc=P(tanφ₁-tanφ₂))
・変圧器の電圧変動率計算(δ=p·cosφ+q·sinφ,p:抵抗分,q:リアクタンス分)
・電動機始動電流(全電圧始動は定格電流の5〜8倍,スターデルタ始動で1/3に低減)
・保護リレー整定計算(OCR,GRの動作電流・時間整定,CTの飽和判定)
・高調波による機器への悪影響(変圧器鉄損増大,コンデンサ過電流,系統電圧ひずみ)
これらはすべて交流回路の基礎知識の上に成立する実務技術です。
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています(公式FAQで教育目的の許諾不要・使用料不要を明示容認・GREEN判定)。 根拠・出典:出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。