電験三種 理論 問18:電磁気・回路理論
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14)
図の回路のスイッチS を 0 t s で閉じる。電流Si [A]の波形として最も適切 に表すものを次のうちから一つ選べ。
- 20 t[s] t[s] 0 1 1
- 40 t[s] t[s] 0 1 1
- 5t[s] 0 1 S A i [ ] S A i [ ] S A i [ ] S A i [ ] S A i [ ] Si
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RLまたはRC回路のスイッチSをt=0で閉じた後の電流波形を選ぶ問題です。図の回路はRL直列回路(抵抗RとインダクタンスLの直列)にスイッチSと電源が接続されています。t=0でS閉:電流は0から指数関数的に増加し,最終値I∞=E/Rに近づきます(iS(t)=(E/R)(1−e^(−t/τ)),τ=L/R)。この波形は選択肢(3)の「0から指数的に増加するカーブ」です。正答は(3)です。
RL回路のスイッチング過渡現象の電流波形選択問題です。
【RL直列回路の過渡応答】
t=0でスイッチSを閉じた後の電流:
iS(t)=(E/R)(1−e^(−t/τ)) [A](τ=L/R:時定数[s])
【波形の特徴】
・t=0:iS=0(インダクタは電流変化を妨げるので急変不可)
・t→∞:iS=E/R(定常値)
・t=τ:iS=(E/R)(1−1/e)≒0.632×E/R(最終値の63.2%)
・単調増加の指数関数的カーブ
【選択肢の判別】
(3)が「0から始まり指数関数的に最終値E/Rへ増加」するカーブ→正答
他の選択肢:振動(LC回路),0に減少(RC放電),最初から最終値(誤り)
RC直列回路(充電)でも同様に指数的増加(ただし時定数τ=RC)。
RL回路の過渡応答は電験三種「理論」の重要論点で,電験二種では微分方程式を用いた正確な解析が求められます。
【RL回路の微分方程式と解】
L(di/dt)+Ri=E → 解:i(t)=(E/R)(1−e^(−Rt/L))
時定数τ=L/R [s]:τが大きいほど定常値到達が遅い
【LC回路との比較(振動)】
RLC直列回路(R<2√(L/C)のとき):減衰振動電流 i(t)=Ae^(−αt)sin(ωdt+φ)
R=0(理想):持続振動 i(t)=Asin(ω₀t)(ω₀=1/√(LC))
【電験二種への接続】
電験二種では,RLC回路の過渡現象(初期条件を含むラプラス変換解法),系統への突入電流(変圧器投入時の磁気飽和による突入電流I=f(t)),コンデンサ充電回路の過渡電圧・電流計算が出題されます。実務では,大型モータの始動時過渡電流,変圧器投入時の突入電流(系統保護リレーの誤動作防止設定),電力コンデンサの開閉サージが電気主任技術者の管理業務に関わります。
【電磁気・回路理論の統合的理解(電験二種レベル)】
電磁気理論と回路理論は,マクスウェルの方程式によって統一的に記述されます。
①マクスウェルの方程式(積分形):
∮E·dl=-dΦB/dt(ファラデー法則),∮H·dl=I+dΦD/dt(アンペール・マクスウェル法則)
∮D·dA=Q_enc(ガウス法則),∮B·dA=0(磁束の連続性)
②回路素子とマクスウェル方程式の対応:R(オームの法則:J=σE),C(ガウス法則),L(ファラデー法則)
③電磁波(電磁場の波):√(με)×光速=1,平面波のインピーダンスη=√(μ/ε) [Ω]
【実務での電磁気・回路理論の応用】
・系統インピーダンス計算:短絡電流Ik=V/(√3×Z),%インピーダンス法による計算
・電磁両立性(EMC):設備が発生する電磁妨害(EMI)とイミュニティ(EMS)の管理,JIS C 61000シリーズ
・大電流設備の電磁力設計:母線の電磁力(F=μ₀I₁I₂l/(2πd)),地絡事故時の異常電磁力による母線変形防止
・高周波設備(インバータ,スイッチング電源):スイッチングサージ電圧,EMI対策(フィルタ,シールド)
・接地システム設計:接地インピーダンス(抵抗+インダクタンス),高周波接地の表皮効果
電気主任技術者の業務では,電磁環境管理(EMC),接地設計,高調波対策がますます重要になっています。
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています(公式FAQで教育目的の許諾不要・使用料不要を明示容認・GREEN判定)。 根拠・出典:出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。