マン管 民法・区分所有法 問7:民法総則
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンション売買における「条件」及び「期限」に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- ア「融資の承認が得られた場合にのみ売買契約の効力が発生する」という停止条件付き売買契約において、融資が否認された場合、当該売買契約は初めから無効であったものとみなされる。正答
- イ「3ヶ月以内に代金を支払う」という確定期限付き売買契約において、買主は期限が到来するまでは代金を支払う義務を負わない。
- ウ条件の成就によって不利益を受ける当事者が故意に条件の成就を妨害した場合、相手方は条件が成就したものとみなすことができる。
- エ「売主が死亡したとき」を条件とする売買契約は、死亡は必ず到来する事実であるため、停止条件ではなく不確定期限付き契約として扱われる。
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停止条件が成就しなかった場合、その法律行為は確定的に無効になります。しかし「初めから無効であったものとみなされる」わけではありません。停止条件が成就しなかったとき、遡及効はなく「条件不成就で効力が生じなかった」とされます。アが「初めから無効」と言っているのは誤りです。なお解除条件が成就すると遡及的に無効とみなすかは契約解釈による(原則は将来効)点も注意です。正答はアです。
民法127条1項は停止条件について「条件が成就した時から効力を生ずる」と定め、条件が成就しなかった場合は効力が生じないにとどまります。「初めから無効であったものとみなす」(遡及的無効)という規定はありません。アが誤りで正答。融資承認条件が成就しなかった場合、売買契約は最初から存在していた(締結は有効)が効力を生じなかったという理解です。イについて、民法135条1項は「期限が到来するまで」は履行の請求ができないと定めており正しい。ウについて、民法130条1項は「条件の成就によって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨害したときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる」と規定しており正しい。エについて、民法135条にいう「期限」には「確定期限」(特定の日時)と「不確定期限」(発生は確実だが時期が不確定)があり、「死亡」は必ず到来する事実であるため不確定期限です。条件(発生が不確実)との区別として重要です。エは正しい。
条件と期限の区別はマン管試験では頻出ではないものの、不動産取引の実務と結びつけて出題されます。「条件」は法律行為の効力の発生または消滅を将来の不確実な事実にかからせるもので、「期限」は確実に到来する将来の事実にかからせるものです。民法上の条件には①停止条件(効力発生を条件成就に依存)と②解除条件(条件成就により効力消滅)があります(民法127条)。効力発生・消滅の遡及効については、民法127条3項で「当事者が別段の意思を表示したときを除き」遡及効なし(将来効)が原則です。融資利用特約(ローン条項)は実務上「停止条件」または「解除条件」のどちらで構成するかで法的効果が異なります。解除条件構成では条件成就時に契約が遡及的に消滅するか否かが問題になりますが、当事者の意思解釈が優先され、実務上は「条件不成就の場合は将来に向かって解除できる」と定めることが多いです。民法130条(条件成就の妨害)は、2017年改正で「故意に条件成就を妨げた場合」に加え「信義則違反で促進した場合」(同条2項)も追加され、双方向の保護が図られました。期限の利益(民法136条)は「期限が債務者のために存する場合」が原則であり、期限の利益は放棄できます(同条1項)。ただし住宅ローンの期限の利益喪失条項(滞納・破産等で残額一括請求)は実務上重要です。管理費の滞納管理においても、管理組合が一括請求できる法的根拠として期限の利益喪失条項(管理委託契約・管理規約)の整備が有効です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。