理論19交流回路

電験三種 理論 問19:交流回路

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

図の交流回路において,電源電圧をE 140 V とする。この電源に抵抗 0 R [ ] と誘導性リアクタンス L X [ ]とからなる力率0.8 の誘導性負荷を接続したとこ ろ,電源から流れ出る電流の大きさは30 A であった。次に,スイッチS を閉じ, 誘導性負荷と並列に抵抗R [ ]を接続すると,電源から流れ出る電流の大きさが 82 A となった。このとき,抵抗R [ ]の大きさとして,最も近いものを次のうちから一つ選べ。

  • 11.5
  • 22.3
  • 32.5正答
  • 42.9
  • 53.0 0 R L X
正答:32.5

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交流回路で誘導性負荷(力率0.8の遅れ,I=30A)に,さらにR [Ω]を並列接続すると電源電流が82 Aになる問題です。E=140 V,力率cosφ=0.8→sinφ=0.6。誘導性負荷の有効電流成分:IR₀=30×0.8=24A,無効電流成分:IX=30×0.6=18A。並列R追加後の電源電流82A:有効成分=24+140/R,無効成分=18(変化なし)。82²=(24+140/R)²+18²→6724=(24+140/R)²+324→(24+140/R)²=6400→24+140/R=80→140/R=56→R=140/56=2.5Ω。正答は(3)2.5Ωです。

標準試験対策の基準レベル

力率改善回路での抵抗値計算です。

【初期状態(R未接続)】

E=140 V,力率cosφ=0.8,I=30 A

有効電流成分:Ia=30×0.8=24 A

無効電流成分(遅れ):Ir=30×0.6=18 A(sinφ=√(1-0.8²)=0.6)

【R接続後(電流82 A)】

R接続で有効成分のみ増加:

新しい有効電流成分:Ia'=24+E/R=24+140/R

無効電流成分:18 A(変化なし)

合成電流の大きさ:

√(Ia'²+18²)=82

(24+140/R)²+324=6724

(24+140/R)²=6400

24+140/R=80

140/R=56

R=140/56=2.5 Ω → 選択肢(3)

確認:Ia'=24+56=80A,電源電流=√(80²+18²)=√(6400+324)=√6724=82A ✓

上級誤答論破・根拠規定・実務応用まで深掘り

力率改善と電流の分解は電験三種「理論」交流回路の実用的論点です。

【力率改善の定量計算】

力率cosφ₁からcosφ₂へ改善するためのコンデンサ容量:

Qc=P(tanφ₁−tanφ₂) [var](Pは有効電力)

本問は抵抗接続(遅れ電流の相殺ではなく有効電流の追加)

【電流の複素数表示】

有効電流Ia(実数軸),無効電流Ir(虚数軸)として:

I=Ia−jIr(遅れの場合)

|I|=√(Ia²+Ir²)

【電験二種への接続・実務への応用】

電験二種「電力」では,三相系での無効電力補償(電力用コンデンサのバンク容量決定),系統の電圧プロファイル改善(SVCやSTATCOMによる無効電力制御)が出題されます。実務では,工場内の力率改善用進相コンデンサの容量計算,力率割引・割増制度の適用(電力料金の削減),高調波によるコンデンサ過電流保護が電気主任技術者の業務です。

【交流回路の発展的内容(電験二種レベル)】

電験二種「理論」では,交流回路の問題が格段に高度化します。

①複素電力と電力三角形:S=P+jQ=VI*(VI の複素共役)。|S|=VI [VA],P=Re[S]=VIcosφ [W],Q=Im[S]=VIsinφ [var]。

②対称三相交流:線間電圧VL=√3×相電圧VP,線電流IL=相電流(Y接続),3相電力P=√3×VL×IL×cosφ。

③三相不平衡回路:対称座標法(正相・逆相・零相成分)による解析。不平衡係数で系統品質を評価。

④フーリエ級数展開:非正弦波電圧・電流を基本波と高調波の和に分解。実効値I²=I₁²+I₂²+I₃²+···。

【実務での交流回路知識の応用】

電気主任技術者として日常的に接する業務:

・力率改善コンデンサの容量計算(tanφ₁からtanφ₂への改善に必要なQc=P(tanφ₁-tanφ₂))

・変圧器の電圧変動率計算(δ=p·cosφ+q·sinφ,p:抵抗分,q:リアクタンス分)

・電動機始動電流(全電圧始動は定格電流の5〜8倍,スターデルタ始動で1/3に低減)

・保護リレー整定計算(OCR,GRの動作電流・時間整定,CTの飽和判定)

・高調波による機器への悪影響(変圧器鉄損増大,コンデンサ過電流,系統電圧ひずみ)

これらはすべて交流回路の基礎知識の上に成立する実務技術です。

出典・根拠について

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています(公式FAQで教育目的の許諾不要・使用料不要を明示容認・GREEN判定)。 根拠・出典:出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

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