問題
図のように,三つの抵抗 R₁=5 Ω,R₂=4 Ω,R₃=8 Ω と電圧 V [V]の直流電源からなる回路がある。抵抗 R₁,R₂,R₃ の消費電力をそれぞれ P₁ [W],P₂ [W],P₃ [W]とするとき,その大きさの大きい順として,正しいものを次のうちから一つ選べ。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
図は、電源に R₁(5 Ω)が直列につながり、その先で R₂(4 Ω)と R₃(8 Ω)が並列になっている回路です。電源電圧 V は分からなくても、電流の「比」だけで電力の大小を比べられます。
R₁ を流れる全電流を I とします。並列部分では、抵抗が小さいほど電流が多く流れ、電流は抵抗の逆比に分かれます。R₂:R₃=4:8 なので、電流は R₂ に 2/3、R₃ に 1/3 流れます。つまり I₂=(2/3)I、I₃=(1/3)I。
消費電力は P=I²R で計算します。
P₁=I²×5=5I²
P₂=(2I/3)²×4=(4/9)×4×I²=16/9 I²≒1.78I²
P₃=(I/3)²×8=(1/9)×8×I²=8/9 I²≒0.89I²
大きい順に P₁>P₂>P₃。正答は 1 です。
【回路の読み取り】R₁ が電源に直列、R₂ と R₃ が並列(その並列部を R₁ に直列)。R₁ を流れる電流=全電流 I。
【手順】
① 並列部の電流分配(抵抗の逆比)
I₂:I₃=R₃:R₂=8:4=2:1 → I₂=(2/3)I、I₃=(1/3)I
(検算:並列部の電圧 V₂₃=I×(4×8)/(4+8)=(8/3)I、I₂=V₂₃/4=(2/3)I、I₃=V₂₃/8=(1/3)I で一致)
② 消費電力 P=I²R(I を単位として比べる)
P₁=5 I²=5.00 I²
P₂=(2/3 I)²×4=16/9 I²≒1.78 I²
P₃=(1/3 I)²×8=8/9 I²≒0.89 I²
③ 大小関係:P₁(5)>P₂(1.78)>P₃(0.89)→ 選択肢 1
【ひっかけ】抵抗値だけを見て「R₃=8 Ω が最大消費」と考えるのは誤り。P=I²R は電流の二乗が効く。並列では電流が分かれるうえ、V²/R で比べると並列部は同じ電圧なので小さい抵抗の R₂ のほうが P₂>P₃ になる。P₁ は全電流が流れるので最大。正答は 1。
【解法の型】直並列回路の電力比較は、「どの抵抗にどれだけの電流(または電圧)が掛かるか」を比で求め、P=I²R(直列側)・P=V²/R(並列側)を使い分けるのがコツ。電源電圧 V は不要で、比で決着がつく。
【計算】
並列部の合成:R₂₃=4×8/(4+8)=8/3 Ω
全電流 I、並列部の電圧 V₂₃=I×8/3
P₁=I²×5=5I²
P₂=V₂₃²/R₂=(8I/3)²/4=(64/9)/4 I²=16/9 I²≒1.78I²
P₃=V₂₃²/R₃=(64/9)/8 I²=8/9 I²≒0.89I²
→ P₁>P₂>P₃(選択肢 1)
【検算(エネルギー保存)】並列部の消費電力は P₂+P₃=16/9+8/9=24/9=8/3 I²。これは R₂₃×I²=(8/3)I² に一致。全消費電力は 5I²+(8/3)I²=(23/3)I²=R_total×I²(R_total=5+8/3=23/3 Ω)となり、電源が供給する電力と等しい。
【一般則】並列抵抗では、同じ電圧が掛かるので消費電力は抵抗値に反比例(P∝1/R)。R₂=4 Ω は R₃=8 Ω の 2 倍の電力を消費する(16/9 ÷ 8/9=2)。直列側の R₁ には並列部全体の電流がそのまま流れるため、電流の二乗が効いて最大になる。
【実務への接続】配電線の負荷分担や分電盤の分岐では、分岐点より電源側の幹線ほど全電流が流れて発熱が大きい。許容電流の設計で幹線を太くする理由と同じ考え方。正答は 1。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


